釋超空のうた (もと電子回路技術者による独断的感想)

文系とは無縁の、独断と偏見による感想と連想と迷想!!

及び釋超空のうたとは無縁の無駄話

『ホーキング最新宇宙論』(日本放送出版会) その2

2012-03-29 15:06:55 | 非文系的雑談
(その1の続き)
以上が随分昔書いた掲題の本の感想文だが、ついでに最近私が思っていることを追記しておく。

クルト・ゲーデルは数学基礎論の分野で不完全性定理を証明した。この定理の意味するところの一つは、ざっくりと簡略して言うと、こういうことらしい。

『いかなる公理系であれ、その系の中には肯定も否定も出来ない命題が必ず存在する』。そういう意味で、いかなる公理系も完璧では有り得ない。

現行物理学は明らかに一つの公理系だから、このゲーデルの定理によれば、この現行物理学内では肯定も否定も出来ない物理学的命題が必ず存在することになる。

この現行物理学をさらに進歩改良した新物理学においてもゲーデルの定理は成立するのだから、いかに物理学が進歩したところで結局、肯定も否定も出来ない物理学的命題は永遠に存在することになる。

そういう意味で原理的に物理学は永遠に完璧では有り得ない。この定理をゲーデルが発表したのは1931年だから勿論ホーキングはこの定理を知っているはずだ。

この宇宙はホーキングの言うように、それが物理学の言葉であるにせよ、完全に完璧に語り尽くされる時がくるのだろうか。ホーキングの言う完璧とはどういう意味だろうか。

『ホーキング』も『ゲーデル』も知らない私は、この『完璧』の意味が理解できない。
おそらく、この『完璧』の意味は異なっているのだろうが無知な私はそれを理解できない。

最近、ホーキングは、『この宇宙の発現には神を必要としない』という趣旨の発言をしたらしい。そして、いわゆる宗教家たちの反発を買っているらしい。ホーキングの発現の真の意味は私は知らない。

私たちのこの宇宙は如何にして生まれたのか?
果たして神の『一撃』が必要だったのか? 
物理学はこの宇宙の発現を全て完璧に物理学によって説明できるのだろうか?

ゲーデルの不完全性定理は、この疑問と如何に関連してくるのだろうか?
ゲーデルの定理は知性の限界を示したと言われている。
そういう意味で不完全な人類はこの宇宙の発現を『神なし』で完璧に説明できるのだろうか?

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