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「大竹伸朗 全景」終了から一ヶ月

2007-01-26 | Japan 日常生活の冒険
大竹伸朗の大規模な展覧会が終了してはや一ヶ月が過ぎ去りました。

画家の半世紀にわたる、私的なスクラップブックのような熱い作品群を一気通貫で目の当たりにしてから、未だ大竹熱から冷めやらないでいます。



展覧会は、規模と時間の制約上、極めて巨視的にしか視れなかったのですが、時間が経つと作品群の細部のイメージが気になりだし、いつもこの画家の作品に対して採ってきた自分の作法が甦って、微視的に視るようになりました。
これこそが視ることの快楽。
大竹伸朗はほかならぬ具象画家なのだ。と改めて認識させられました。


大竹特集本もいくつか買ってみましたが、どれにも、かつてない展覧会の規模とゴミでできた作品群に圧倒された。というお決まりの、まるで彼の絵を初めて見た素人のような感想ばかりが目につきます。


美術の玄人たちに作家論でなく作品論をぶつ人がいないうえに、大分量の図録*は未だに仕上がってこないので、いつも展覧会で買った図録の文章をブログに丸写しして悦に入っている人たちの書くことも、精彩に欠けます。
きっとみんな、大竹伸朗の扱いにはほとほと困惑しているんだろな。と意地悪く想像しているような次第。

実際、これが大竹を取り巻く日本の美術シーンの縮図というか、現実なんだろうな。と思います。
これまで彼の評価を保留し一種のイロモノ扱いをしてすごしているうちに、どこか別の場所で物量的に無視できない存在になってしまったのに気づき、未だ対処法を決めかねているという状況なのでしょう。



大竹さんのことですから、彼らが態度を決めかねているうちに、さらなる一歩を踏み出してくれるに違いありません。

*)図録は2007年3月31日発売とのことです。

↑いわゆるヒッキー・ママね

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