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ごろごろで 楽しく記憶☆ ~勉強は楽しまなくっちゃ♪~

語呂合わせで楽しく記憶して、勉強に役立てて欲しいな♡
ちょっとした日常のハッピーネタも書いちゃうかも。

名古屋ボストン美術館

2018-06-04 20:06:36 | 美術展・書道展めぐり
昨日、名古屋に行く機会があったので『名古屋ボストン美術館』に行ってきました。



名古屋ボストン美術館は、
米国ボストン美術館の姉妹館として、国際的な芸術文化交流を図る目的で開館されました。
ボストン美術館所蔵の優れたコレクションを、恒常的にわが国に紹介する唯一の施設だそうです。



今開催中の「ボストン美術館の至宝展―東西の名品、珠玉のコレクション」では、
古代エジプトから現代までの、エジプト、中国、フランス、日本、アメリカの絵画や美術品が見られました。

予告動画があったのでどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=GMexSyltP7Y#action=share


古代エジプトの王の頭部の石像や、クレオパトラが付けていたようなの首飾りがあり、
特に首飾りは実際に古代の女性がしていたかと思うとぞくっとしました。

※撮影は出来なかったので、パンフレットやポストカードの写メで雰囲気を感じてもらえたらと思います。


喜多川歌麿の≪三味線を弾く美人図≫



思ったより小さい作品ですが、原画だ~~と感動♡♥♡


≪涅槃図≫  絵師・英一牒(はやぶさいっちょう:江戸中期)

 

大きな作品ですが、170年ぶりに初めての里帰りだそうです。
亡くなった釈迦の周りに人や動物たちが集まり、悲しみに暮れています。
ゾウや獅子がひっくり返って泣き叫んでいるのには驚きです。(笑)


≪モネの睡蓮≫

 

見たかったんです。初めて見れて感激です!
色といい、構図といい、とにかく素敵でした♡♥♡


ルノワールの静物画≪陶製ポットに生けられた花≫が、
白い花が本当に光を放っているように見えて、すっかり心を奪われてしまったんですが、
パンフフレットに載ってなくて、お土産のグッズも売り切れていて残念でした。


ゴッホの≪郵便配達人ジョゼフ・ルーラン≫と≪子守歌、ゆりかごを揺らすオギュスティーヌ・ルーラン夫人≫



同じ人の作品と思えないタッチの差がありますが、
ゴーギャンの影響を受けた後、ルーラン夫人を描いたそうです。




アメリカの絵画は、どこかアメリカの雰囲気をまとっていて、
ヨーロッパの絵画との違いを感じました。
はっきりした線の作品が多かった気がします。

他にも見ごたえのある絵がたくさんあり、
やっぱり名画は、名画たるゆえんがあるな~と思いました。(´ー`*)。・:*:・☆

たくさんの感動を得られたボストン美術館へ、
今回たまたまだったんですが行けて良かったとしみじみ思いました。

この展覧会、7月1日まで開催されています。

 ←クリックすると大きくなります。

イサム・ノグチ展

2018-05-28 19:11:44 | 美術展・書道展めぐり
今、香川県立ミュージアムで開催中の
『イサム・ノグチ -彫刻から身体・庭へー』を見に行ってきました。



 

日本人の詩人を父に、アメリカ人の作家を母に持つ
20世紀を代表する彫刻家のイサム・ノグチ。

香川県の東部に「イサム・ノグチ庭園美術館」があるのは知っていましたが、
庵治石を使った石の彫刻家として有名な方かな?くらいしか知識がなかったんですが、
先日、新聞でこの展覧会の入場者が1万人を突破したこと、
そして、北海道からわざわざこの展覧会のためだけに来られた方がいる事を知り、
これは是非期間中に見に行かなくては~~と、思い立って行ってきました。

イサム・ノグチは、モニュメント、庭や公園などの環境設計、
家具や照明のインテリアから、舞台美術までの幅広い活動を行った方で、
作品は多岐にわたっていました。

展覧会の中で写真撮影が許されていた作品が2つありました。

 

土の中で眠っていた石がこんな芸術作品に生まれ変わっていました。
上下の部分は、土の中にいた時の感じをあえて残しているんだそうです。

 

日本的な和紙や竹を使った作品・・・実用的でありかつ芸術作品でもあるところ
いいですね~。
日本的なものが好きだったとのことですが、なんだか嬉しいです。
日本庭園に影響を受けて、庭もデザインしています。

イサムノグチは、遊具もたくさんデザインしていて、
芸術作品で遊んでほしいと思っていたそうです。

遊具の模型が展示されていましたが、世界中に彼がデザインした遊具があるそうです。

 (パンフより)

北京ドローイング



 (パンフより)

これは、北京で墨絵を学んだイサム・ノグチが描いた作品のシリーズで、
6ヶ月の間に100点以上の身体を描いた作品を残しているそうです。
墨を使ってもこんなに豊かな表現が出来るんだと驚きました。

グラムハムの舞台「ヘリデイアド」のために制作した舞台装置<鏡>

 (パンフより)

実際の舞台の映像も流されていて、
舞台芸術にも興味を持っていたイサムノグチの
ジャンルを超えた幅広い活動を知ることが出来ました。

最後に、彼がデザインした北海道のモエレ沼公園のビデオが上演されていて、
そのスケールの大きさに、情熱の深さに、びっくりしました。
http://moerenumapark.jp/


こんな偉大な芸術家がいた事、しかも香川県に住んでいらした事に、
香川県に住む者として誇らしく思うと同時に、
今回の展覧会に行って良かった~としみじみ思いました。

この展覧会、6月3日まで開催されています。
もし機会があれば、見に行ってみてはいかがでしょうか?




「王羲之と日本の書」再びの感動を~ (5)

2018-03-28 20:36:42 | 美術展・書道展めぐり
「王羲之と日本の書」の最終回の今日は、
歴史上の人物を中心に、心に残った書を紹介していきたいと思います。

まず、意外だったのが足利尊氏
<願文>(がんもん


淡墨で書かれた、優しい印象の字です
やわらかみのある仮名を中心に書かれていて、
荒々しい武将のイメージとは程遠く、驚きました。

これは尊氏が将軍になる直前に書かれたものですが、
弟と主導権争いをしたことが願文奉納の背景にあるそうです。
後世の安楽と弟の安穏を祈る内容で、
実は世俗を捨てて出家したい願望を持っていたことも分かるそうです。
書は人を表すというけれど、書の様に尊氏は人間味あふれる優しい人だったのかな~
と想像して見ました。


そして、尊氏のお母さんの上杉清子の書。
<願文>

尊氏と似ているのに驚きました。
同じ世尊寺流の書を学んだからということで、納得しました。


織田信長の書
<書状>


これは、信長のイメージ通りでしょうか?
力強く、墨が枯れても粘り強く書き続けているのが印象的です。

秀吉の側室、淀殿の書。
<書状>


流れるような筆跡で、とにかく美しくて感動したのを覚えています。
特に”の”の字がのびやかで、胸がすく思いがして、いろいろ見てきた”の”の中で一番好きです。
淀殿は、優雅だけど堂々とした女性だったんじゃないかな?と想像できます。


もうひとつ、私がうまいなーー!とうなったのが伊達正宗



右目が不自由だったのを感じさせない圧巻の筆運び。
紙との距離感が取り辛いから、一気に墨が枯れるまで書いたと思われるそうですが、
それがかえって美しい連綿を生んでいると思います。
字から、ただ強いだけの人でなく、心も豊かな人だったんじゃないかな~
という印象を持ちました。


与謝蕪村と共に「南画」を大成した池大雅いけのたいが)の書。



さすが画家!他に類を見ない個性的な草書で、面白いな~としばし足を止めて見ました。


歴史上の人物ではないんですが、
江戸時代の三井親和しんな)という書家の81才の書。



「七言二句」の最初の二文字を篆書(てんしょ)や隷書(れいしょ)で書き、残りを草書で書いています。
もうここまで来ると、芸術そのもの。
実用的な書をたくさん見てきたので、書ってこんなに見て楽しめる物だったんだと嬉しくなりました。
高齢という事を全く感じさせないその力量と魅力に、
当時も世間に受け入れられたそうですが、だよね~と納得しました。


そして最後に、歴史上の人物で今もっとも有名な西郷隆盛



豪快な人物像を想像できます。
右から「敬天愛人」
西郷隆盛の人柄を表している言葉だな~と思います。
この言葉には
「天は人も我も同一に愛し給ふゆえ、我を愛する心を以って人を愛する也」
という道徳観念を込めているそうです。


今回の「王羲之と日本の書」には、
まだまだ他にもたくさんの魅力的な作品が展示されています。
真筆は本当に素晴らしいです。
来月4月8日まで開かれていますので、興味のある方は足を運んでみてくださいね。

「王羲之と日本の書」再びの感動を~ (4)

2018-03-22 21:43:45 | 美術展・書道展めぐり
「王羲之と日本の書」に行ってから、早2週間が経ちました。
送られてきた展覧会の図録を読みながら、あの時の感動を思い出しています。



図録はとっても立派なもので、
内容も充実していて、作品紹介だけではなく、書の見方から書の歴史まで。
じっくり読んでみると、とっても勉強になります。
もし見に行ってなくても、これを見れば展覧会の全てが分かるような内容・・・
生で本物を見る感動は、これはもう特別なものですが、
思い出す手掛かりになり、やっぱりいいなぁ~と改めて思わせてくれます。

前回は、王羲之と空海の事を書いたので、
今日はそれ以外で感動した人達を取り上げてみたいと思います。

まず、空海と同じ三筆のひとり、嵯峨天皇

『光定戒牒』こうじょうかいちょう
 図録より

楷書と草書が同居してるのが面白くて、



この2行目の”光”のうねり方がすごくて、こんな”光”見た事がないし、
しかも、嵯峨天皇が書いたという所が何とも斬新でいいな~と。


そして、今回の展覧会でとても感動したのが、小野道風おののみちかぜ
三蹟のひとりで、”王羲之の再来”とも言われました。
前回の大阪での展覧会『王羲之から空海へ』でも小野道風の作品はあったんですが、
ここまでその素晴らしさに気づいていませんでした。

『屏風土台』びょうぶどだい


新調する屏風に書く漢詩の下書き(土台)なんですが、
なんとものびのびと書かれている(真ん中あたりの)”想”と”一扇”の、その字形の美しい事と言ったら。
”和様の祖”と言われる小野道風の真骨頂と言われますが、ほれぼれします。
行書の傑作ですね~。(´ー`*)。・:*:・ポワァァン

『三体白氏誌巻』さんたいはくししかん
小野道風が唐の詩集「白氏文集」(はくしもんじゅう)を楷書、行書、草書の三体で書いたものです。

楷書

行書

草書


能書(優れている書家)は様々な書体・書風に兼通しているという
偉大な能書像を確立したと言えるそうです。
確かに、どの書体も素晴らしくて さすがと思えるんですが、中でも私は草書が大好きです。
ダイナミックで、伸びやかで、うーーん、なんともいえません。

そして・・・『玉泉帖』(ぎょくせんじょう)もまた素晴らしいんです。



行書や草書、楷書に近いものまで、興(きょう)のおもむくまま自在に書かれた
小野道風の才能が爆発したような素晴らしい作品に、しばらく見とれていたのを思い出します。



「王羲之と日本の書」再びの感動を~ (3)

2018-03-10 20:22:31 | 美術展・書道展めぐり
今回は、九州旅行についてちょっとお話ししようかな?

今回は久しぶりの九州・・・JRで行くのは初めてだったんですが、
九州の方の温かさに触れる旅でもありました。

博多駅では 昼食を食べるために途中下車しました。
駅ビルが大きすぎて、ネットで調べていたお店への行き方や
在来線の乗り口へどう行ったらいいかが分かりません。
でも、聞いた方皆さんとてもいい方達で、
笑顔で丁寧に教えて頂いけて嬉しかったです。(^^ゞ
旅の楽しさって、こういう人との触れ合いにある気がします。

また、JR二日市駅からの往復乗ったタクシーの運転手さんがお二人とも気さくでいい方で、
15分くらいの道中、いろんなお話をして下さるので楽しく過ごせました。

「帰りは大宰府からバスもあるよ。」「今年はまだ大宰府の梅が見頃だよ。」
と5分で行ける太宰府天満宮への行き方を丁寧に教えて下さったり、
「大宰府天満宮」や「菅原道真」についての豆知識まで。

菅原道真と言えば・・・
東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春な忘れそ

(春風が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けてくれ、梅の花よ。
主人である私がいないからといって、春を忘れてはならないぞ。)

という、京を離れるときに道真が詠んだ歌が有名ですが、
菅原道真を慕って、梅が京から飛んできたということから、
太宰府天満宮には梅があるみたいですね。
たしか梅の名所だとは聞いていましたが、
約200種、6,000本あまりの紅白の梅があるというのは驚きました。
綺麗でしょうね~。(´ー`*)。・:*:・ポワァァン

 (ネットより)

私も梅の美しさに最近目覚めたので、見たい気持ちは山々だったのですが、
展覧会で長く居たため遅くなってしまい、
残念ながら、見ることはできませんでした。
でも、タクシーで通る普通のお宅の庭先に、
紅梅と白梅が満開になっているのを何度も見ることが出来、
やっぱり大宰府って梅の名所だな~と感じることが出来ました。

展覧会の中で聞いた音声ガイドによると、
菅原道真は、能書家(優れた書家)としても有名だったそうですが、
残念ながら真筆が全然残っていないんだとか。
でも、三筆と三蹟の丁度中間の時期に生きていて、
その架け橋のような役割をしたそうです。


さて、「王羲之と日本の書」は休日は混んでいるかな?ということで、
まだ春休みになっていない平日に行きましたが、
年配の方から若い方まで、たくさんの方が来られていて、
この展覧会の人気や注目度の高さがうかがえました。

九州国立博物館は、国立の博物館としては日本最大規模だそうですが、
空海を初めとするたくさんの能書家の有名な作品だけでなく、歴史上の人物たちの書も見られる、
そして王羲之の、精巧に摸した「摸本」が集められたという今回の展覧会
2年前大阪で見た『王羲之から空海へ ~日中の名筆 漢字とかなの競演~』を
再現したような、
いやそこでは見られなかった傑作にいくつも出会える素晴らしい展覧会でした。

はるばる四国から行くだけの価値があった、
行って良かった~と、今もしみじみ感じています。