大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

スペースX、低軌道に1万基の衛星打ち上げを計画: 地球を覆うインターネット網の構築めざす

2018年02月17日 | 日記

 フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、マスク氏が所有するスペースX社は、2018年2月17日(土)をもって正式に、衛星によって地球の全表面をカバーするインターネット事業に参入する。

 最初の衛星打ち上げは2019年に予定されており、2024年までに低軌道上に1万1千基以上の衛星を配置する計画。グーグルも、今回の計画に協力する。

 今世紀初頭、衛星通信事業は一度挫折している。イリジウム社は、60基以上の衛星を打ち上げたが1999年に日本の民事再生法に相当する破産法第11章を申請(メディアはチャプターを条と誤訳するのはもういいかげんにやめてほしい)。また50基以上の衛星を保有したグローバルスター社も、2002年に破産法第11章を申請している。

 しかしFTによると、とくに近年、衛星打ち上げの低価格化競争が進み環境が大きく変わった。

 また、アメリカでは自動車をインターネットに接続するサービスやシステムが日本よりはるかに進んでいるが、完全自動運転を進めるためには大量のデータを高速でやりとりできる5Gを広く整備する必要があるといわれている。衛星通信はその有力な手段とみられている。

 FTによると、アメリカ通信委員会(FCC)はこれまでスペースX社をふくむ12事業に対し、衛星インターネット通信のテストを承認している。この中には、ソフトバンクが支援するワンウェブOneWeb、スペース・ノルウェー、カナダのテルサットなどがある。また、衛星のほか、ドローン(フェース・ブック)や気球(グーグル)を使った試みもおこなわれている。

 ところで、下は先日打ち上げられたファルコンヘビーの打ち上げからロケット帰還までの動画。打ち上げは21分30秒ごろから。大きな音が出るのでご注意を。

 時間のない方は、その下にある発射前に作られたプロモーション・アニメをどうぞ。実際とあまりに同じなのでびっくりする(とくにロケット帰還の場面)。本当は、打ち上げ前にここにアップする予定だったが、ちょうど米株の暴落とかさなったので今日ようやくアップできた。

Falcon Heavy Test Flight

 

Falcon Heavy Animation