Knockin' on heaven's door

NFLとNBAとその他諸々

「きいろいゾウ」西加奈子

2016-07-24 18:30:46 | 読書
始めましての作家さん。
ここ数年名前だけは聞いていたので、
一度読んでみたかった方です。
予備知識は、ゼロでした。

舞台は、とある田舎町。
都会育ちの若夫婦が、
田舎で暮らしていくってお話。

あらすじを書いてもビックリですが、
こんな題材で本に出来るのかと。

でも、読めばどんどん進んでいきました。

なんとなくですが、
詩人の銀色夏生の
小説家版みたいな感じ。

電車で読んでいたりすると、
油断して笑いそうになったりで、
そういう意味では、読むのは大変でした。

表題のゾウの童話部分も、
妻の不思議な能力も、
全体的にまとまりが無さそうなのに、
うまく填っているような・・・。

褒めるのが難しいというか、
どこがいいのか説明しづらい作家さんです。

でも、不思議と癖になる文体です。

もう少し、読んでみたくなる
作家さんになりました。

で、とても楽しめた1冊でした。

「ゑゐり庵奇憚」梶尾真治

2016-07-24 18:24:42 | NBA
「黄泉がえり」の作家さんで、
久しぶりに読むことに。

舞台は、とある惑星。
蕎麦屋「ゑゐり庵」の店主が織り成す、
SF短編集。

それなりには、
面白かったです。

でも、比べちゃいます。
星新一と。

絶対に勝てない相手に、
立ち向かう勇気だけには、感服です。

改めて、星新一って凄ぇって、
思いなおせる1冊でした。

「魔神館殺人事件」椙本孝思

2016-07-24 18:01:28 | 読書
始めましての作家さん。

舞台は、信州。の「館」。
故人の父の代理で、
身に覚えの無い館の落成式に呼ばれ、
癖の多い来客がいて、
殺人事件が起こるってお話。

ま、予想はしていましたが、
ライトノベルの本格物って感じ。
なので、本格のルールなんてって。

好き嫌いは分かれそうで、
本格好きには、とてもお勧めできない
1冊でした。

「孤独なき地 K・S・P」香納諒一

2016-07-24 17:50:50 | 読書
たぶん、始めましての作家さん。

舞台は、東京・歌舞伎町。
警察署の正面で、容疑者狙撃事件があり、
警察官も死亡。で、署で疎まれているチームが
犯人を追っかけるってお話。

ま、よくある展開でよくあるお話。
捜査官が個人プレーに走るのも、
署長がイヤなやつなのも。

なのに楽しめたのは、
個人的にこういうお話が好きだからなのか・・・。

警察、暴力団、歌舞伎町、チャイニーズマフィア・・・。

自分のツボがこんな感じなのかと、
ちょっと引いてしまう・・・。

でも、続編もあるようなので、
見つければ読みたいかなと、
思える1冊でした。

「ラットマン」道尾秀介

2016-07-24 17:27:04 | 読書
当たり外れの差が、
大きい印象の作家さん。

舞台は東京。
アマのバンドメンバーが、最後のライブ前に
貸しスタジオで練習していると、
倉庫の事故でメンバーが亡くなって、
なんだかんだと
過去とか巻き込むってな感じのお話。

・・・、ほとんど記憶に残っていないお話。
多少読み返しても、
全然ピンと来ない・・・。

この作家さん特有の、
全体的に暗い靄が掛かっているようなお話で、
ま、すっきりとはしないです。

外れることも、ありますってコトで。


「リピート」乾くるみ

2016-07-24 17:15:38 | 読書
メフィスト賞作家ですが、
受賞作品が合わなくって、
移行離れていた作家さん。

舞台は、東京。
○時○分に地震が起こると、電話があり、
そのとおりに地震が起こる。
そこから、タイムトラベルに誘われて、
過去に戻ってなんやかんやと、
転がっていくお話。

色々と細かい縛りがあったりする分、
微妙にリアルだったりもしました。

ところどころ、胸糞悪くなる部分も、
描写が上手いからではと。

リピートを繰り返す意味とかだけが、
やっぱり納得は出来ませんでしたが、
思ってた以上に、
面白く読めた1冊でした。
特に、終わらせ方は好きでした。

「アクセス」誉田哲也

2016-07-24 17:04:57 | 読書
「ストロベリーナイト」の原作作家さん。
ドラマは観てませんでしたが、
面白かったとか。

舞台は、東京。
誰かを勧誘すれば、ネットも携帯も
無料になるプロバイダに登録した後、
携帯かに不気味な着信が・・・、
ってな感じで転がっていくホラー。

不気味で気持ち悪い割には
読みやすかった記憶が。

ホラーあるあるの、自ら狙われやすい場所に赴くとか、
そんな箇所もあったりで。

ま、怪しい上手いお話には
気を付けましょう、って教訓ですかね・・・。

「虚像の砦」真山仁

2016-07-24 16:48:05 | 読書
溜まりに溜まった分の処理を。

「ハゲタカ」シリーズのドラマで知った
この作者さんですけど、
大きく分けると、真保裕一と同じ気も。
最近よく読んでいる分だけ、
真山さんの方が好きだったりも。
外れた記憶は無いですから。

主な舞台は、東京。ときどきイスラム。
TVディレクターの主人公が、
中東での誘拐事件の情報をつかみ、
放送するだしないだとやりながら、
転がっていくお話。

驚きなのが、2007年にこの本を書いていること。
ニュースにもなったイスラム国が独立宣言したのが、
7年後の2014年6月・・・。

内容や文体はもちろん大好きなんですけど、
題材の選び方が、上手すぎるんではと。

TV局の内情の部分よりは、
そっちの方が記憶に残っています。

とても満足な1冊でした。