無明抄

もの言わざるは腹ふくるるわざ・・。かなわぬまでも一市民の発言

果てしない地獄・・バクダッドバーニング

2006-08-10 | 蟷螂斧:私的時事論談
しばらく遠ざかっていた”バクダッドバーニング”(バグダード在住のイラク女性、リバーベンドが綴る戦争・政治・占領を話題にしたブログの翻訳ページ)にアクセス。
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言葉を失う。
1年前も、やりきれないありさまだったが、さらに悪化している。
底なしの地獄。
誰が引き起こしたのか、誰が加担しているのか!

すべてのアメリカ人、イギリス人、勿論日本人、そして世界の、とりわけ「先進国」とのぼせ上がっている西欧諸国の人間に、これを読ませたい。

==7月30日のレポートから===

今朝わたしは、テレビに映し出される殺戮と破壊の光景で目が覚めた。一瞬イラクの映像かと思ったけれど、数秒たって、それがレバノンのカーナーであることがわかった。イスラエルが空爆した町々のうちで、一番最近のものだ。映像は凄惨といった言葉ではすまないものだった。そこでは、何トンという瓦礫の下からバラバラになった肢体や身体が引っぱり出されていた。そして愛する者たちを捜して嘆く身内や友人たちの姿…人道的機関によれば、今までのところ、34人は子どもだったとのことだ。あいつらは避難所で眠っている子どもたちを爆撃して殺したのだ-1991年のアミリヤシェルターでの虐殺にそっくりだ。

反応がなく異様にひん曲がった子どもたちの屍骸がテレビに映し出されていた。子どもたちの顔に凍りついたまま残っていたのは苦痛とショックの表情だった。わたしはテレビの真ん前に座り込んだまま泣き崩れていた。イラク人にとって毎日の現実になってしまっているこのようなことに対して、こんな悲しみをまだ感じるなんて思わなかった。これはイラクではないけれど、同じことなのだ。一般市民が殺人攻撃に晒されている。そして、占領に対して闘っている。

あまりの絶望感に、わたしはまともにものを考えることができなくなっている。怒りで爆発しそうだ。イスラエルに対して、アメリカ、イギリス、イラン、そして殆どのヨーロッパの国々に対して。無辜の者たちへの虐殺を許し傍観した罪で、世界は地獄へ落ちるだろう。ああ何ということか、34人もの(ほんとにこれだけ???)子どもたちを。国連は無能以下だ。彼らは世界を良くするための国々の連合から(かつてそうあったとしてだけど)、墓堀人夫の寄せ集まりになり果てている。せいぜい、廃墟となった建物からバラバラになった身体を掘りだし、それが誰であるかの確認をし、合同墓地に犠牲者を葬るのを手伝っているだけだ。虐殺を止めようともせず、反対の声をあげようとさえせず、めちゃめちゃになったところに来てきれいにするのを手伝うだけなのだ。アラブ人の生命の重さは、そんなに軽いものなの?もしこれが、アメリカやイギリスやフランスや中国で起こったことなら、だれかさんがとっくの昔に原子爆弾を落としていることでしょうね…どうしてこんなことが起こっているの?

安全保障理事会はどこにいるの???なぜ彼らはイスラエルを止めさせなかったの?エフード・オルメルト(イスラエル首相)は、このあいだコンディ(コンドリーザ・ライス米国務長官)に、殺戮にはまだ10日か14日が必要だと言った-それに対して、何の対抗手段もとられていない!アラブの役立たずな指導者たちはどこにいるの?アメリカ寄りの腰抜けの首長たちは、もういい加減に黄金の宮殿から這いずり出て、この殺戮を糾弾したらどうなの?我らが大統領や指導者たちは彼らの石油樽の深さ分くらいは影響力があるのに。

これでも、世界の人々はどうして「テロリスト」が生まれるのか、わからないのだ!15歳のレバノン人の少女が、カーナー空爆で5人の兄弟姉妹と両親と家を失った...エフード・オルメルトはただちに、彼女も殺した方がいいことになる。なぜなら、この少女が彼や何であれ彼に代表されるもの全てに対して憎しみのかけらもなく成長すると考えているとしたら、それはとんだ勘違いというものだからだ。

・・ 以下 「略」 ・・


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