魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【古典派雇用論④】(独学併用)

2018-01-18 02:19:19 | マクロ経済の基礎の基礎

【古典派雇用論③】(独学併用)からの続き

前回の終盤の記述👉「 利子率が下がり続ける⇨幾人かの貯蓄者は、其の貯蓄の全部或いは一部を貨幣で手元に保持し様と決める⇨利子率の低下の進行が手持ちの金を多くしたいとの欲求を増す⇨此の様なことが起こると、古典派経済学者の信じて居たこととは異なり、「貯蓄されたものが総て使われる」と言う「神話」?が崩れる⇨「貯蓄」は問題と成る。」☜古典派経済学は、「貯蓄は其れと同額の資本支出を齎さ無い」と認めることを精緻に分析すること無く、其れでも彼等は「摩擦的失業以外の失業」は存在し無いと言い張るだろう。

 近世(18~19世紀)金と貨幣供給は現在よりも遥かに密接だった(☜今を金本位制度の時代と考えて此の後も説明して行く)。

(仮定)単純国に於いて総ての貨幣は金貨である単純国政府 : 金1オンス=50$と宣言が、現在、金は生産されて無い(1オンスの金の生産費が50ドルより少し高いので)。

(仮定)単純国の国民所得の一部が貯蓄される⇨貯蓄者は自等資本財を購入し無いし、資本財を購入したい他の人にも貯蓄を渡さ無い⇨貯蓄者の一部が其の富の幾らかを貨幣として保有したいと思って居る(☜貯蓄されたものが総て支出されるものでは無く、一部は手元に置かれる)

 理想的な経済社会👉人々が保有したいと望む貨幣が多ければ多い程⇨より一層多くの貨幣が利用可能と成るか?

 単純国では👆の様なことが起こるか?其れとも、不況や失業が発生するか?

 古典経済学者の主張👉「人々が保有したいと望む貨幣量が多く成れば、創出される貨幣量も多く成る」。

 単純国の人々は必ずしも生産された全てのものを購入し無い⇨意図し無い在庫蓄積を生じる⇨必ずしも生産されるもの総てが売れるもので無い⇨起業家は生産高を減少させる⇨労働者を解雇⇨賃金を下げても解雇されたく無い労働者も出て来る⇨賃金低下⇨生産費低下⇨企業は激しい競争によって価格を下げる⇨一つの価格を除いて総ての価格は低下する(☜金の価格は単純国政府によって1オンス=50$と固定)👇

 生産要素(の価格)が安く成れば成る程⇨金生産は有利(以前の賃金率では金生産は利益を上げられ無かった)☞賃金が下がる⇨金生産で利益を上げられる⇨金産業で労働者が雇用される⇨増産した金は政府から貨幣として貰える⇨貨幣供給量は増大する。

 人々がより多くの貨幣の所有を望む⇨資源が他の生産物から引き揚げられ⇨貨幣たる金の生産に振り向けられる☜経済は理想的にそう在るべき様に反応する。

 人々がより多くの貨幣の供給を望む⇨資源は日常品等から貨幣たる金の生産に振り向けられる。

 単純国の国民が1兆$の国民所得から1,500億円を貯蓄したいと思う☞其の貯蓄の内500億$を投資に振り向けること無しに退蔵したいと思う⇨其の退蔵の意欲は永続的な問題を全く引き起こすことが無い☜賃金と物価が金生産を500億ドルだけ促進する様に低下すれば、万事問題無し👇

👆を「単純国経済」で👇で証明

(想定)850億$の消費財、50億$の金を生産、100億$の投資を想定⇨単純国の産出高と国民生産=1,000億$

👇

 消費者は消費財に850億$を使い、100億$を投資者に貸し出す⇨投資者は、100億$で新しい建物や設備に支出する⇨総ての商品生産者は彼等の生産物を総て販売出来る⇨彼等は雇用者を解雇する理由は無い☜「完全雇用状態」と成る。


 今現在は、「金」の裏付けの無い紙幣と銀行預金から成ってる。

 前述の様な状況に在っても、今日でも「経済が競争的」であれば⇨失業は最終的に解消される👇

 「貨幣供給の総て」が「単純国政府」によって発行される紙幣であると想定する。
 次に、「支出」≠「所得」☜退蔵が行われると想定する。

👇

 此の想定では、「単純国」に於いて、企業は、総ての人を雇用しても、生産物総てを販売出来無い☜貯蓄された金は必ずしも、総て資本財の購入に支出され無い⇨幾らかの労働者を解雇。
 然し、賃金及び物価が競争的に決定する経済⇨労働者は賃金の引き下げに同意し、物価も競争によって下がる。

 貨幣が「金(鉱物)」であった場合 : 物価の低下☜金生産を刺激⇨貨幣供給を増大させた。

 今日は「政府が此れ以上紙幣を印刷し無い」と決定⇨賃金が如何に低下しても、貨幣供給は増大し無い☜完全雇用は生産物を完売させられるか?

👆

 物価の下落⇨財やサービスを買える量が増える⇨貨幣の購買力が大きく成る⇨人々は其の分豊かに成る⇨支出が増加する⇨生産されたもの総てを購入することが出来る*☜(*) 人々は必ずしも生産物総てを積極的に購入し様とは思わ無いが、価格の低下で購買欲が強く成る。

 古典派経済学者が、「失業は常に其れ自体で解消する傾向にある」と信じたのは、「或る意味」正しい☜経済が極めて競争的な場合失業は「常に摩擦的」なものと考えられる☜企業が生産物総てを売り捌くことが出来無い時⇨賃金及び物価は低下⇨経済の全生産物が買い取られる水準迄「金を増産」するか、或いは単に「貨幣の購買力を増大」させる☜此の仮定が正しければ、古典派の見解は明らかに正しいが、「失業が発生した時、賃金や物価は低下する」であろうか?


つづく

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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