暮以来ハマりだした編み物、毛糸の保存箱を開くと編みかけで放り出してあったピンクと黒のセーターを見つけました。20年以上も眠っていたものです。これを仕上げてしまおうと、正月の間せっせと編んで、パーツは編みあがっていたのですが、編み棒を針に持ち替えて接ぎ合わせるのが面倒で長いこと置きっぱなしになっていました。
ふと、かぎ針ではぎ合わせようと思い立ちました。かぎ針を使うとハギシロができて、ハギ目が平らにならないのですが、着るのは自分、自分が納得すればいいと、パーツをマチ針ならぬ安全ピンでとめて、かぎ針でザクザクと綴じました。手縫いとミシン縫いの違いほどの速さで、あっという間にセーターは仕上がりました。ベストにしてあった白いモヘアも袖を編み足し、ついでに帽子も編んでしまいました。
ただの1本の糸が編むことで平面になりハギ合わせて立体になる、編み物って人間の英知の結晶だなぁと思いながら、出来上がったセーターに袖を通しました。「暖ったか〜い!」
長いこと暖房効きすぎのオフィス勤めだったので厚手のセーターは毛嫌いしていたし、ダウンコートが流行りだしコートの下はTシャツでもOK、ウールのセーターよりフリースの方が洗濯も簡単だしと、厚手のセーターからは遠ざかっていましたが、手編みのセーターってこんなに暖かだったんだとしばし感慨にふけってしまいました。
いつも手編みのセーターを着ている先日来た友人や、母上が編み物得意で母上の手編みのセーターを着ていた友人の顔が思い浮かびました。
娘に編んでやろうかな...でも、私と同じ理由で娘たちも手編みのセーターは着ないだろうなぁ...