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ケイマン(987前期) with サラリーマン

注)この記事を参考に作業を行った場合の責任は当方は一切負いません。あくまで自己責任でお願いします。

M2 1028の思い出

2013年08月30日 | 自動車
少し昔のお話を。

私が初めて買ったスポーツカーのお話を。
私が22歳の時に初めて買った車は、
マツダの子会社M2というところが作った、
M2 1028という車でした。

いわゆるコンプリートカーの一種で、
マツダの子会社M2という会社が作っていた車の第3弾でした。

最初のクルマがM2 1001、
2番目のクルマがM2 1002、
この2台は初代のロードスターの一番初期の1.6Lをもとにしていましたが、
M2 1028はマイナーチェンジ後の1.8Lをベースにしていました。

その変更箇所は非常に多岐にわたっていました。
軽量化を目的に、
・ドア内張りをフラット化し、ドアアームをベルトに
・シートをフルバケットシートに
・センターコンソール廃止
・その他マッドガード、トランク内張りなどを簡素化
・トランクリッド アルミ化
・10点式ロールケージによるボディ剛性強化
・専用のショウワ製ダンパーと、専用スプリングによる車高ダウン
・トルクアップを重視したエンジンチューニング(馬力は10PSアップ)
・リアウインドウをアクリル化した専用ハードトップ付き
以上を行い、ロールケージとハードトップを付けてなお、50kgの軽量化を達成し、
その車重は940kgと1.6L時代のロードスターと同じ重量を達成していました。
(ハードトップを外せば、現代のエリーゼより軽量)



今にして思えばこの車のつくり方、
ポルシェの軽量化をかなり意識したものだということがわかりますが、
当時はそんなことはしりませんでした。


この車が私に与えた影響は計り知れないです。

 ・軽いってことが運転した時の感覚にどれだけ好影響を与えるか、
 ・アクセルで車を曲げていくということがどういうことか
  (LSDはトルセンでしたが、アクセルONでの姿勢作りが絶妙だった) 
 ・自分にとって必要な装備が何で、いらない装備は何か
 (最初っからいろいろ付いている車に乗っていたらわからなかったでしょう)
 ・カチッと下シフトフィールとは何か
 (ケイマンもFRのこれに比べればグニャグニャ。)
 ・車体が小さいということがいかに価値のあることか,

などなど。

結局この車が私のクルマ趣味にぴったり合っていたので、
その後、ポルシェ964に乗っても、
インプレッサのターボに乗っても、
NCロードスターに乗っても、
「M2 1028と比べて、ここが今ひとつ」と比べています。


最初に乗るスポーツカーっていうのはとても重要だと思います。



その車の最後はかわいそうなことをしてしまいました。

M2 1028に乗り始めて5年が経った頃、
貯金もたまってきて、走行も10万キロを超えたので、
絶好調だったのに、乗り換えを検討し始めた頃、
小雪散る夜に凍結した橋の上にうっかり結構なスピードで突っ込んでしまい、
ハーフスピンの後、橋からおっこどしてしまいました・・・。

最後はリアフェンダーとフロントを潰し、私を軽傷で済ました後、
全損となってしまいました。

その後NA型の普通の1.8Lのロードスターに乗った時期もありましたが、
全くの別物でした。


今でもファンのいる車らしく、
中古車市場では高値で取り扱われておりますが、
いつかまた乗ってみたい車のひとつです。


流石にもう手に入らないか。

福野 礼一郎さん

2013年08月26日 | クルマ
福野 礼一郎氏をご存知でしょうか。

モータージャーナリストです。

あまり自動車雑誌を定期購読していない私が、
読んで面白いと思う記事を書く唯一の人といっていいでしょう。

何が面白いって、理屈に基づいて話しているところが面白いんです。
(多分ご本人は、「いやいやできていない」とおっしゃるんでしょうが)
確かに実際にクルマを造っている側からみればちょっとはずれているときもありますが、
他の記事よりはずっと読み応えがあります。


私が始めて氏の記事を眼にしたのは大学3年のときで、
Car Exという雑誌に載っていた、ロータス ヨーロッパの記事でした。
それまであまりクルマに興味がなかった私が、
物理的資質の観点で見れば、ロータスヨーロッパは当時最新のNSXなんかより断然高く、
乗った感覚で全く劣るところがないどころか、むしろ勝っているという記事をよみ、
クルマとはこういう見方もあるのかと、まさに風穴が開いた思いでした。


それから20年近い月日がたちましたが、
氏も年齢を重ねてきて、昨年当たりはだいぶ力が衰えてきたように見えました。

それこそCar Exの時代から続いていたT中研→Tスー研の連載が終了するときには、
もうこのまま氏の記事が読めなくなってしまうかもしれないと思ったぐらいです。

しかしその後、「モーターファンイラストレイテッド」での連載開始、
「特選外車情報 F-ROAD」での新連載開始と、再び勢いを取り戻していらっしゃることを感じます。



氏はポルシェについては定期的に伊豆のサイクルスポーツセンターでの試乗を中心にガッツリとした試乗記事をいつも書いていらっしゃいました。
しかし991世代についてはいまだそのような記事を発表なさっていません。

ぜひ991世代のクルマもその鋭い切り口で記事にしていただきたいものです。


ところで、氏の文章の中で、私がもっとも影響を受けたのは、
氏が示した「スポーツカーの5大条件」という以下の要件です。


1.軽量であること
2.低重心であること
3.Z軸周りの慣性モーメントが低いこと
4.トラクションが高いこと
5.ホイールベースに対してトレッドが広いこと
以上5点をより高い状態で両立できているほどいいスポーツカーである。


この要件については5以外は賛成しています。
確かに満たしている水準が高ければ高いほどいいスポーツカーだと思います。

ただし5については違うと思います。
重量や重量物の配置が同じであれば
トレッドも、ホイールベースも、長ければ長いほどいいと私は思っています。

ただし、トレッドもホイールベースも大きければ大きいほど
ボディの剛性確保のために重量がかさむため、他の条件との両立が難しくなるということだと思います。

私の考えるスポーツカーの条件は以下のようになります。

1. 軽量であること
2. 低重心であること
3. ヨー慣性モーメントが小さいこと
4. トラクションが高いこと
5. 入力に対するボディの変形が小さいこと
6. 私がよくいく道で運転が楽しめる全幅であること

トレッドは全幅とタイヤ幅で決まります。
その人が許容できるトレッドはその人が許容できる全幅で決まります。
この全幅が私にとっては1800mmです。(本当は5ナンバーサイズが最高なんですが)

またWBはあんまり選択の余地がある場合がないので、特に拘らないことにしています。
(今までここで車種選択に悩んだことがない)

この視点で見たときに987ケイマンに対する不満は、
1.軽量であること  → 現代の基準で見ても重すぎる。本当は1t以下、最低でも1.2t以下にしたい
2.低重心であること  → 911系のほうが地面からクランクセンターまでの距離が短いので、本当はエンジンの搭載位置はもう少し下げられるはず。
3.ヨー慣性モーメントが小 → これ以上は望まない。欲を言えば、TMが横置きならなおよかったはず。
4.トラクションが高いこと  → 重量配分としてはこれ以上は望まない。ただ、LSDがついていればもっとトラクションは稼げる。
5.ボディ → 現状は不満無し。
6.全幅1800以下 → ピッタリ1800mm。

というわけで、まずは軽量化に取り組んでいるわけです。
軽量化以外で今後やりたい項目としては、LSDですね。

というわけで、いずれ機械式LSDの取り付けを検討していきたいと思います。

ケイマン(987) タイヤの空気圧

2013年08月21日 | クルマ
いつの間にか訪問者が10000IPを突破していました。
ありがとうございます。
(2週間前ぐらいには突破していた模様)


さて、今日はいつものように普通はしないようなことではなく、
普通はやっているのに怠っていたことについてです。

タイヤの空気圧調整です。

私のケイマンは純正17インチなのでフロントが2.0kPa、リアが2.5kPaが指定空気圧になります。
購入以来一度も空気圧を調整したことがなかった(←変なとこ分解するぐらいならきちんとやれ!!)ので、
昨日給油したときに測ってみました。

すると、なんとフロントが2.5kPa、リアが3.0kPaも入っているじゃないですか!!!
なんてこったい・・・・。

え~、何が問題かっていいますと、
指定空気圧よりも高い圧がかかっていると、
乗り心地が著しく悪化するとともに、グリップが低下します。
(反対に転がり抵抗が減少し燃費は改善します)


この空気圧ってやつがディーラーに限らず結構いい加減です。
新車でクルマを買って、すぐ測ってみても必ず指定空気圧より高い圧力がかかっています。
あなたが今日乗っているそのクルマも必要以上に高い空気圧がかかっている可能性があるので、
今度ガソリンスタンドに行ったら測ってみてください。
(店員さんに頼むと、やれ「溝が減ってる」だの、「バルブがゴムじゃだめだ」だのいわれるので自分で測りましょう)

ちなみに指定空気圧は冷間時の空気圧なので、
高速道路などを走った後のタイヤがあったまっている状態ではだめです。
なるべく家から近いガソリンスタンドで測りましょう。
(一番いいのは空気圧ゲージを買って家で測る)



ここで疑問がわくのが窒素ガス充填というやつです。

「窒素ガス充填」を謳っている場合の空気に対するメリットは
空気を入れるよりも熱膨張が少なくなるので、乗り心地がよくなり、騒音が静かになるです。

これは本当でしょうか。


まずそもそも通常入れている空気の8割は窒素です。
窒素ガス充填といっても2割程度の酸素を窒素に置き換えているだけです。この程度の差で効果が感じられるのか疑問です。

さらに音についてですが、酸素と窒素で音の伝播特性に違いがあるという話は聞いたことがありません。

また、そもそもタイヤは空気を入れてそれが走っていると熱膨張することを前提に作られています。
仮に熱膨張しにくくなるとしたら、タイヤが設計どおりの性能を発揮しなくなると思います。

まあそれも、もともと8割は窒素を入れているんですから大きな問題はないと思いますが・・・・。



というわけで、有料で窒素ガスを入れるぐらいだったら、
まめに空気圧を確認したほうがいいです。
私のように4ヶ月もほっとくんではなく!!!



で、空気圧を適正値に合わせて乗ってみると、明らかに乗り心地が良くなりました。
やはりいままでが空気圧が高すぎたようです。
今後気をつけましょう。


では次回は再びの軽量化、
今度はセンターコンソールを外してみます。

ケイマン(987) リアゲートの軽量化 その3

2013年08月16日 | ポルシェ
さて、今日はリアゲートの軽量化その3回目、
板金部分の軽量化です。

結論から言います、この部分の軽量化はおすすめしません。
労力の割に軽量化量が少なすぎる・・・・・。
(注:このブログを参考に作業をした場合には当方は責任を一切負いません!!自己責任でお願いします!!)

先日ガラスを外したリアゲートについて、
板金部分を切り落として軽量化します。

まず軽量化前はこんな感じ。



このリアゲートの裏側の板金を、
実用上困らない範囲でどんどん切っていきます。

使うのはディスクグラインダー(サンダーって呼ばれることもありますね)とホールソー。

ディスクグラインダーは金属用のディスクにするのをお忘れなく。
私が今回つけたのはこちら。

ビクトリー 切断砥石 金属用 No.101

ディスクが薄いので、強度的に心配だったのですが、
作業中に割れたりもせず、ディスクが薄いので作業性が高くお勧めです。

そしてホールソーはこちら。

ユニカ 超硬ホールソー メタコア充電(MCJタイプ) 口径:24mm MCJ-24
ユニカ 超硬ホールソー メタコア充電(MCJタイプ) 口径:35mm MCJ-35

私が持っている電動ドリルが充電式のため、こちらを選びました。
耐久性も高く、今回24mm、35mmそれぞれ20個以上の穴を開けたんですが、
切削力の低下もなく、こちらもオススメです。
(作業自体はおすすめしませんが、工具としてです)

で、どんどん裏骨を切り飛ばし、穴をズバズバ開けていきます。

裏骨と格闘すること約5時間、
加工した状態がこれです。


かっこいいでしょ!!
軽減孔がズバズバ空いてて!!
40代の方にこの軽減孔がグッとくるんですよね。
その原因は絶対にミウラのベアシャシー。

1966年の3月にジュネーブショーに展示され、世界中の話題をさらったこのベアシャシーです。

この写真をスーパーカーブームの時に見ていた私は、
軽減孔(軽め孔)=高性能と刷り込まれてるんですね。


で、この穴(全部で50個以上空いています)で何キロ軽くなったでしょうか!!
なんと、たったの0.8kg・・・・・・・・。
1個辺りたったの15g。

最高気温35度を超える暑さの中、塩飴ナメナメ、フラフラになりながら開けた軽減孔がたったの800g。
正直、これはコスメティック目的の軽量化ですね。
見た目にはすごく軽そうなんですが。

というわけで、板金部分を切除しての軽量化は全くおすすめしません。
板金部分を軽量化するなら材料を置換しましょう。

リアゲートではカーボンリアゲートが発売されており、
これを取り付けると7kgの軽量化になるので、これが絶対オススメです。
(30万円ぐらいしますが)

軽減孔で0.8kg、その他裏骨を切っ飛ばしたことで1kg(こちらの作業時間はたったの30分)、
合計1.8kgになります。

リアゲートの軽量化は過去2回分(内装トリムとリアガラスの軽量化)と合わせて、
9.7kgの軽量化ができました。
目標はリアゲートで10kgなのであと0.3kgですが、ほぼ目標達成ですね。


本日までの軽量化量の合計は73.6kg。
目標まであと約100kgです。

でも、ほんと熱中症で倒れるかと思った。
みなさんも夏場の外作業はくれぐれもご注意ください。

ケイマン(987) ホイールの話

2013年08月11日 | クルマ
今日はポルシェのホイールとタイヤについてです。

じつは軽量化を目的に私のケイマンのホイールを、
純正からもっと軽いホイールに買えることを検討しておりました。
しかしこれが簡単にはいきません。
それは主にPCDの問題です。

PCDってご存知ですか??
ホイールを代えようとした方なら皆さんご存知だと思いますが、
ホイールをハブに取り付けているボルトを結んでできる円の直径のことです。

このPCDは現在の主流は114.3mmまたは100mmなんです。
しかしポルシェのPDCは130mm。
このためホイールが見つかりにくいんです。

もちろん911用のホイールはさすがにいっぱいありますし、
ケイマンに取り付けられるのもいくつか出ています。
しかし、こと17インチとなると全くないんです!!!

それはもちろん交換用のホイールは見た目を改善するために大径化をあわせて行うのが普通なので、
ケイマンは18インチ以上があれば普通の人はいいんでしょう。
でも私はそれでは困るんです。

なんでか。
基本的に18インチって17インチより重いんですよ、径も幅も大きいから(あたりまえ)。
軽量がウリの18インチの鍛造ホイールつけようとすると、
大抵17インチの純正ホイールとほぼおんなじ重量・・・・。
高い金だして、乗り心地悪くして、軽量化量ゼロ・・・・・・。
それにおれタイヤハイトが小さいのをかっこいいと思わないし・・・・・・・。


そこで考えたのが、986ボクスターの16インチ純正ホイールです。
純正の17インチがフロント8.0kgに対して、986の16インチは7.3kg、
リアが17インチは9.4kgに対して、16インチ8.4kg。

これなら4輪で3.4kgの軽量化になりつつ、コストも低いです。
それで「よし!インチダウンだ!!」
・・・・・と思ったのもつかのま、次の問題発生です。

986ボクスターはフロントが205/55R16、リアが225/50R16
987は205/55R17、リアが235/50R17。

そう、987系は986系より1インチ(=25.4mm)タイヤの外径が大きくなっているんです。

外径が変わっちゃうとスピードメーターが合わなくなるだけでなく、
縦方向の接地面が変わるので性能にも悪影響があります。
(ポルシェも性能向上のために大径化しているので)

そこで外径をあわせるためには扁平率を上げる必要があります。
フロントを205/60R16、リアを225/60R16(235/55R16のほうがぴったりきますが、規格外)など。
すると、今度はタイヤがないんです。
60のスポーツタイヤなんでいまどきないんですよ。
あるのはエコタイヤかセダン向けの静音性能重視のタイヤかミニバン用。
軽量化するためにタイヤがエコタイヤになったんじゃ、
何の影響で車両の特性が変わってるのか、さっぱりわからなくなってしまいます。
残念。


ワンオフのマグホイール(なんてものも世の中にはあります)を17インチで作って、
N指定タイヤをつければいいんでしょうが、
そんなのは100万円コース・・・・。

というわけで、ホイールでの軽量化はいったん断念。
もしケイマンに付けられる17インチ鍛造アルミホイールの情報があれば、
ぜひ教えてください。