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ひとり ときどき ふたり旅 さんぽ

浅草 駒形どぜう まるで 食する

今日はあの店に行こうかと

なんだと思われる方もいたりして

江戸の粋を楽しむなら、ズルッと一杯楽しまないと


連休前に、虎の門の帰り道草を

日比谷メトロに乗って「小伝馬町(こでんまちょう)」で降ります。


よく通った公園「十思公園(じっし)」

 


ここは、江戸で最初の「時の鐘」を設けた場所

江戸市中に時刻を知らせた鐘が、今も残っています。


「十思公園」の近くには、「伝馬町の牢屋敷」があり

「吉田松陰終焉の地」「辞世の句碑」があります。


【十思とは】

◉欲しいものがあっても、多くを望まないことを思う。

◉物事を行う時には、度を越さないようにすることを思う。

◉立場や地位が高くても、控えめな態度をとることを思う。

◉十分満足な時には、むしろ減らすようにすることを思う。

◉楽しみを味わう時には、程よく控えめにすることを思う。

◉遊び暮らしていると、身を滅ぼしてしまうことを思う。

◉正確な情報を得るには、周囲の意見をよく聞くことを思う。

◉悪口を憎むよりも、自分の言動を正しくすることを思う。

◉優れた功績をあげても、必要以上に褒めないことを思う。

◉過ちを罰する時には、感情的にとがめないことを思う。

改めて思い返します。

 

「江戸通り」を北に進み

「鞍掛橋(くらかけ)」「馬喰(ばくろう)町」を通り、馬(うま)絡みの地名です。


ここは、服飾品の「エトワール海渡」の看板だらけ、よく通ったものです。


神田川を渡ると「屋形船」の船宿が並んでいます。


「浅草橋駅」の高架アーチが綺麗です。


「蔵前」、有名人形店が並ぶ「久月・吉徳人形店」や「花火屋」を通り


「厩橋(うまや)」をすぎ「駒形」まで向かいます。ここも馬(うま)絡みの地名です。

 


 


向かう先は「浅草 駒形どぜう」、徒歩で2.7キロ歩きます。

空を見上げれば、「スーパードライの飛行船」久しぶりに東京の空に飛行船が帰ってきました。


やっと着きました、両親を招いてから2回目の再訪です。


【こちらの歴史】

創業は1801年。今221年経ち、徳川11代将軍、家斉公の時代。

初代 越後屋助七は武蔵国(現埼玉県北葛飾)の出身で

18歳の時に江戸に出て奉公した後

浅草寺の参詣メインストリートの浅草駒形にめし屋を開きました。


初代が始めた どぜうなべ・どぜう汁に加え、二代目助七が、くじらなべを売り出し

嘉永元年(1848年)当時のグルメガイドの『江戸名物酒飯手引草』に名が記され


明治・大正・昭和と移り、関東大震災、第二次世界大戦では店は全焼

現在、江戸の味と建物は七代目が引き継いでいます。


のれんをくぐれば江戸の味わい

1階の「入れ込み座敷」は江戸時代の形を残したつくりになっています。(コロナ禍前)

中央に並ぶ「かな板」が、どぜう鍋を召し上がるのにちょうどよい高さのテーブルです。


テーブル席をお願いしたため、2卓(各4人分)しかない空きを待つため

番号紙をもらい、外の椅子に腰かけます。


20分ほどで、着物姿の仲居さんから声がかかり、のれんをくぐります。

こののれん、冬季は「紺」、夏季は「白い麻」に替わります。


今は、2階も地下も椅子席は、コロナ禍で閉鎖し、この入れ込み座敷だけで営業しています。

座りは36座あり、9つの区画に分け区切られています。


このはしが、特等の座敷中庭を眺めれば、江戸のくつろぎを満喫できます。


私が座ったテーブルの椅子は、背もたれはなく幅せまの板に座布団が乗っているだけです。

さて、メニューは見るまでもなく、すでに決まっています。


右手をあげると、仲居さんがすぐに気づいてくれます。

気持ちよく 「ス-パードライと丸で」 と注文します。


飲み物メニューはこちら 


どぜうはこちら

 

今日は久しく炎天下の27度、まずはビールで喉をうるおします。


「七味・山椒」は、小皿にちょいちょいと振って準備します。

「七味」と書いて、江戸では「なないろ」と読んでいます。

「しちみ」と読むのは、もとは関西の読み方らしいです。

 

きました きました 真っ赤に燃ゆる炭火の上の浅鍋に

お行儀良く並んだ、プリプリの丸のままのどじょう。

こちらのどじょう、天然のものにはも劣らない品質のどぜうです。


【どぜうの丸のままの鍋 = 丸 】

どぜうを酒に漬けて酔わせ、甘味噌仕立ての味噌汁で煮こんだあとすくい上げ

さらにダシのきいた割下で煮こみます。


久しく食しましたが、旨い。手間をかけた美味しさに仕上がっています。


たっぷりネギをのせて、味を浸みこませて食します。

どぜうとネギの組み合わせは良く、ねぎはお代わりもできます。


酒は、ぬる燗の「ふり袖」で、駒形どぜうオリジナルの、細身の徳利とお猪口がよろしくて。

スッと細身の徳利から、薄手のお猪口に酒を注げば、自然と唇が吸い寄せられます。

どぜうなべとぬる燗で、平日の昼のひとり飲みはたまりません。


ちょこも私の好きな形、「将棋の駒中にどぜう」とあしらい、欲しくなります。


外にも同じく「駒形どぜう」

たっぷりのネギをのせて、炭火でグツグツ煮ながら、熱々を食べる。

頭から丸ごと口へ運べば、ちゅるんとした舌触りが、たまりません。

柔らかく煮込んであるので、骨まで美味しく食べられ

泥臭さなどは全く感じず、旨味だけが口いっぱいに広がります。


サラリ軽めの割下が、何とも私好みで、酒が止まりません。

酒は、丹精込めて京都伏見で醸造された「ふり袖」

人肌より少し温かめの、ぬる燗がおすすめです。


丸なべで始まり「どぜう汁」で締める、これぞ駒形の定番です。

どぜう汁には一番小さいどぜうを使います。

どぜうなべと同じ要領で、酒に浸けてから「江戸甘味噌のちくま」に入れます。

それにささがきごぼうをあしらいます。

これこそ江戸時代から代々続く駒形の味です。


駒形本店は、江戸時代の代表的な商家造り「出し桁造り」を用いています。

当時、大名行列を見下ろすことがないように通りに面した二階には窓がありません。

 

こちらの老舗、威張った感じは全くなく、一見さんも温かく迎えてくれるのが気持ち良く

どぜうなべをつつきながら、ぬる燗をチビリ、チビリ。

駒形どぜうでのひとり昼飲み、最高です! 

 

老舗のお店は、どこに行っても気持ちよく過ごさせてくれます。

努める人は、自然な振る舞いと笑顔で接してくれて

最近泊まった帝国ホテルも究極の極致です。

合う人が気持ちよく、私たちの嗜好も知り尽くしているかのように接してくれて

また泊りたくなります。これが老舗と言われるゆえんです。

※連休中は感染しそうな雑踏には行かず、家で静かに連休が過ぎるのを待ちましょ!

 


〔駒形どぜう浅草本店〕
東京都台東区駒形1-7-12
営業時間 1100〜2030(ラストオーダー20時)
年中無休(大晦日と元日は休業)
お席【1F】入れ込み座敷・【2F】椅子席・【BF】椅子席

 

上方落語家感染の弁 

東京へ ワクチンは3回打っても マスクは2重にしても

密になる食事はしてなくても 日ごろから警戒をしていても

充分に感染予防をしていたつもりなのに

感染してしまいました。

どこか抜けていたのか 気をつけていたのに

でもどこか心の緩みがあったのか

東京では感染する危なさがあります

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写真素材 PIXTA

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