現状、汚染水処理は所望の能力に及ばない状態ながら、安定稼働しており安心していました。 数週間前汚染状態の把握では、建屋などに貯まった約12万トン。
その後汚染水が増えていない状態なので少なくとも最悪のケースである海へのオーバーフロー(公害)は発生していません。
しかし、最近のニュースで浄化処理装置の水漏れで稼働停止になったようです。
既報に引き続いて、再び、心配になりました。以下、その状況を調べました。
YAHOOニュース
毎日新聞 7月10日(日)20時20分配信
<福島第1原発>
「汚染水浄化システムが半日停止 薬液漏れで」によれば、
「東京電力は10日、福島第1原発の汚染水浄化システムで薬液が漏れ、半日にわたって汚染水の処理を停止したと発表した。
放射性物質を沈殿させる薬液を入れるホースと、汚染水が通る配管をつなぐ塩化ビニール製の継ぎ手が割れたのが原因。
1~3号機の原子炉への注水は貯蔵タンクの処理水を使い続けたが、事故収束の鍵を握る浄化システムは不安定な状態が続いている。
漏えいがあったのは、高濃度の放射性物質を取り除く仏アレバ社の装置。操作室にいた作業員が同日午前4時53分、薬液が噴出しているのを監視カメラで発見した。継ぎ手を鋳鉄製に交換し、同日午後5時半に運転を再開した。
漏れ出た薬液は約50リットルで、1立方センチあたり5500ベクレルの濃度の放射性セシウム137が検出された。
セシウム吸着装置を経た後にアレバ社の装置に入る際の汚染水濃度と同程度。
漏えいで薬液ホース側の圧力が下がり、汚染水が逆流して混じったとみられる。
同様の薬液注入の継ぎ手は他に1カ所あるが、交換は見送った。
東電は「目視点検はしたが交換は今後検討する」としている。
一方、同日午前9時57分ごろに発生した三陸沖を震源とする地震(マグニチュード7.3)で、東電は福島第1原発の海岸近くにいた作業員を高台に一時避難させた。また、午前に予定していた人工浮き島「メガフロート」への低濃度汚染水の移送を中止、11日に延期した。・・・」
本文を読む
⇒関係者の方、全く気が休まりません。高放射線下の作業ご苦労様です。高温、多湿の環境下、熱中症など注意されて、ご健勝を祈ります。
50リットルとはいえ原因(なぜ混入?)不明の高濃度の汚染水。
キュリオン社吸着塔(3種類の吸着剤を装填した吸着塔で放射性セシウムやヨウ素を除去)からのヨウ素などを除去した水と同等とのことです。
5500ベクレル/cm3(1立法センチ、CC)を通常の水道水と
同じ1000ccに換算すると、
5500ベクレル×1000=5500000ベクレル
=5.5×106ベクレル=550万ベクレル
セシウム吸着後でもかなりの放射性物質が残っているようです。
今回の事故で改めてふと思うのは、3次災害によって、地下水脈への汚染の有無が気になります。
参考情報:
どんちゃんの他事総論
http://donnat.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-4920.html
ボーリングしてpH計、電気伝導度計などで地下水の変化を簡易的に測定すれば、実態はもう少しわかるのではと思います。
地下水脈はどのようになっているのか?
どこまで続いているのか?
処理能力(最大で約1200トン/日、現状不祥)未達、相次ぐ事故による稼働率の低下、冷却水量が不祥なので個人的にアバウトに試算した既報の結果より目標達成が遅れる?と想われます。
<アバウトな試算→見直し>
・発生水量≒5トン×24hr×90日×3機≒0.8×104
≒8万トン+雨水
≒12万トン(3.11~6.15の約3か月間)
→6.15からの約0.5か月で、400トン/日×15日=6000トン
・廃液処理能力
=1200トン/日
→???
・冷却水増加量
=5トン/日×24hr×3機=360トン≒400トン/日
→???
・蒸発飛散水蒸気???
(水温不祥)
今までの汚染浄化後の原子炉冷却水製造量
= 800(1200-400)トン/日×10日=8000トン≒1万トン?
(約10日稼働)
現状、循環冷却は可能になったが、発生水量の6000トン?分の無駄なタンクが増える?タンクがどのくらい増えているのだろうか?
1基設置費はいくら位?
また、その分の安心して排水できるための浄化処理日数が増えることになります。
汚染水処理完了日数(日)
⇒120000トン÷(1200-400)≒150日(約5か月)
→仮に、処理能力800トン/日、冷却水400トン/日とすれば
⇒130000トン÷(800-400)トン/日≒325日(約11か月)
稼働率低下分に対する原子炉への個別浄化設備増強など進行中と言われていますが・・・。
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