2019年10月18日(木)、インディペンデント紙などはイギリスのEU離脱について再び国民投票がおこなわれる可能性が高まってきたと報じている。
すでに広く報じられているように、ジョンソン首相は2019年10月17日(水)、EUと離脱協定案について合意した。
しかし、保守党に閣外協力するDUP(北アイルランドの民主統一党)は、合意案をメイ首相がEUと合意した内容(北アイルランドがEUの規制を受け続ける)とあまりかわらないと批判。
10月19日(土)に予定されている議会投票では、合意案が否決される可能性が高くなっている。
その場合、労働党はEU離脱について再国民投票を求めるとの方針を決定。
しばらく前に保守党を除名された15名前後の議員も、合意案が否決された場合は再国民投票に賛成することを決めたと伝えられている(合意案には賛成票を投じるとされている)。
こうしたことからインディペンデント紙などは、ふたたび国民投票がおこなわれる可能性が高まっているとしている。
ふたたび国民投票がおこなわれた場合、もう一度EU離脱が過半数の賛成を得るのは難しいとする報道も多い。
もっとも、イギリスの政治はほんとうに魔訶不思議で、さまざまな人、団体の思惑が交錯し予想どおりにことが進まないことがままみられる。
はたしてどのようなことになっていくのであろうか。注意してみていきたい。
2019/10/20追記
2019年10月19日(土)、英議会はEU離脱にかかわる諸法律が整うまで合意案の採決を延期する決定を過半数の賛成でおこなった。
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