大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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こころの旅後編

2010年10月19日 | 大工の学校生活
さてさて、こころの旅(研修旅行)後編です。

昼食を終え、最初に向かったのは倉敷匠会さんの新築現場です。


むくりの屋根が素敵な、W邸です。
とにかく驚かされるのが、梁の大きさと卓越した技術です。


代表の長野さんは岡山県倉敷市で修行され、独立し地元豊後高田市に帰郷されたということです。


先述した梁は、青杉という大分県佐伯市宇目あたりから宮崎県飫肥市で採れる杉です。

地元の人でもあまり知られておりませんが、立派な仕事をされている現場でよく聞く杉なのですよ。


こちらの現場をみた人たちはとにかく口を開けて「凄すぎる・・・」の言葉。


そうです、その感動を伝えたくて、大工という仕事をみなさんされているのです。


実はこちらの現場は新築後1年ほど経っているのですが、社長を通じ施主にお願いしたところ、見学させていただきました。


しかもですよ、施主様なんと当日旅行で不在なのです、それを見ず知らずの職業訓練校の訓練生に見学させてくれるという、


この社長とお客様の信頼関係がなにより素晴らしいと思いました。


本当にありがとうございました。



次に訪れたのが、国宝「富貴寺」です。



宝形(ほうぎょう)造りの屋根の大堂は九州には数少ない平安建築の建物です。

この地区のお寺は神仏習合という形が多く採られ、八幡宮の総本山である宇佐神宮との関係がとても深いのです。

秋の富貴寺は紅葉が最高です!



詳しくはホームページで

その次に訪れたのが「天念寺」です。




ここは、修復工事中で構造が見学できるということで、豊後高田市役所にお願いして、
管理を行っているYO設計の養父先生より改修工事の詳しい説明をしていただきました。



ここでは、2学期の初めに行った二方挿しが全く同じ形で組まれているのをみて
「学校と同じや!」と当たり前のことを驚いた様子で生徒が言っておりました。




こちらもホームページで


その後、倉敷匠会さんの作業場を訪れたあと、再び倉敷匠会さんの新築現場です。


やっぱりすばらしいお仕事です。



四隅の瓦にはご家族の名前が刻まれておりました。家族を思う気持ちが感じられます。




しかも今度は引越しの途中です。ごめんなさいとしか言いようがないです。

でも、やっぱり案内してくれたご家族の方はいや顔せず、丁寧に説明をしてくださいました。
感謝!



大きな梁や卓越した技術は言うまでもないのですが、ポーチ柱と呼ぶには大きすぎる八角柱のひかり付けをみて。




「ほんとな~石じゃなく木を削ってこんなにぴったり納まるんやな~」

て感心してました。

どうも僕の言うことは信用されてないようです。


折り上げ天井もすごいです。



倉敷匠会さんのHPはこちらから


とまぁ、強行軍となった研修旅行でしたが、とにかく木造建築の素晴らしさをおもいっきり堪能できた一日でした。





準備から何から本当に疲れたけど、今後この見学で学んだことを生かせたらいいなぁ~


おしまい。





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2 コメント

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アイルランドからの便り (MASA)
2010-10-22 16:10:43
TOM-Pさん、お元気でお過ごしのようでなによりです。
10月の半ばにアイルランドの大工系の大学の先生から、屋根の建て方について聞きたいという便りがありました。その方は学生を毎年競技会に参加させており、日本の伝統技法がそれに役立つのではと考えているようです。
わたしがアップしている3Dギャラリーを見てメールされたようです。
わたしで分からないことがあれば相談させてくださいね。
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MASAさんへ (TOM-P)
2010-10-23 11:19:28
お久しぶりです、
アイルランドですか、いいですね~
ラグビー好きとしては、たまらない国です。

しかも大工系ですか?どストライクです

ということで、僕でよろしければなんでも協力しますよ。

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