Tosh!'s Blog

ただ生きるな善く生きよ(ソクラテス)

今何処にいますか

2012-05-08 10:22:09 | 世評

今何処にいますか 寒くはないですか
お腹は空いていませんか 眠る場所はありますか
誰かと手を繋いでますか 温かな日ははありますか
誰かを胸に抱いてますか 青い空を見上げていますか
加藤登紀子「今何処にいますか」より

Podcastで加藤登紀子さんが震災に思いを寄せ、唄った歌を書起したので漢字等の表記間違いがあるかも知れませんが、心打たれた歌なので紹介して於きます。

Podcastは著作権の扱いがまだ決まっていないので音楽は流せませんし、ラジオで流してもPodcastではカットされます。JASRACも天下り団体の一つですが、公正取引委員会ですら敵わない権力団体です。権勢に反しPodcastで歌を流して下さった事にも心打たれてしまいました。

世の中、原発に重きを置き、震災被害者の生活も段々忘れ去られて来た様に思います。復興がどの位進んでいるのか?被災者の再建は進んでいるのか?報道(と云ってもネットしか知りませんけれど)では殆ど語られなくなって来ました。報じられると云ったら、義援金が誤って支払われたから返済を求めると。

はぁ?住居の全半壊に係らず、同じ被災者なのに何故に義援金が住居の状態で線引きされるのか、疑問符が付きました。少なくとも、私が微力乍ら出した義援金にそんな線引きなど毛頭ありません。住居がかろうじて住めたとしても、ライフラインや物流の停滞やら、被災に伴う心労を伴ったのだから、被害程度など念頭に於いて義援金を拠出したつもりはありません。其処に行政が線引きするなど、逆に腹立たしい。保険で賄える方は自主的に他の被災者に義援金が行き届く様、辞退して頂く等、そう云う人情に於いては賛美しますが、行政が線引きするなど烏滸がましい限り。

と、3日に此処まで記して、床に伏せました。「うつ」の波が中々去ってくれません。

公正取引委員会の名を出したので、三条委員会とは?をちょっと記して於きましょうか。国家行政組織法第3条に謳ってある組織ですから、一般的に三条委員会と呼ばれます。

国家行政組織法第3条(行政機関の設置、廃止、任務及び所掌事務)
1、国の行政機関の組織は、この法律でこれを定めるものとする。
2、行政組織の為に置かれる国の行政機関は、省、委員会及び庁とし、その設置及び廃止は、別の法律の定めるところによる。
3、省は、内閣の統轄の下に行政事務をつかさどる機関として置かれるものとし、委員会及び庁は、省に、その外局として置かれるものとする。

社会保険庁が廃止される程悪さも出来る位に、外局とは省の下に位置づけられるものの、独自に独立した権限を持っています。一方、八条委員会と云うものもあり、こちらは審議会や試験研究機関等で所管省庁に従属する組織で独立性は低く、省庁と密接で人事や予算等、省庁の意向に左右され易い組織となります。とは、あくまでも一般的解説で、外局と云えども省の意向に逆らえない事案もあるでしょう。

で、何故に公取委と三条委員会を取り上げたかと云うと、読売新聞の用語解説に「三条に基づく委員会は国家公安委員会や公正取引委員会など七つあり、いずれも庁と同格の独立した行政組織と見なされる。」とあります。

厳密には公正取引委員会及び国家公安委員会は内閣府設置法に基づき設置された委員会で、三条委員会ではありません。国家行政組織法第3条に基づき設置されたのは、総務省の外局である公害等調整委員会、法務省の外局である公安審査委員会、厚生労働省の外局である中央労働委員会、国土交通省の外局である運輸安全委員会の4つです。この4つが三条委員会です。

今はどうなのか知りませんが、私の若い頃は就職には新聞必読と言われたものです。その頃は、インターネットなどありませんでしたから、時流を知るのは印刷物であったのは否めません。今もその風潮が残っていて、就職活動で「新聞を読んでいますか?」と問われる様な会社なら、そんな会社は時代錯誤も甚だしいので就職をお勧めしません。面接官へ逆に質問してみて下さい。公取委や公安委を三条委員会と誤解している様な新聞を信じているのですか?と。

因に公正取引委員会の委員長は認証官で、大臣同様、天皇陛下から認証され、その殆どは大蔵省出身者で占められ、退任後は総裁、会長、理事長等にやはり天下っています。

天下りの対義語・反対語・アントニムはないのですが、東電の副社長から参議院議員になってはエネルギー政策を牛耳ったり、業界権威が審議会を牛耳ったりと、政官財の癒着が色んな問題を引き起こしますし、彼等の都合の良い法案や政策がなされますから、悪事がバレても取り締まる法律がないとか、逮捕されても保釈金で懲役を免れたりと、私が唯一求める公正さがありません。

そう云った不正を正す役割であるマスコミが、記者クラブなる日本独自のシステムを堅持し、不正を見て見ぬ振りするから呆れてしまいます。

三条委員会の誤解説する読売新聞は正力松太郎が原発推進しただけあり、最近電力不足の不安を煽る記事ばかり。7日付け記事で経団連の米倉弘昌会長の「(原発)再稼働を進めないと日本経済は崩壊する。海外企業も関西に工場を持つ企業があり、悲鳴を上げている」と懸念...。「新たな(原子力規制庁)規制機関の設置」は政府が昨年9月、国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書に記された「国際公約」で、保安院幹部は「海外から批判が強まっている」と懸念を隠さない。

原発再稼働ありきの主張する者の言葉をその侭垂れ流すのは、海外では通信社の仕事で、新聞社はその通信社報道の裏取りや、独自取材で検証するが、残念乍ら日本のマスコミは海外で云う通信社と変わらぬ。海外企業の悲鳴とは具体的にどの企業なのか?或いは悲鳴を上げている企業の割合は?海外から批判が強まっていると云うが、具体的に何処の国が批判しているのか?

さっさと脱原発を示したドイツ、イタリアが批判するだろうか?海外と一括りするには余りにも乱暴だよね。きっと、其処に真実が隠されている。IAEA加盟国は144カ国あるが、全てが批判しているとは到底思えなく、其処を明らかにしないと世論誘導としかとれない。

「日本は原子力発電所を稼働させるに信頼出来ない」と海外からの批判が強まっている。と、記事に書かれているならば、素直に信じられるのは私だけだろうか?

が、私は原発再稼働一律に反対しない。稼働させていても信用出来ないのに、停止が長引けば燃料の安全な保管が疎かに、担保されない懸念の方が怖い。何故なら利益を生まない施設に投資などしないのだろうと、経営陣を信用していないからだ。と云う事は以前にも記した。

福島第一の4基廃炉の為に、家庭向け電気料金700円値上げだとぉ!ふざけるな!そんなものは電気料金に含まれていて、積み立てしておくのは経営の基本だろうが。だから、東電など経営破綻させろと言っていたのに。資本主義をも捩じ曲げるから、この国を好きになれない。

放射性物質の単位もシーベルトに換算しろと当初から言っているのに、未だベクレル、ベクレルと曖昧な侭だ。核種に依って危険度や半減期が違うのに、核種を調べないからベクレルだけしか扱わない。私の年齢だと、影響が出ても概ね寿命と変わらないから構わないが、子供達を守る気概がない。其処に大人の無責任さが現れているから憤慨する。

同姓だからややこしいが福島県知事も前知事は原発の秘密を知ったから辞任に追い込まれた。現知事はMOX燃料、つまりはプルサーマル推進派だ。県議会でも異論は出なかったと云う。立地自治体も推進派だった。何が言いたいかというと、自業自得だ。だから私はあまり同情しない。年金と何ら変わりない。今さえ良けりゃ、後の事は知ったこっちゃねぇ。莫大な助成金で核シェルターでも作れば良かったのに、箱物ばかり造って来たしっぺ返しだ。異論を唱えりゃ、忽ち村八分だったろう。

闘って来た人には同情する。巻添えを喰らった人には同情する。が、同情した処で世の中変わる訳でもなし、世知辛い、無力感に拉がれる世の中だね。

( ´ー`)yー-~

「鉄腕アトム」はお蔵入りか?