魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【投資需要は如何なる要因で決まるのか?②】

2018-01-26 13:55:41 | マクロ経済の基礎の基礎

【投資需要は如何なる要因で決まるのか?①】から続く

 投資需要への影響は、無論、国民所得が高い場合だけでは無いことは容易に想像が尽く。国民所得NNPが変化する度に其の程度に応じて投資需要は変化するのである。
 NNPの増加→資本の不足→企業に新しい投資需要が生まれる。
 産出高が高く成る→企業は資本ストック(建物、設備及び在庫品)を産出高の高い水準に調整出来る。
 需要量が依然として高い状態に留まって居るとしても、需要の低下が予測される場合→企業は過剰投資を残して置く→投資重要が譬え在ったとしても、其の量は少なく成る。

 以上のことを具体例で説明してみる。
 話を簡単にする為、一種類だけの売品を売る商店の場合で考えて見る。此の商店が仕入れた商品は総て店頭に陳列している。詰まり、在庫も陳列してる商品である。此の商店の陳列商品の数は、年間の売れる商品の数の半分であるとする。此の商店の年間売上額が通年2,000万円であるとすると、陳列商品の額は1,000万円であるとする。此の商店が陳列商品数を販売額2,000万円に相当する数に抑えて居れば、此の商店が在庫量(陳列数)を増やす理由は存在し無い。
 此の商店の売り上げが2,100万円に増加→商店は(販売された数+販売額の増加に見合う商品の追加数)を注文して仕入れる。
 もし、売り上げが以降2,100万円に増加が固定すると予測されるならば、此の商店の陳列商品の数は、年間の売れる商品の数の半分であるだから、此の商店は販売額1,050万円の在庫(=陳列商品)を望む☜商店は在庫=陳列商品を増加させる為に投資することに成る→此の投資は、100万円の売り上げ増加に伴い、50万円の販売額に見合う仕入れ額である。
 在庫(=陳列商品)が以上の水準迄増加し、売り上げが2,100万円に留まるとすれば、最早投資は行われ無いことに留意すべきである。
 「予想売上への依存」は在庫ばかりか、店の規模や商品陳列の設備に及ぶことに留意すべきである。

 「加速度原理」という概念がある。「加速度原理」は「経済全体(一国の資本ストックの国民所得NNPに対する関係)」について法則化されたものである。
 資本ストックが一定の国民所得NNPに対して適正な水準に固定化して居る→其れ以上の資本需要は無く成る→投資需要=0 ⇨NNPの増加→投資需要が生じる。
 「均衡に於ける資本ストックが、其の年の国民所得NNPの四倍であり、此の関係は最初維持されてる」→国民所得NNPの1,000億円の低下→4.000億円の過剰資本を意味する→投資需要は負と成る☜企業は減価した資本部分を更新し無い。
 国民所得が低下し無いで不変→其れ以上の資本を必要とし無い→投資需要=0
 「『加速度原理』に依ると、国民所得NPPが増加しさえすれば、兎に角何らかの投資需要が生じる」。

 「加速度原理」のみが投資需要を説明する為に必要なものとすれば、国民所得NNPは極めて不安定なものと成る。
 例えば、国民所得NNPが2年間粗完全雇用の水準に在ると想定
 此処で重要なのは、「国民所得NNPが此処2年間上昇し無いとすれば、投資需要は0と成る→投資需要0であれば国民所得NNPは明らかに低下する(⇦産出高が増加は無い→産出高を急激に低下させる)」
 「国民所得NNPが増加してさえ居れば、然も適正な比率で増加して居れば→『完全雇用』の持続は可能」👈此の原理からすれば、「経済は、国民所得NNPが一定の下では均衡を維持することは出来無い」と結論される。国民所得NNPか増加し続け無い限り、其の経済は崩壊する。

 「加速度原理」は「真の需要な要素を含んで居る」が、其の原理が意味してるものより多くのことが関係してる ⇨国民所得NNPが不変に留まって居ても、尚「投資誘因」は存在し得るだろう⇦此のことは、次の様に裏付けられる。
① 経済の現在の変化率は将来の変化率の完全な指標では無い☜国民所得NNPが昨年増加して居無いとしても、投資家の幾人かが、将来増加すると見込されるもの総てを供給することが出来ると予測すれば、投資に踏み込むことに成る。
現存の企業が需要されるもの総てを供給出来るとしても、彼等が十分な利益を得ているとすれば、新企業設立の誘因は存在する👈既存で活動してる企業が需要されるもの総てを供給出来るとしても、其れ等の企業が更に新しい活動に投資する誘因が存在するからである。

 「資本と売上高の間に絶対不変の関係が存在する」ことは滅多に無いと言い切れる。
③ 「資本が他の費用に比べて相対的に安価に成る」とすれば、企業は産出高を変化させ無い儘で、手元資本を増加させ様とするので、「投資が発生」する。

 詰まる処、「加速度原理」は「従来からの生産物を生産する為の新しい方式を導入する」ことや、「新しい生産物を生産する」ことを捨象してるのである。
④ 企業は、譬え売り得ると予想する生産物の全部を生産するのに十分な資本を保持して居るとしても、古い資本が摩損して終う以前に、新しい資本を購入して更新する方が有利であると看做すことも多い。
⑤ 或る産業部門に属する企業が、今そうし 為ければ、新企業が其の産業部門に新参入して、改善された方式を採用して、競争に勝って其の古参企業を破産させて終う可能性も在るのだ。
 

 
つ づ く

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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