"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“頭は臆病だけど、手は臆病じゃない、ということ”

2011-09-04 03:29:22 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                【2011/9/3】 致知出版社編集部 発行
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   このメールマガジンでは、
   人間学を学ぶ月刊誌『致知』より
   そのエッセンスの一部をご紹介しています。

       * *

   平成元年の初版以来、版を重ねて発行部数10万部を突破。
   各界のリーダーや多くのビジネスマンたちに読み継がれてきた
   森信三氏の『修身教授録』。
   
http://www.chichi.co.jp/book/6_feature/moriteacher.html

   『致知』10月号では、ビジネスの現場で
   本書を心の糧としてこられた
   小宮コンサルタンツ社長の小宮一慶氏と
   伊藤忠経済研究所長の三輪裕範氏に
   ご対談をいただいております。
   
   本日はその記事の中から、
   小宮氏のお話をご紹介いたします。


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       「頭は臆病だけど、手は臆病じゃない」
       
       
            小宮一慶(小宮コンサルタンツ社長)
        
            『致知』2011年10月号
             特集「人物を創る」より
       
http://www.chichi.co.jp/monthly/201110_pickup.html#pick2


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『修身教授録』では「下坐行」ということも言われていて、
本来は下位の人がやるべきことを指すのですが、
特にいまの時代は常日頃からそれを心掛けておかないと、
口先だけの人間になってしまいかねません。

いま世の中を見ていると、
皆から偉いと言われている人の多くが
「首から上があればできる仕事」しかしていないんですね。

私が日本福祉サービスに勤めていた時に、
四百人ほどの寝たきりの方を
お風呂に入れる仕事を手伝ったんですね。

その時に思い出したのが、鍵山さんに教えてもらった


「頭は臆病だけど、手は臆病じゃない」


という言葉でした。

頭で考えていると、どうしても
できない理由を一杯考えてしまう。
でも実際に手を動かしてみると、
意外と簡単にできることが多いんです。

だからうちの会社では、毎朝九時から
全員で必ず掃除をしているんです。
私がやるのはトイレ掃除。

「なんでそんなことするんですか、小宮さん。
 時間がもったいないじゃないですか」

と言う人もおられるんですが、いや、そうじゃないと。
やっぱり手を動かしていないと何も変わらないことを、
体を通して知るのが大事だと思うんです。


        * *


私は曹洞宗の最高顧問でいらした
藤本幸邦(こうほう)先生を
人生の師と仰いでいるんですが、
先生は「履き物を揃える」ということを
うるさくおっしゃいました。

先生は概念の遊びを凄く嫌われるんですよ。
永平寺には「脚下照顧」という額が掛かっているそうですが、
これって一つの概念じゃないですか。

一方、「履き物を揃える」というのは、
それを具体的な行動に落とし込んだものじゃないかと。
それを先生は子供たちにもやらせるわけです。

「履き物を揃えると心が揃う」という考え方ですが、
おそらくその延長線上に藤本先生は
脚下照顧を思っておられたのではないかと。
だから実践、行動が何よりも大事なんですね。



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●『修身教授録』とは……
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 不世出の教育者にして哲学者の森信三氏が、
 大阪天王寺師範(現・大阪教育大学)本科で行った
 講義をまとめた『修身教授録』(全5巻、昭和14年刊)の中から、
 昭和12〜14年までの講義を改めて編集し、復刊したもの。

 人生を真剣に模索する若者たちのために説いた
 人生講話79編を収録(平成元年刊)。

 SBIホールディングスCEO・北尾吉孝氏や
 アフラック元会長・松井秀文氏など、
 本書を座右の書として掲げる各界のリーダーや
 ビジネスマンも数多い。人間学を学ぶ最高峰の書ともいえる。
 
http://www.chichi.co.jp/book/6_feature/moriteacher.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(転載以上)


“いま世の中を見ていると、
皆から偉いと言われている人の多くが
「首から上があればできる仕事」しかしていないんですね。”

身につまされる言葉です。
いつの間にか自分もそうなっていないか、常にチェックすべきことだと思います。


“「頭は臆病だけど、手は臆病じゃない」”

考えてみると、頭は固定されているけど、手は動きやすいように出来ていますよね。
身体の前にもすぐ出せる。
確かに手は臆病じゃない。


“頭で考えていると、どうしても
できない理由を一杯考えてしまう。
でも実際に手を動かしてみると、
意外と簡単にできることが多いんです。”

手を最初に動かすことによって、動きずらい頭も引っ張っていってくれる。
頭もその気にさせる、ということ、とてもシンプル、しかし素晴らしい発見だと思います。


“「履き物を揃える」というのは、
それを具体的な行動に落とし込んだものじゃないかと。”

まず動いてみるということ、

そして、その体験の中から、「脚下照顧」ということも自分の身体で会得していくのですね。


4 コメント

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ありがとうございます。 (ひろみ)
2011-09-04 05:15:28
本当にそうですよね。
考えてばかりで体を使わないこと多いかもしれません。
そうならないように、日々勇気を出して一歩を
踏み出しつづけ生きる覚悟でいたいと思います。
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Unknown (Sの)
2011-09-04 08:29:56
こんにちはSのです。時々ですが、ブログ拝見させてもらってます。「履き物を揃えると心が揃う」っていいですね
このブログに似たことを以前の職場でも言ってきてたのですが、読んでから「あ~、私の愛が足りなかったのかな~」なんて思ってみたり…
やっぱりこういう事って、言い続けて、行動し続けることですね!
行動してきます☆
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ひろみさん (テラ)
2011-09-04 13:18:20
ありがとうございます。
最近、身体って大切だな、と思うようになりました。
体を使うことができるということは素晴らしくてありがたいことですね。
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Sのさん (テラ)
2011-09-04 13:21:10
コメントありがとうございます。
「履き物を揃えると心が揃う」、いい言葉ですよね。
日本で以前から行われて来た何気ない習慣、そしてそれを表す言葉には、実はとても深い意味が込められているのかも知れませんね。
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