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チカタの森

日々の出来事と趣味の記録.

「ラテン語入門 V」

2019年11月22日 | ラテン語

第二十四課の続きから.

SENTENTIAE  ANTĪQVAE

1.Carthāgō dēlenda est.  (Cato.)

動形容詞(「~されるべき」を表す)を含む有名な文.

Carthago must be destroyed.

「カルタゴは滅びなければならない」

あえて主体であるローマを言わない.

大カトーは演説の最後をこれで締めくくったとされている.

次に

第二十五課 不定法(不定詞),間接話法

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冷たい雨の一日.日中に気温があがらず一月上旬並みの寒さ.


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「ラテン語入門 V」

2019年11月08日 | ラテン語

第二十三課の問題の続きから.

iūcundus, -a, -um 

  1. pleasant
  2. delightful
  3. agreeable

から派生したのが La Joconde (フランス語;モナ・リザ), jocund(英語;陽気な)

SENTENTIAE  ANTĪQVAE

5. Graecia capta asperum victōrem cēpit. Horatius Flaccus

Captured Greece has captured its fierce conquerer(= Roma). 

「ラテン語のはなし 通読できるラテン語文法」 大修館書店 逸身喜一郎著

では次のようになっている.

Graecia capta ferum victōrem cēpit.

「ギリシャは征服されたものの,逆に野蛮な征服者を征服してしまった」

(ホラーティウス「書簡詩」第2巻1番)

次に第二十四課 絶対的奪格,動形容詞,行為者の与格

絶対的奪格 Ablative Absolute は主語と述語の関係にある2つの奪格をおく構文.

これがよく使われ,ラテン語らしい引き締まった文になる.

英語の「独立分詞構文」あるいは「絶対分詞構文」にあたる.

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雨がたくさん降った十月が嘘のように十一月に入って晴天が続くようになった.

今日は小春日和.


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「ラテン語入門 V」

2019年10月25日 | ラテン語

第二十二課.分詞 Participle

分詞は動詞と形容詞の機能を「分かち持つ」.

動詞の性質として態と時制を

形容詞の性質として性・数・格の変化形を

持つ.

現在能動分詞は「現在分詞」と

未来能動分詞は「未来分詞」と

慣用的に呼ばれている.

完了受動分詞はそのまま.

未来受動分詞は「動形容詞 Gerundive」と呼ばれ,特別に扱われる.

動名詞はGerund.

現在受動分詞と完了能動分詞は欠如している.

英語の現在分詞と過去分詞について,何故「分詞」というのか説明を聞いたり読んだ記憶がなかった.

(ただ単に現在分詞と過去分詞というのがあって云々)

このラテン語の分詞の説明で初めて合点がいった.

英語の現在分詞は能動の意味を持ち,過去分詞は受動の意味を持つのも理解できる.

学者によっては現在分詞を能動分詞,過去分詞を受動分詞と言うべきと主張しているらしい.

形としては

現在能動分詞present active:現在幹 + (a,e) + -ns(gen. -ntis)

完了受動分詞:分詞幹 + (-us, -a, -um)

未来能動分詞future active:分詞幹 + -ūr + (-us, -a, -um)

動形容詞Gerundive:現在幹 + (a, e) + -nd + (-us, -a, -um)

英語のBe動詞にあたる sum は未来能動分詞のみを持ち futūrus, -a, -um.

英語の future はこれに由来する.

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冷たい雨が風を伴って時にはやや強く降る一日だった.


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「ラテン語入門 V」

2019年10月11日 | ラテン語

第二十二課 第五変化名詞,場所の奪格;奪格の用法のまとめ

第五変化名詞で全変化形が揃っているのは

diēs, rēs のみ.

単数主格,複数の主格と対格が同形.

単数の属格と与格が同形.(第一変化名詞と同様)

複数の与格と奪格が同形.(全ての名詞に共通)

古い印欧語にあった具格(Instrumental)と地格(Locative)が奪格で代用されるようになった.

Instrumental Ablative, Locative Ablative.

意味を明確にするために次第に前置詞を添えるようになった.

前置詞を用いない奪格の用法は

手段,様態,時,分離(本来の奪格).

今回の名言は

1.Dum vīta est, spēs est. (Cicero.)

 While there is life, there is hope.

3.Ubi tyrannus est, ibi plānē est nūlla rēs pūblica. (Cicero.)

 Where there is a tyrant, there is no republic.

 

<追記>

名詞の第一変化から第五変化までは複数属格形に着目して

(-ārum, -ōrum, -子音+um, -ium, -uum, -ērum)

A幹(型), O幹(型), 子音幹(型),I幹(型), U幹(型), E幹(型)

と呼ばれる.

第三変化は子音幹(型),I幹(型)2つ に分けられる.

子音幹(型)を除くと

A O I U E の順番なので「葵の上」と憶える.

 


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「ラテン語入門 IV」

2019年09月27日 | ラテン語

第二十一課 第三変化動詞,第四変化動詞:受動態現在時制システム

「o, i, u は現在,a, e 未来」の法則は同じ.

規則どおり受動態の語尾がつく.

SENTENTIAE ANTĪQUAE から今日の名言

9.Vulgus vult dēcipī.(Phaedrus.)

The common people want to be deceived.

11.Vēritās nimis saepe labōrat; exstinguitur numquam.(Livy.)

Truth is distressed too often; it is never extinguished.

is distressed の代わりに labors と訳してあるものもある.

この講座の開講から一年が経過した.

一期三ヶ月で今期から五回ずつになっているのであと一年で二十回として一回一課で教科書*の四十課を終える計算になる.

基本的な変化形を暗記できていないが,調べ方がわかっているので時間をかければ何とかなる.

暗記の関門を乗り越えられずに挫折することはない.

これは山下太郎先生の助言に従った.

その都度変化表を見て確認することを繰り返すうちに自然に憶えると思う.

*WHEELOCK'S LATIN 


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