大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
mail→tomp1423@gmail.com

第4回番匠削ろう会開催。

2008年05月30日 | 工作法
さてさて、29日は削ろう会が行われました。

これは、5月から行われている、道具直しの技術の集大成として行われる、かんなの削り屑(削り華)の薄さを競うコンテストです。




さてその前に、ここ数回かんなについて書いてきましたがいよいよかんなをかけてみましょう。



薄さがたとえば、20ミクロンを目指すとすれば当然、かんなの刃の出具合は20ミクロンが要求されます。


写真をアップしたけど、見えませんよね。
髪の毛一本分くらいが目安です、そこから出したり、引っ込めたりして調整しましょう。

良くないのが、大げさですが片方に刃が寄っている「片刃」という状態、刃をこのように刃を叩いて調整します。

引っ込める時はこの様に台の頭部分を叩いて引っ込めます。


次に、裏座の仕込みです、これまた判りづらいですが、0.2mm程度刃先より引っ込んだ状態が良いですよね、これが決まると節の部分の逆目が起きなくなります。


最後にいよいよ掛け方です、一定のスピードでお腹に力を込めて、脇を締め、かんなを少し傾け、一気に真っすぐ引きます、これが途中で止まると、鉋枕と呼ばれる、段差が出来てしまうので要注意ですね。

力を均等に、やや手前下方向に向けるような感じで、引いて下さい。



ということを、この一か月行ってきました。

大変だったですよね。本当にお疲れ様でした。



恐らく、かんなを掛けることがこんなに難しいとは思って無かったでしょう。

僕が常々言う、大工さんの凄さを少しは実感してくれたかな?
これから、まだまだ凄いことを学びますよ~


で、削ろう会はというと、9ミクロンという薄さが男女各一名ずつ出て、仕上がりの程度で、それぞれ優勝と準優勝を分け合いました。


おめでとうございます。


これから、一年間どんな時も、今日の様な状態にかんなを保つようにしておいて下さいね。



おしまい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿