山城めぐり(兄弟ブログ biglob)

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「南牧谷戦国史」

2017-03-11 10:39:02 | 歴史資料
「南牧谷戦国史」は郷土史家、市川太平氏の著書です。南牧村の山々を隈なく歩きつくして、数々の砦、狼煙台を発見されたそうです。また山城の歴史も丁寧に調べられて、今までの歴史資料にない、調査報告をされています。


羽沢生涯学習センター地図
この「南牧谷戦国史」は学習センターで購入しましたが、あまり在庫がないようで事前に問い合わせたほうが無駄足にならないためにも、そうした方が無難です。
「笹の平城」の項では
「大永年間、国峰城の最盛期を飾った小幡氏十四代顕高が、磐戸の高橋頼氏に命じて築かせた城で、以来高橋氏が城将を受け継ぐ。築城の目的は、南牧川本流と桧沢川の合流点を扼喉するための普請である。もって小幡領の西端の要害とすることであった。郭部は・・・略 一段上がった西尾根に、削平した小屋場が広がる。
 山城は、永禄四年、武田軍が上州攻めに手を付けて初戦を飾った古戦場である。国峰城争乱が糸口となった図書介謀反によって、城主憲重・信貞父子は、甲斐の武田氏を頼った。この時一条の節義を貫いた南牧衆は旧主憲重に従って武田軍にはしる。
 図書介の軍は青柳を将として、笹の平城を高橋氏から奪って、五百の兵をこの辺りに配り、武田軍を待ち伏せた。砥沢城に集結した南牧衆は、武田軍の先鋒隊となって、笹の平城を夜襲、山を知り尽くした高橋勢を先駆けにした周密な攻撃計画は遂に図書介軍を追い落とした。この合戦に近傍の百姓たちも加わり、大量の松明に火を点じて城攻めを援け、山を取り囲んで一気に揉みつぶしたのである。この勝利の物語を、いま盆の火祭りに残して、毎年八月十四日と十五日の夜、大日方の安養寺をめぐって勇壮な火祭りが行われる。
 笹の平城を引きあがった山頂に、丸宇の砦がある。これは塩沢城の見張り砦で眺望に優れ、大狼煙二基を備える。丸宇の砦を東へ一段二段下がると笹の砦がある。


笹の平城の西尾根にある小屋場

笹の平城の西にある峰

市川太平氏の云う小屋場の尾根

この尾根に一か所、台状のものがあり、狼煙台?

この西尾根から引きあがった山頂に丸宇の砦があるということなので、また機会を見て登るとつもりです。

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