チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

フジロックと西城秀樹

2018年07月30日 | 西城秀樹

 

今日も西城秀樹です。

週末に「フジロック」というロックフェスティバルが開かれた。その場に「西城秀樹も来ているぞ〜」というノリで、星条旗をまとった骸骨が置かれたという。

それに一人の評論家が噛みついた。この人は普段は安倍政権などに独自の見解を表し、それをネットに流しているのだが、本人が過去、生きていくのも辛い時にヒデキの歌で立ち直れてからのファンだと明言していて、追悼の言葉などを述べていた。「このオブジェはあまりにチープで醜悪、ヒデキに対する敬意が感じられないどころか死者に対する冒涜である。」の言葉にヒデキファンが反応した。

私もフジロックに殴り込みをかけようと、投稿文を考え始めた。ツイッターは前に試しにやってみたという程度の初心者同然なので、フジロックに行く前に自分のページで試した。この人の評論文も参照に載せようか、それともヒデキのロックを歌っている画像がいいかなどと幾つかツィートしてみた。

私のツイッターは住所録にも電話番号にも紐付けしてないから誰も知らないし、新聞社とかNHKくらいしかフォローしてないので、未だかって誰も来た人がなくて、一人で勝手につぶやいているページなのだが......

こんなもんかなと考える間もなく一人の読者が現れた。これは練習用なのだが、と思いながら、返信を一つ入れた。それが、私の投稿を参照にして、どこかにリツィートされたらしい。直後から「いいね」のピンポンが鳴り響き始めた。

『ロックを愛するなら西城秀樹を知ってほしい。日本のロックを表舞台に出した人です。グループでもなく複数のアーティストでもなく20歳の若者が一人で成し遂げたことです。』

『西城秀樹のファンの多くがまだ彼の死を受け止められていない。YOUTUBEや写真集にしがみついて彼のぬくもりを探し求めている。それなのに骸骨だなんて......涙が止まらない......』

これらの幾つかのツィートに一日中ピンポンはなり続けた。私はこの対応にオタオタして状況が飲み込めてなかったが、この話題はフジロックページや西城秀樹ページで炎上していたらしい。

一日で250件を超す「いいね」が来て、開くたびに『涙が止まらない』の自分の言葉に涙して、目が腫れてしまった。

フジロックの観客は思う存分ロックミュージックを楽しみ滞りなくフェスは終わったようだ。

ヒデキがどんなにロックが好きだったかを、当時不良の音楽と言われてテレビでは歌えないロックをライブで歌い続けたことを、そのロック色を警戒されて紅白出場が見送られたと言われていることを、ついには世間に風穴を開けてロックを公然のものにして後塵に道を切り開いたということを知り尽くしているファン層と、身の回りにロックが溢れ何の苦労もなくロックを楽しめる世代とのギャップの大きさを思い知らされた一日でした。

 

 

 


コメントを投稿