水徒然

水に関する記事・記録・感想を紹介します。水が流れるままに自然科学的な眼で
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環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その9-5:原発敷地内の汚染水浄化状況)

2011-06-29 | 日記

'11-06-29投稿、強調
 既報に引き続いて、米国、フランスの技術援助の下、汚染水浄化の現状に係る記載を以下に記載しました。
  原発敷地内の汚染状況(06-19)および汚染水浄化システム
(フローシート)の詳細については、既報の引用を参照願います。 

東京新聞 2011年6月29日 朝刊
循環式冷却を再開 福島第一原発
「福島第一原発の放射能汚染水を浄化して原子炉冷却用に使う循環式冷却システムが本格稼働の一時間半後に停止した問題で、東京電力は二十八日午後三時半すぎにシステムを再開した。ホースの交換や点検などで、復旧にほぼ一日かかった。

 システムは二十七日午後四時二十分に稼働したが、ホースが抜けて五時五十五分に停止した。 
 東電によると、地表に漏れた一トン程度とみられる浄化水の放射性物質の濃度は一立方センチ当たり三・八ベクレル。大半はヨウ素131で、濃度は同三・五ベクレルだった。
 東電によると、浄化された水のヨウ素131の一立方センチ当たりの濃度は一二〇〇ベクレルになる。今回漏れた水の濃度はかなり低い。東電は「(循環式冷却システムのうちの)浄化システムの試運転中に低濃度の汚染水を処理した水が混じっていたため、濃度が低かった」と説明している。ただ、海への放出が許される濃度限度(〇・〇四ベクレル)の約百倍に当たる。浄化後の水は原子炉冷却用に使用されるか、敷地内に保管される。


本文を読む

⇒約1トンの浄化水の水質は3.8ベクレル/cm3、ヨウ素131とのことですが、3800ベクレル/kgであり、淡水化装置を法定排出基準*の約100倍となります。
*  法令:原子炉等規制法
 法令の定める水中の濃度限度は、ヨウ素-131が40Bq/L、
 セシウム-134が60Bq/L、セシウム-137が90Bq/L  

水道水の約10倍。

全国の水道事業者等が実施した水道水の
水質検査結果   

TVニュースによれば、6月29日、12:00再び水漏れで中断。

 既報の化学業界の話題 2011年6月16日 (木) 本文を読む
「福島原発、汚染水浄化装置」の引用図のフローシートから、



 とりあえず、汚染水の純化精製能力を落とした?状態で運転しているように思われますが、既報の調査などから、RO(逆浸透膜)によって、セシウム、ヨウ素などイオン化した放射性物質を除去して淡水化後の水の放射線強度はもっと低いなり、電気伝導度も低くなっていると思っていましたが、現状どのくらいなのだろうか?精製水の純度が低いのは意図したものか?苦肉の策なのか?

 トラブルが多発して、超高濃度の汚染水がこれ以上海に流れ込まないために、苦慮しておられるようですが、相変わらず安定操業には程遠いように思われます。

 大半はヨウ素131とのことですが、手間はかかりますが、併行して実施していると思われる処理水の化学的な元素濃度(%、PPM、PPB、PPT)、pH,電気伝導度、温度などをなぜ公開しないのか?

 いずれにしても、従事されている関係者の被曝などに対する心労は大変と思われます。

 淡水化処理水を純水レベルまで増強して、排水基準(望ましくは、純水レベル)・安全確認後、今まで流出した放射性物質を再浮遊させないように、原発から離れた沿岸に排水しないと、このままでは既報で試算したおおよそ約400トン/日発生する水の行き場がない?ように見受けられます。

 今後の台風などを見据えて、国を挙げて国内の遊休のRO装置などをかき集めて、安全な処理水をそのまま海にすてないと、回収タンクがどんどん増える?

 勘違い、誤解かもしれません。再度、水バランスを試算してみたい思います。 

 

 


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