2019年6月12日(水)から14日(金)にかけてテネシー州にあるVWチャタヌーガ工場で労働組合承認選挙がおこなわれ、833(51.8%)対776(48.2%)の差でUAW(全米自動車労組)が否認された。投票率は93%だった。
ニューヨークタイムズによれば、VWチャタヌーガ工場の入社時の時給(生産労働者)は15.5ドル(1700円:1ドル=110円)。これが7月からは16ドル(1760円)にアップすることが決まっている。
時給は勤続とともにアップし、最高は23.5ドル(2600円)。
このチャタヌーガ工場の時給は地域の賃金の中央値は上回っているが、ビッグ3の賃金を大きく下回る水準となっている。
オートモーティブニュースによれば、チャタヌーガ工場における生産労働者の平均年収は5.5万ドル(600万円)、熟練労働者の平均年収は7.8万ドル(860万円)。
これに対し、GMにおける生産労働者の年収は9.5万ドル(1050万円)、熟練労働者の年収は12.3万ドル(1350万円)となっている(残業代および利益分配ボーナス含む)。
テネシー州は共和党の強固な地盤。選挙では、共和党のビル・リー知事やマーシャ・ブラックバーン上院議員からUAWの承認に反対する発言が相次いだ。
またUAWでは、一部の幹部が自動車メーカーから便宜供与をうけ労使交渉を企業に有利なように運ぼうとしたとして裁判になっており、このこともUAWに不利に働いたとみられている。
過去の関連ブログ
UAW(全米自動車労組)、VWチャタヌーガ工場で組合承認選挙を実施へ (2019/4/12)
今は力無き米国GMですら、我が国日本の大手自動車企業よりも底辺労働者が多額の時給を得ている事実に驚愕させられます…
的を外れたコメントで申し訳ありませんが、この現状では、米国の物価高騰状態に歯止めがかかるはずもありませんよね…
それにしても日米の物価差が大きくなっていますね。アメリカに行った人はみな物価が高くて大変だと言います。これ以上、外国に行く敷居が高くならないといいのですが。