現在、2018年12月12日(水)の深夜。
あと数時間で、保守党でメイ首相(党首)の信任投票がおこなわれる予定になっている。
不信任になればあらたに党首を選出することになり、選出された人が次期英首相となる。
焦点は、EU離脱のありかた。
メイ首相はさきに、EU離脱後もしばらくのあいだはEU諸国とこれまでどおり無関税で物やサービスのやりとりができること(=EU関税同盟にとどまること)でEUと合意。
これに対し、強硬な離脱派は、ひとたびそのようなことが認められると、そのような状態が永続することになると強く反発している。離脱派は、イギリスが一国で関税などについて自由に政策決定できること-「主権の回復」-を強く求めている。
メイ首相の離脱案は、①いまのところ英議会で過半数の賛成をえる見込みがない、にもかかわらず②EUが離脱にかんする再交渉を拒否しているため別の離脱案もつくることができない。このため、メイ首相が信任されても、不信任となってもイギリスの前途は多難である。
ニューヨーク・タイムズによれば、EU司法裁判所(最高裁に相当)は2018年12月10日(月)、イギリスがEU離脱を中止する判断をすれば、それを認めるとの判断をくだしている(中止に加盟国の同意は必要ないとされている)。
朝には信任投票の結果がでているであろうが、どのような結果にしろ前途は依然として不透明なままである。今後どのような展開になるか注意してみていきたい。
参考
イギリスがEUを離脱したら (2016/6/19)