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「いじり」 TVと現実は違う。

2006-11-09 17:54:33 | Weblog
「いじめ」でこのところ子どもがよく死ぬ。

いじめた側は「いじめ」ではなく
「からかい」いわゆる「いじり」だと思っていることも多いのでは。

これは多分にTVの影響がある、と思う。
(最初に言っときますが、TVだけが悪いといっているわけではありません)

あからさまに欠点や人の失敗をあげつらって指摘したり、いわれなき非難をする。
さんざんぼろくそにいった挙句、「おいしかったろ?」とかいって、
注目を浴びたことが良かったように言う。

あるいは、自分が話題にならなかったら自らが「いじってください。」と言う。

お笑い芸人だったらそれでもいいのかも。

いや、本当はお笑い芸人だって辛いんだと思うよ。

自分たちの本来の領域である漫才やコントや漫談や落語やらではなく、
見かけや性格や趣味や日常の個人にまつわることを笑いの種にする。

バカだの、トロイだの、ブサイクだの、さんざんいたぶられて楽しいわけがない。

でも、仕事だから、商売だから、馬鹿にされてなんぼ、だからと
「いじられておいしかった」で自分に「我慢」を言い聞かせてんじゃないかな。

バラエティ全盛、お笑い全盛のTVの趨勢にあって、
画面の向こうの価値観(少なくとも見かけ上の価値観)が、
こちらでも通じると思ってしまうところに間違いがある。

人を馬鹿にする番組全盛では悪影響は否定しきれない。
中には素人を並べて口達者な芸人が彼女らを小バカにする番組もあるしね。

からかわれた方も喜んでいるんだ、からかわれたほうが嬉しいんだ、
うまくいじってやれば、相手も楽しいんだ、なんて勘違いしてませんかね。

ちょっとした事を笑いの種にし、わざと失敗させてはさらに笑いの種にする。
挙句「お前もおいしかったろ。」と言われたって、ちっとも嬉しくない。

怒れば怒ったで、あいついじれば怒るぞ、となってまた笑いの種にされる。
だからといって、乗れば喜んでいると思われるし、無視すれば無視されるだけ。

TVのこっち側が勝手に勘違いしているだけなのかもしれない。

でもね、毎日毎日同じように人を馬鹿にしている番組を見ていると、
同じようなことをしてしまっているんじゃないでしょうか。
そして人を馬鹿にすることを
「いじっている」として正当化しているんじゃないでしょうか。

***

ここからは蛇足ですが、、、、

地域別に受け取り方が違うということはあるでしょうか。

振り込め詐欺の被害は大阪が極端に少ないという。
要は簡単にだまされないということだが、
日常の会話が掛け合いになっているから、
相手の嘘のほころびに突っ込むこともできるし、
嘘が判って乗ることもできる、という分析もある。

全く被害が0ではないし、大阪人だから関西人だから
みんなが面白いわけでもないし、みんながお笑い好きでもない。

でもある程度の免疫というか経験というか知識と言うか素養はあって、
どういう「乗り」が許容範囲なのか、相手との距離はどうなのかは
よくわかっているのではないか、とも思う。

逆にいうと、あいつはからかってはいけないとか、
あいつが怒るときは本当に怒っているとかの
見極めもできているのかもしれない。

ことは人の生き死ににかかわる問題で「しゃれ」ではすまないけれど、

いじられて死んでしまうことが「乗り」になってもいけない。
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