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上野の国立博物館で開催されている「北斎展」。日経の人からせしめた招待券もあることだし、行かないといけないな。と漠然と考えつつ、気がついたら展覧会最終日になっていました。何やら凄く混雑しているらしい。と聞いていましたので、閉館間際を狙って、小雨の中、根津駅からタクシー跳ばして、博物館に着いたら、閉館1時間前の16時。展示品は 300点近くあるらしいから、300点÷60分=5点/分のペースで鑑賞しなければなりません。
で、傘を預けて入館しようとしたら、係員が「北斎展をご覧になるには、整理券が必要です」と大声でアナウンス。何?整理券?いやな予感。国家権力に抵抗しても仕方ないのでスタスタと貰いに行くと、ピンクの券には「17時30分入場」の文字が!! 17時閉館後に入場するの? そんなわけない。聞いてみると、混雑のため開場時間を1時間半延長して18時30分閉館に変更したとのことです。
(実は、17時30分時点で、17時入場の整理券を持つ人たちが未だ入場できなかったため、閉館時間がさらに30分延長されて、19時となりました。Tomotubbyは 17時30分入場組の最前列にいたので、お蔭で1時間30分に亘り絵を見ることができました。最後の30分はガラ空きで、普段は人の波で近づくこともできなかった「冨嶽三十六景」や「諸国滝廻り」なんかも、ゆっくり鑑賞できました)
指定された入場時間の17時30分までは、時間がたっぷりあったので、常設展を見に行きました。今回の目玉は、国宝「餓鬼草紙」と重要文化財「青磁茶碗 銘馬蝗絆」の特別公開でした。特に「餓鬼草紙」は、800年以上前の平安時代末期に描かれたものとは思えない強烈なものでした。
社会不安が増大した平安時代末期には「六道思想」が流行しました。六道世界は、「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「阿修羅道」「人間道」「天上道」から成ります。六道思想では、人間界で罪業を犯したり、争いごとを起こしたりして、迷いを持ったまま死んだ人間は浄土には行けず、生前の罪に従って、六道のうちのいずれかに転生し、六道の中で輪廻するとされています。特に「三悪道」(地獄・餓鬼・畜生)や「修羅道」を彷徨い続けることは、すさまじく辛いものです。「餓鬼草紙」は字の通り「餓鬼道」、生前に果てしのない欲望に囚われ、贅沢の限りを尽くした者が落ちるとされた「悪道」の一つを描いたものです。「餓鬼道」に堕ちて「餓鬼」となった亡者は、飢えと渇きに苦しみ、自らの手で食物に触ると火に変わってしまうので、決して満たされません。そのため、手足はやせ細り、腹だけが膨れた姿と化して、死体や糞尿を食べ、すさまじい責め苦を受けるそうです。
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で、傘を預けて入館しようとしたら、係員が「北斎展をご覧になるには、整理券が必要です」と大声でアナウンス。何?整理券?いやな予感。国家権力に抵抗しても仕方ないのでスタスタと貰いに行くと、ピンクの券には「17時30分入場」の文字が!! 17時閉館後に入場するの? そんなわけない。聞いてみると、混雑のため開場時間を1時間半延長して18時30分閉館に変更したとのことです。
(実は、17時30分時点で、17時入場の整理券を持つ人たちが未だ入場できなかったため、閉館時間がさらに30分延長されて、19時となりました。Tomotubbyは 17時30分入場組の最前列にいたので、お蔭で1時間30分に亘り絵を見ることができました。最後の30分はガラ空きで、普段は人の波で近づくこともできなかった「冨嶽三十六景」や「諸国滝廻り」なんかも、ゆっくり鑑賞できました)
指定された入場時間の17時30分までは、時間がたっぷりあったので、常設展を見に行きました。今回の目玉は、国宝「餓鬼草紙」と重要文化財「青磁茶碗 銘馬蝗絆」の特別公開でした。特に「餓鬼草紙」は、800年以上前の平安時代末期に描かれたものとは思えない強烈なものでした。
社会不安が増大した平安時代末期には「六道思想」が流行しました。六道世界は、「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「阿修羅道」「人間道」「天上道」から成ります。六道思想では、人間界で罪業を犯したり、争いごとを起こしたりして、迷いを持ったまま死んだ人間は浄土には行けず、生前の罪に従って、六道のうちのいずれかに転生し、六道の中で輪廻するとされています。特に「三悪道」(地獄・餓鬼・畜生)や「修羅道」を彷徨い続けることは、すさまじく辛いものです。「餓鬼草紙」は字の通り「餓鬼道」、生前に果てしのない欲望に囚われ、贅沢の限りを尽くした者が落ちるとされた「悪道」の一つを描いたものです。「餓鬼道」に堕ちて「餓鬼」となった亡者は、飢えと渇きに苦しみ、自らの手で食物に触ると火に変わってしまうので、決して満たされません。そのため、手足はやせ細り、腹だけが膨れた姿と化して、死体や糞尿を食べ、すさまじい責め苦を受けるそうです。
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