つれつれたれたれ

日常のことなどのんびり書いていきます。

半七捕物帖

2008-01-31 | 読書
『半七捕物帖』

今更ですが、読んでみました。
ずいぶん昔に書かれているはずなのに、読みやすいので驚きました。
江戸の風俗を知らない私が呼んでもなんとなくわかるのです。
岡本先生の文章の巧みさは素晴らしすぎます。

半七老人と《私》の関係がいいですね。
お互いに細やかな気遣いをしながらの穏やかな関係は、理想的なものに思えます。
半七老人のよな老人になりたいものです。

作品の中では、『三つの声』が一番気に入りました。
こういうシンプルな話が好きなんです。
話を聞いただけで解決してしまう半七もすごいですが、
読み返すとすべての手がかりは出ているんですよね。
少しも気付かなかったので、真相にあっと驚きました。