ちきうの気持ち

行徳地震前兆観測プロジェクトがお届けする,観測のメンテナンス情報とエッセイ風読み物です。

3月31日(木)

2005-03-31 21:23:28 | Weblog


こんばんは。現在の天候は風弱く、晴、湿度は50%です。
西方向アンテナで19:27に870mvの単発ノイズを観測しました。17時~18時にかけてもベースラインの高まりがありました。また第1ターンスタイルアンテナ・東南北アンテナでもほぼ同時のやや高い高まりがありました。

環境電磁波は同時刻に異常なしです。

HROは昼間から散発的にパルスノイズが入ってますね。19:50にもやや大きめのホワイトノイズがありました。

関連して情報通信研究機構(NICT)のイオノグラムですが、強いEスポが確認できています。

総合して考えるに、19時台の西方向アンテナ異常値とHROノイズはEスポの影響が高いと考えられます。ただ、東・北方向アンテナでも同時の反応がありますので、近辺の電磁現象(原因は不明)を捉えている可能性もあります。

※本校自然科学部では、Eスポには地震と関連のあるものと非地震性のものがあると考えており、その明確な区別はできておりません。今回のものが地震性かどうかはわかりませんので、しばらく注視したいと思います。

3月29日(火)

2005-03-29 17:52:10 | Weblog


本日は1日曇りでした。
昨日、ネット環境の問題でデータUPができませんでしたが、さきほど復旧しました。
HROや行徳の生データは指定場所にUPしてあります。

一部、データが見られない等、ご迷惑をおかけしました。

3月28日(月)

2005-03-28 15:49:49 | Weblog


【緊急連絡・メンテ情報】

本日15時半頃ですが、NTTの回線が不通となってしまいました。光ファイバー系の機器故障によるものです。 NTTと連絡しておりますが、明日午前中までは復旧できない模様です。

行徳本家からのすべてのデータがUP不可能となると思います。ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いいたします。(この記事はモバイルより書き込んでいます)


3月27日(日)

2005-03-27 22:43:56 | Weblog


本日、関東地方は4月中旬の暖かな日となりました。桜の開花まもなくといったところです。

さて、今日、ネット上では関東周辺での地震雲の話題が結構でていました。地震に先行して異様な雲が出現するという報告は確かに多く存在しており、科学としてきちんと調べてみるべき対象だと思います。また地震と大気圏・電離圏との関係については無関係ではないというのが地震電磁気学者の大方の意見でもあります。

ただし、地震雲が存在する場合には、その観察は結構困難であるということもまた知っておくべき事実かと思います。例えば低気圧が近づく場合の筋状雲や飛行機雲と地震雲をどのように見分けるかといったことは単純なことではないように思います。一部の説で筋状の地震雲は低い高度にしか出なかったり長時間出現するといったものがありますが、飛行機雲の場合でも飛行場が近い場所では低高度に出る可能性があるでしょうし、低気圧が接近した場合には飛行機雲を核にして幅を増して雲が広がって大きくなっていたり長時間出現しているということはよくあります。

地震に先行する雲を研究する場合、天気図や気象衛星や低軌道衛星の雲画像との比較、気象条件などもきちんと考慮することや、たまに空を見上げるのではなく、常日頃観察することで、いつもとの違いを認識していくことが大切だと思うのです。写真やスケッチ、場所の明記など記録をとっていくことやネットに情報を上げて多くの人に目撃して確かめてもらうことも必要ですね。


3月26日(土)

2005-03-26 21:24:08 | Weblog


晴れた一日でした。風はやや強かったものの、春の到来を感じさせる穏やかな日中でした。
明日は幕張メッセの千葉コープ物産展にて10時から16時までポスター発表を行っておりますので、よろしかったらお立ち寄りください。


3月25日(金)

2005-03-25 18:29:53 | Weblog


昨日夜から今朝未明にかけて、寒気流入による雨や雷がありました。特に午前1時ころには雷鳴などもあり、全チャンネルでピーク値が出ています。 データを見る際にはお気をつけください。

また、本日は西高東低の気圧配置で北風が強く乾燥していました。よって電波レベルが全体的に高めで推移しています。 現在、午後6時半ですが、風はだいぶおさまってきたようです。

今日から 愛知万博開幕です。

3月24日(木)

2005-03-24 22:31:49 | Weblog
のち

本日の天候は曇り。湿度は高めに推移しました。夜8時ころより10時ころまで雨。

北方向アンテナですが、プリアンプ(信号増幅器)の電源ケーブルが切断していたため、修理・復旧しました。15:57よりデータを取り始めています。

鴨川観測点ですが、インターフェース不調につき復旧は月曜の予定です。

協力観測点の三鷹観測点ですが、担当者の転勤により3/22をもって観測終了、閉鎖となりました。1999年より連続観測お疲れ様でした。


3月23日(水)

2005-03-23 18:38:44 | Weblog


今日は雨の一日でした。
18-19時にかけて針状の波形がみられますが、突然 雨の降りが強くなった時間帯でした。その影響と考えられます。北アンテナも反応すべきところでしたので、やはり伝送系に問題があると推定されます。

明日は終業式です。春休みに入り、3/27(日)には幕張メッセにて ちばコープさん主催の「きやっせ物産展」の1ブースで本校自然科学部の研究展示を行います。

今回は自然科学部の活動に加え、千葉県の津波関連の掲示や簡単な実験装置も持ちこもうと思っています。よろしかったが足をお運びください。

3月22日(火)

2005-03-22 22:30:15 | Weblog
のち

今日は午前中が曇りで午後から雨といった天気でした。
本校の観測では、雨の降り始めは一般的に電磁波レベルが高くなり、降り続いている時間帯は低くなる傾向があります。ただし、弱い雨の降り始めの場合は、それほどレベルはあがりません。

北向きアンテナ(赤)ですが、信号がきちんと処理されていないかもしれません。受信機回りに異常はないようです。アンテナ給電点かプリアンプあたりの異常かもしれません。明日晴れればちょっと屋上にあがって様子をみてみたいと思います。

さて、今回 福岡近傍で観測点があったグループとしては、

大阪大学環境電磁波グループ(広帯域)福岡市内
http://pulsepower.ess.sci.osaka-u.ac.jp/main.html

トチローの地震と電磁波教室(ELF VLF帯)福岡市内
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1418/index.html

地震電磁波研究同好会(ELF帯)長崎県千々石(ちじわ)町の観測点(震央の南約110km千々石断層に設置)
http://www.geocities.jp/natureland4679/recent/170320-2.html

などがあります。興味のある方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

3月21日(月)

2005-03-21 19:21:52 | Weblog


昨日3月20日10時53分頃、福岡県西方沖、ごく浅い深さを震源としたM7.0の地震が発生し、福岡市内などで震度6弱の揺れが観測されました。 この地震で被災された方のお見舞いを申し上げます。

ところで、このような浅い震源での不意打ちの地震については従来の地震学や測地学的手法による予知(東海地震の予知のようなもの)が大変難しいといわれています。報道では地震の空白域という言葉が出てきますが、これは日本全国いたるところに細かな空白域が存在していると言っても過言ではなく、事前にこの空白域の情報から実用的な予知をしていくのは現実的ではありません。

電磁波観測グループにしても、もし観測を密に配置していたとしても本当に予測できるかどうかは一度も実証したことがないのでその証明はいまだできておりません。観測網を密に持つとしたら、その観測戦略は重要です。観測網を密にするには、コストをかけても国レベルが行うか、民間研究者が設置コストを下げるかのどちらかになるでしょう。

われわれ行徳地震前兆プロジェクトの最大の特徴は「手法やデータをオープンに」ということです。これにより、様々な人がアイデアを持ち寄ってより安くて高性能な装置を議論したりできます(そしてそれを特許化せずに、広く公開していく姿勢に変わりはありません)。 地震災害はとてもパブリックな要素をもつ問題です。 かといって予測情報の一人歩きはデータ提供側としても風評被害を巻き起こす可能性があるので慎重にならざるをえません。

そこで、情報発信のバランスを考えると、「観測装置や解析手法ならびに観測の生データのみを公に公開する」というやり方が得策だと私は思っています。つまり天気図や気象衛星写真のみを公開するわけです。あとの地震予測などは、データの見方を研究している人たちが議論すればいいと思います。

そういった予測が出るとパニックになるのではないかと心配される方もいるかもしれませんが、予測者は「予測に関して百戦錬磨した力のある人」というのは現段階では存在しないのであって、その予測の信憑性が何万人に影響を与えるレベルにはまだ達していないと思われます。つまり短期的な予知を成功させた、地震予知のスペシャリスト・権威といった人はいまだ、一人もいないわけです。”地震学で著名な研究者=””地震予知の実績者”という構図にはなっていません。

今、微小地震観測データ・測地データ・電磁波観測データ・貴重な宏観異常報告など(直前の動物行動等)が眠ったままになっています。 これ以上の悲劇を繰り返さないためにも生データのリアルタイム公開や研究者間の情報交換を強く求めていきたいと考えます。今回の地震についても後に「実は異常があった」というニュースが出てくるかと思います。 しかしながら、繰り返し申し述べますが、データの後出しでは結局 人も財産も救えないのであります。