水徒然

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河川からの金属資源を利用していた「たたら製鉄」の記載を調べました。

2010-12-15 | 日記

 河川から金属原料を回収していた代表的な事例として、古来、アジア大陸からわが国に伝わり、「たたら製鉄」があります。 低コストで、大量生産が可能な重厚長大を象徴する近代製鉄が普及するまでは代表的な製鉄方法でした。その原料として、河川から回収された「砂鉄」が多く使われていました。 「たたら」に係わる記載を参考までに調べました。

                (google画像検索から引用)
 日立金属 「 たたらの話」によれば、
http://www.hitachi-metals.co.jp/tatara/index.htm
(一部、割愛いたしました。)
「・・・以前、評判になったアニメ映画「もののけ姫」にたたらで鉄を吹いている場面が出ていましたね。また、戦国時代の英雄毛利元就の活躍する地域、それは中国地方の山間部ですが、その地域がたたらの本場なのです。たたらは鉄を作るところです。鉄は刀、刃物、鉄砲やいろいろな道具に用いるので昔から極めて重要な金属でした。・・・ たたら製鉄とは日本古来の製鉄法のことを言います。われわれの祖先が営々として築き上げた日本独特の製鉄法で、千年以上の歴史をもつものです。たたらという言葉は元来ふいごを意味する言葉のようです。
 非常に古い言葉で、日本書紀に神武(じんむ)天皇のお后になる媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたらいすずのひめのみこと)のお名前が出て来ます。蹈鞴と書いてたたらと読ませていますが、蹈鞴は踏みふいごのことです。この姫は出雲の神、事代主命(ことしろぬしのみこと)の姫と言われ、我が国の鉄の主要な産地となる出雲の姫の名前に蹈鞴がついている・・・蹈鞴で鉄を吹くことから鉄を製錬する炉のことも、たたらというようになりました。漢字で鑪と書いてたたらと読ませます。さらに、炉全体を収める大きな家屋、すなわち高殿(たかどの)のこと、さらにはこれら全体を含めた製鉄工場もたたらと言うようになりました。 たたら製鉄は鉄原料として砂鉄を用い、木炭の燃焼熱によって砂鉄を還元し、鉄を得る方法です。たたら製鉄には2つの方法があります。1つは砂鉄からいきなりを作るケラ押し法(直接製鉄法)、もう1つはズク(銑鉄)を作ることを目的とするズク押し法です。 ケラとは、鋼のもとになる塊で、ご存知のように鋼は叩いたり、伸ばしたりして鍛えることができ、しかも焼きを入れて硬くすることができますので、日本刀をはじめ、刃物、工具などに用いられてきました。ズクは炭素量が高く、溶け易いので鋳物にも用いられますが、大部分は大鍛冶場(おおかじば)に運ばれて炭素を抜き、左下鉄(さげがね)と呼ばれる鋼や、さらに炭素を下げて軟らかくした包丁鉄にされました。
 用いる砂鉄も2種類に大別されます。主にケラ押し法に用いる真砂(まさ)砂鉄と、ズク押し法に用いる赤目(あこめ)砂鉄です。真砂砂鉄は酸性岩類の花崗岩系を母岩とし、チタン分が少ない。赤目砂鉄は塩基性岩類の閃緑岩(せんりょくがん)系を母岩としチタン分が多く、TiO2として5%以上を含んでいます。紀元前1500~2000年ごろヒッタイトで生まれた製鉄技術は、主にインド~中国江南~朝鮮半島南部を経て、6世紀頃(古墳時代後期)日本へ伝えられたと考えられる。」

 (google画像検索から引用)

 ⇒古来から、砂鉄のあるところにたたらあり。全国各地にたたらがあったと思われます。


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