家は両親が共働きで忙しかったし、
兄弟も年齢が近かったせいか、
早いうちから、別室で一人で眠る事を躾られた。
センシティブな子供で、全然自立なんかしたくなくて、
闇も個室も苦手だったけど。
結局、なんだかんだと理由をつけては、
親の寝床に忍び込んだように思う。
一人で寝ることを条件に、初めて、
大きなぬいぐるみを買ってもらった。
黒い大きなテディ・ベア。
あの頃はまだ、ぬいぐるみが高価で、
大きな物は夢のまた夢だった。
だけど本当は、親のそばで眠りたかったし、
キャンディ・キャンディの新しいオモチャの方が欲しかった。
***
それでも、毎日抱っこして寝ているうちに、
熊さんは、なくてはならないお馴染みさんになった。
心細い夜だけでなく。
よくお腹を壊す子供だったけど、
親が働いていたから、学校を休んでも一人だった。
そんな時も、モジャモジャの毛並みに顔を埋めるみたいに、
しがみついていたっけ。
それでなんだか、安心していた。
段々、汗やヨダレにまみれて、色褪せて。
もう一緒に眠らなくなった頃には、ボロボロだった。
でも捨てられなくて、とっておいたけど。
大学を卒業して家に帰ったら、なくなってたな。
あれ、どうなったんだろう。
兄弟も年齢が近かったせいか、
早いうちから、別室で一人で眠る事を躾られた。
センシティブな子供で、全然自立なんかしたくなくて、
闇も個室も苦手だったけど。
結局、なんだかんだと理由をつけては、
親の寝床に忍び込んだように思う。
一人で寝ることを条件に、初めて、
大きなぬいぐるみを買ってもらった。
黒い大きなテディ・ベア。
あの頃はまだ、ぬいぐるみが高価で、
大きな物は夢のまた夢だった。
だけど本当は、親のそばで眠りたかったし、
キャンディ・キャンディの新しいオモチャの方が欲しかった。
***
それでも、毎日抱っこして寝ているうちに、
熊さんは、なくてはならないお馴染みさんになった。
心細い夜だけでなく。
よくお腹を壊す子供だったけど、
親が働いていたから、学校を休んでも一人だった。
そんな時も、モジャモジャの毛並みに顔を埋めるみたいに、
しがみついていたっけ。
それでなんだか、安心していた。
段々、汗やヨダレにまみれて、色褪せて。
もう一緒に眠らなくなった頃には、ボロボロだった。
でも捨てられなくて、とっておいたけど。
大学を卒業して家に帰ったら、なくなってたな。
あれ、どうなったんだろう。