ちきうの気持ち

行徳地震前兆観測プロジェクトがお届けする,観測のメンテナンス情報とエッセイ風読み物です。

5月31日(火)

2005-05-31 21:59:29 | Weblog
のち

12時過ぎたあたりから、また通常の波形に戻ってきました。

昨日、いくつかの質問がでていたようなのでお答えします。

★お天気カメラのノイズについて
最近、お天気カメラの昼の画像に波紋のような模様ができているというご指摘があります。お天気カメラは窓ガラスをへだてて部屋の内側から撮っております。その影響があるのかどうか、明日、窓をあけて撮影をこころみてみたいと思います。 地震前兆のノイズとは全く関係のないことは明らかですので、それはご安心ください。

★お天気カメラの夜みえるオーロラのようなものについて
お天気カメラはそのままの状態ですと夜間には室内の蛍光灯が反射されて見えてしまいます。そこでカーテンを引いているのですが、暗幕ではなく黄色い薄いカーテンなので、それを通したあかりが漏れてオーロラ状にみえてしまいます。 これも外の天候などとは全く関係なく、地震前兆のノイズとも関連ありません。

★グラフがフラットになることについて
本校のアンテナは一般に湿度が高くなる(湿った大気の状態になる)と電波レベルは低くなることが知られています。降雨については、雨の降り始めに高めに反応することがあります。雨粒自体が荷電粒子とも考えられますので、電場の不均衡を解消するまで高めの反応があるのでしょう。 また雷雨などの気象擾乱に近い現象が近郊であっても強く反応します。例えば本日の朝3:40頃には近地で対地雷があったようです。HROにもその記録が残っています。 一方、雨が続いてくるとアンテナが乾くまでフラットになる傾向があるようです。これは地震前の電磁場の静穏化現象とは全く別の現象です。

地震前兆として、波形がフラットになることは過去ありました。しかしこれは晴天が続く日でないと判別は難しいことになります。また、ピークから次第にノイズが落ちて、落ち着いてから発震ということも、先日の宮城北部地震のようにあります。 再度申し上げれば、降雨が絡んでくる場合にはそういったように水滴がアンテナについている状態と関連がありますのでご注意ください。


5月30日(月)

2005-05-30 11:33:12 | Weblog

本日は、先週土曜に行われた公開授業・PTA総会の振替で学校はお休みです。この休みを利用して毎年、電気設備の点検を行っているようです。学校施設内が1時間半ほど停電しました。(9:30-11時頃まで)

したがって、本校で気象観測データを除くすべてのデータが停電期間中は欠測になると思います。
ご了承ください。

現在、天候は雨。全チャンネルでレベルがあがっており、HROのノイズも多くなっています。雨や雷などの情報は、東京電力の雨量情報などを参照願います。

5月29日(日)

2005-05-29 19:47:18 | Weblog


本日はやや雲が多く、気温も低めでした。
さて、センターだよりNo23に、5/27に発生した宮城県北部の地震についてのレポートをあげておきました。北向きアンテナが強く反応したのは2年前の7/22以来であり、興味深いです。

グラフ推移ですが、全体に低調となっていますが、南方向と東方向アンテナが夜間も落ちずにここ2日間くらいレベルをキープしているのがやや気にかかるところです。

16時頃のHRO画像で典型的なEsエコーが見られましたが継続時間はわずかでした。同様の画像が茨城・海老名・八王子でも見られました。

また気付いた点などがあれば追記します。


5月28日(土)

2005-05-28 17:24:06 | Weblog


学校内でも生徒や教員から八ヶ岳天文台さん(以下epioさん)の予測No1394について、その真偽はどうなのか質問を受ける昨今です。

結論から言えば、この予測についてはコメントできる立場ではないということです。予測に関するコメントはそのまま当方の予測に受け取られる場合があり、さらに、

1.本校観測設備、ノウハウでは地震3要素(日時・場所・M)を特定できる精度はないこと
2.本校の目的は電磁波計測データのリアルタイム公開と途切れることのないデータの提供であり、予測情報は原則出していないこと。
3.epioさんの観測データ(比較検証に必要となる生のデータ:異常時、正常時を含めて)は一般公開されておらず、比較検証や追試が行えないこと。まして結果だけがweb公開されていても、その根拠となるデータや解釈手法が不明なために原理的に判断が不可能なこと。epioさんは学会や地震電磁気グループの研究会にも一切参加されないのでディスカッションができず、情報交換も不可能な状況です。(手法に関しては著書や論文などで一部見ることはできます。しかしながら手法は解析例が増えるにつれ若干変わっているので、当時書かれた著書や論文からは変更されているようです。データはデジタルデータとしては提供されていませんので、同じデータを使っての検証は行われておりません。)


この3点があげられます。特に3番目は決定的で、例えばAさんが「来年の夏は暑くなります」という予想を発表したとして、Aさんの主張についてAさんが解析に用いた生データや解析手法の詳細が提供されないままでは、そのAさんの主張に関する真偽は誰も判断できないことから想像していただけると思います。

で、本校のデータから<epiioさんの予測No1394>の地震が予期されるかどうかということについては、当データをお使いのユーザの皆様の自己責任・自己判断でお願いしたいと思います。

5月28日(土)朝

2005-05-28 07:38:19 | Weblog


ちょっと間があいてしまいました。電波レベルは、昨日、今日と南と東のノイズをのぞき、低調に推移しています。5月に入ってみられていたEスポによる西アンテナの高いレベルも収まっています。イオノグラムなどをみても沖縄・九州方面の電離層電子密度が小さくなっている様子がうかがえます。

さて、昨日、宮城県北部の内陸110kmの深さで、17:07にM4.9(気象庁マグニチュード)が発生しました。深めの地震ですので長周期成分も含んでいますのでモーメントマグニチュードはもうちょっと高くなるかもしれません。5/25のブログで水文水質DBと北方向アンテナの計測値から関東以北の東北方面の注視を続けていましたが、該当地震が発生したと判断してよいかと思っています。これについてはセンターニュースを近々UPしたいと思います。


5月25日(水)

2005-05-25 22:36:58 | Weblog


今朝8時に無指向アンテナで1500mv超が出ましたが、鴨川観測点でもほぼ同時刻に小さなピークがありました。さて、今、注目しているのは北方向アンテナです。昨日までの活動とはうって変わり今日は一変して静かでした。稚内のイオノグラムも落ち着いていたようです。これが地震前の電磁場の静穏化にあたるかどうかは現時点で不明です。

一方で水文水質データのマップによれば、昨日に増して北海道・東北・中部地方を中心に全国で欠測が出ていました。過去において全国的な欠測をしていたことがありますが、地震との相関についての詳細はいまだ不明な点が多いです。とりあえず関東以北の東北方面を中心として注視を継続したいと思います。

さて、日曜から行われている地球惑星科学関連合同大会ですが、明日の午後、我々も発表します。
「無線テレメータの電波伝搬情報を使った地震前兆検出の試み」で、
会場日時は幕張メッセ国際会議場304室 15:00-15:15となっています。多数の方との議論を楽しみにしております。

5月24日(火)

2005-05-24 22:18:12 | Weblog

 夜 一時

昨日、今日とも日中は天気に恵まれ、夜は一時的に雷雨がありました。それも比較的短時間の通り雨的なものです。

8時から20時にかけては連日のようにグラフは活発です。これらのうち地殻変動と関係した成分がどれほどあるかということを見積もるのは厄介な問題です。しかし、昨年の同時期と比べて北方向などは活発なように見えますね。 データは1999年のものからアーカイブされていますので、みなさんの目で確かめてください。

さて、昨日のコメントにすべてお答えすることはできませんが、「ここ連日はEスポの影響が多くデータは使い物にならないのではないか?」というご意見に回答したいと思います。

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電磁気的手法にかぎらず現在知られているいかなる観測方法においても実用予知レベル(予知の3要素を日常生活をしている市民に役立つ情報として提供できるレベル)で地震を短期的に捕捉する手段はまだ存在していないと思います。

つまり、地殻変動データにしろ電磁気シグナルにしろノイズ混入は避けられないという事実があります。データにはGPSやULF観測のように複雑な信号処理を必要とするものから、行徳のように単なるラジオ雑音をウオッチするものまで様々あります。大切なのは、観測データを継続して蓄積する事と、どういったパラメータに焦点を合わせてどのような観測手段を使い組み合わせて行くことが地震予測にとって有効かという戦略だと私は思っています。

誤解なきように付け加えますが、そのベストな方法が行徳方式では決してありません。それは研究者が皆で英知を会わせて発見していくものだと思っています。何か一つの手段・観測グループが秀でて有効というものではなく、お互いの足りない部分をおぎないあっていく必要があります。 

我々がすべてのデータや手法を公開しているのもそういった理由によるものであります。

5月23日(月)

2005-05-23 22:21:09 | Weblog
 夜のうち一時

本日、日中は良く晴れて気持ちの良い天気でした。18時すぎより上空に寒気が入ったせいか、20時ころに行徳付近でちょっと雷雨がありました。

電波状況ですが、8時ー12時、14時ー18時にかけて 毎日のように日変化が見えますが、これらのピークもEs出現の日変化に対応したものと基本的には考えられます。
なぜEsがこういった日変化をするものかは定説はまだないようです。年変化で言うと5月~9月にかけてのEs出現のピークについても、おそらく年変化ですから太陽活動の影響が効いてくるものと思われますがはっきりしたことは言えません。

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電離層あるいは対流圏の状態と地震との相関から、地震予知を研究しているグループは国内にいくつかありますが、SEMS(地震電磁気現象の研究会、電通大・東海大・千葉大など主に大学のグループからなる。)の見解では1ヶ月あるいは数ヶ月先からわかる前兆というものは考えにくいということになっています。 もしあったとしても短期予知のための相関をとっていくのは難しいでしょう。大地震の場合でもせいぜい直前1週間くらいが勝負だと思っています。

現在、少なくても行徳の観測によれば、近々関東近郊での大地震(M7級以上)発生を予見させるデータは出ていないと判断できるかと思います


5月22日(日)夜

2005-05-22 23:33:20 | Weblog


23時現在、雨が降っています。雨の降り始めは大きな波形が出ることがありますが、安定して降っているときは波形は弱めの振幅で推移します。

北方向アンテナ 落ち着いてきたようですね。

別件ですが、ブログでコメントをかかれる方、内容およびリンクで生徒・児童のリンク先としてふさわしくな場合(特に、アダルト・出会い系)は、発見し次第、事前通告なしに削除する場合がありますのでご了承ください。なおトラックバックに近いような単なる宣伝のコメントに関しても交通整理させていただくことがございます。

5月21日(土)朝

2005-05-21 10:15:32 | Weblog


本日7:01 宮城県沖M5.3が発生しました。最大震度は3です。

昨日のブログで、本校データと水文水質DBの無線テレメータ欠測状況から東北方面での電磁場異常を指摘させていただきましたが、だいぶ早めに発震してしまったようです。

東北での欠測はいまだ続いているのと、今朝から無指向・北・西方向の若干の異常が見られますのでさらに注視を続けたいと思います。