2、3日前から家の回りで猫の鳴き声がします。子猫ではない、成猫の声です。猫は本来鳴かない動物です。猫の声というのは闘争時のうなり声とか繁殖時の呼び声のみで、あのニャ~は猫が人間と暮らす前にはなかった声で、猫は人間とコミュニケーションを取るためにニャ~と鳴くようになったそうです。と言う事は、あの声は猫が何か訴えている声ではないか?近所で猫を飼い始めたのだろうか?声が聞こえる度、窓を開けてキョロキョロ声の主を捜しました。
今朝は6時ごろから窓のすぐ下で声が聞こえました。
出て行ってみると、この辺りを縄張りにしていつも家の庭を通るクロちゃんがうずくまっています。野良猫のクロちゃんですから、厚手フリースを着て肌を守り革手袋をして近寄りました。ヨタヨタ逃げようとしますが力なく、簡単に抱きかかえられてしまいました。腕の中で爪を立てたりシャーも言いましたが「大丈夫だよ、怖くないよ」と声をかけながら抱いていると腕の中でぐったりしています。
少し臭いです。猫は密かに隠れて獲物を狙う動物で、あまり臭いません。オス猫の匂い付けスプレー以外はオシッコも臭わないくらいです。クロちゃんは具合が悪くて臭くなっているのかな?もう死にかけているのなら、冷たい土の上ではなく、腕の中で看取ってあげようとそのまま2時間ほど抱いていました。
体はほっこりと温かく、スースー寝息をたてて寝ています。毛艶もきれいで、黒い毛は真っ黒、白い毛は真っ白です。大丈夫そうです。さすがに疲れてきたので、クロちゃんを抱いたまま、前の家に声をかけ、物置に仕舞ってあったケージを出してもらいました。前の家のご夫婦も動物好きで、クロちゃんもいつもそこの靴脱ぎ石のうえに座っています。
ケージにタオルを敷いて寝かせ、水と猫パウチのエサを入れて、さて、これからどうしよう?
ネットで動物病院を探しました。近所の病院は木曜休診です。24時間対応動物センターは診察代が4万円程度ですと明記してあります。ぎょえーーー!とても連れて行かれません!ケージの中で休養してもらって、すこし元気になったら出て行ってもらうより仕方ありません。
すこしも温かい所と、二階のベランダの日当りにケージを置いて、落ち着くように毛布ですっぽり覆っておきました。夕方覗いてみたら、クロちゃんは起き上がって、水を飲んでいました。よかった!頑張れクロちゃん!