Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

彼岸の光

2014-03-23 | 家族

 

朝夕食事の前、仏壇に向かい般若心経を唱える。

毎回、声のとおりにバラつきがある。

なにがしか余計なことを考えているのだ。

その日の予定であったり、気がかりなこと等々…

父母を亡くし三年間、毎日繰り返していると、

洗顔や歯磨きと同様、習慣としての所作でしかない。

心ここに在らず。

 

 

村上春樹新訳、サリンジャーの「フラニーとズーイ」を読んだ。

フラニーが密かに愛読し続けるロシアの巡礼者の話。

巡礼者は、ロシアの大地を巡る旅に出て、ひらすら祈り続けるのだ。

神に対して何も交えず、願い事や思いの丈のいっさいを交えず、

唯、ひたすら無心に祈りの言葉を唱え続ける。

念仏は、「南無阿弥陀仏」と唱え続けることで救済される。

祈るとは、そういうことなのかもしれない?

この話に出会ってから、

可能なかぎり心を無にし、姿勢を正し、字面を追うことに集中し、般若心経を唱えている。

いくぶんか声のとおりが良くなったように思える(笑)

 

今日は春彼岸の墓参に出かけた。

うららかな陽射しの下、墓まわりの草ひきや落ち葉を集め、

花を手向け、立ち昇る線香の煙の中、手を合わせた。

本堂の硝子障子越しに射す柔らかい陽射しが妙に心に残った。

彼岸の心に映える光だろうか?

 

桜の開花宣言が出て期待した南予路ではあった。

残念。

桜色の桜映えには、未だ遠い春彼岸かな…(笑)

 

 

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人質の朗読会 / 小川洋子 | トップ | う~らら♪♪ »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
墓参の風景 (ランスケ)
2014-03-24 14:55:43
国道界隈は陽気のいい休日とあって、車の往来も人の活気もありました。
それに引き替え、川を隔てた旧街道筋の路地は閑散としていました。

それにこちらの人は、早くお彼岸の準備をされるのでしょうか?
寺裏の斜面に雛壇のように並ぶ墓地は、どこも清々しい心配りと、
ある種、清潔な秩序のようなものを覚えました。

そう云えば、
震災の頃、仙台の妙心寺派からの要請で救援物資として、
こちらの湧水を送ったというお話を和尚さんから聞きました。
伊達家伝来の結びつき、相変わらず強いのでしょうね。
返信する
松本紀生の写真集 (ランスケ)
2014-03-24 12:12:30
偶然ですね。
私も数日前に、ジュンク堂で松本紀生の最新写真集、「原野行」を見たところでした。

星野道夫に多大な影響を受け、その軌跡を辿るようにアラスカの大地に刻印された
星野伝説の聖地巡礼をするような彼の旅は以前から興味がありました。

写真集を見ていて、20年におよぶアラスカの原野の旅は、
松本紀生にとって星野道夫を離れ、彼自身の圧倒的なアラスカの姿となって表現されていました。
私自身の、これからの写真表現、ちょっと考えさせられる写真集だったと思います。

松本紀生のオフィシャルサイトは、こちら。

http://www.matsumotonorio.com/
返信する
寂しさ (鬼城)
2014-03-24 09:20:42
 人が居ない写真は寂しいですね。
臨江寺のたたずまい、よく表されていると思います。
寺の障子、特別注文なんでしょうね。
良い雰囲気です。
 このお寺は臨済宗妙心寺派・・・
宇和島藩の領地は妙心寺派の寺が数多くあります。
政宗の菩提寺、瑞巌寺に併せてでしょうか。
旧市内には7つ在ります。
 いよいよ春本番、少し山の方へ散策に・・・
返信する
心ここに有らず (misa)
2014-03-24 00:34:44
日付が変わりましてこんばんわ
情熱大陸見てました
松本紀生・・・愛媛出身の写真家でオーロラ撮影50日間
確かに一度きりの人生完全燃焼したいですね

今日はmisaも墓参り
ギブス姿の子孫にご先祖様も呆れ顔じゃと遍路道を往復しました

良いですね、硝子障子越しの陽光
午後は予定変更して歴民にて写真展鑑賞、黒井健は来週です
開花宣言一番乗りの高知もまだちらほらですよ
返信する

コメントを投稿

家族」カテゴリの最新記事