皆さん,色々なところでご活躍のことと思いますが,仕事を続けていて・・・疲れた,もう働きたくない,つまらない,対象者に声をかけられるのがいやだ,話を聞くのがめんどうくさい,朝仕事にいくとき憂鬱だ,などと感じることありませんか?たまに思うことは誰にでもありますが,それが日常的になるとつらいと思います.進行するとそのうちに仕事をするのも,患者・利用者の顔をみるのも嫌になり,精神的に消耗して,転職や離職さえ考えるようになってきます.
これは燃え尽き症候群あるいはバーンアウトと呼ばれる症候群で提唱者のFreudenbergerによると「長期間にわたり人に援助する過程で,心的エネルギーが過度に要求された結果,極度の心身の疲労と感情の枯渇を主とする症候群であり,卑下,仕事嫌悪,思いやりの喪失」 と定義されています.今,バーンアウトは様々なヒューマン・サービスの現場で,進行性のストレスとして問題となっています.特に医療従事者・教育者・老人介護者などは注意が必要です.
どんな症状を示すのかというと,以下のような症状を示します.
(1)情緒的消耗感―これは疲れてもう働けないという気持ちです.
(2)達成感の減退―これは仕事に喜びを感じなくなります.
(3)脱人格化―患者や対象者への対応が機械的になり,質の高いケアができなくなってきます.
(4)固執的態度―患者や対象者と真剣に接しない態度を合理化するようになり,仕事のことがどうでもよくなってきます.
(5)行動異常―サービス提供者としての望ましい行動の枠組みを失ったり,バランスを欠いてきます.不眠・倦怠感など様々な身体症状も出てきます.
症候群と言われるだけあって色々な症状を示しますよね.
さて,サービスの質を落としかねないバーンアウトですが,なりやすい性格の人というのはいるのでしょうか?どういう性格が燃えつきやすいのか,以下にあげてみます.
(1)仕事への理想が高い人
(2)仕事に対してひたむきな人
(3)要求水準が高く自分に厳しい人
(4)完璧主義な人
(5)真面目で几帳面な人
(6)感情移入しやすい人
(7)奉仕的精神が強い人
おやおや,よく見るとこれらって,よいサービスを提供するのにある程度は必要な性格ですよね.ここに矛盾というか難しさがあるのですが,燃えつきにくい人を選ぶことは,ヒューマン・サービスの質の低下になる恐れがありますし,かといってひたむきで熱心な人を雇うと燃えつきる可能性があるのです・・・熱心で献身的な姿勢はこれらサービス業に必要なのですが,それがかえってバーンアウトを引き起こす要因になっているのです.いわゆる職業病として捉えることができます.
性格以外にもリスクはあります.それを以下にあげてみます.
(1)ヒューマン・サービスという作業環境―職業病と言われる所以です.
(2)年齢や経験の不足―1年未満はまだ燃えているので,勤続2~5年くらいが要注意です!
(3)度重なる患者の死
(4)患者・対象者との接触頻度の多さ
(5)仕事の切迫感
(6)管理体制の不備―労働に見合った報酬が得られているか,勤務体制に身体的・精神的負担はないか
職業病として位置づけられている以上,予防策が必要になってきます.どうやって予防しましょうか.このバーンアウトとやらを.
それにはストレスモデルについて少し説明する必要があります.環境からストレスの要因となるものを「ストレッサ」と呼びます.ストレッサによって受ける心理的負担をストレスと呼びます.そしてストレスの結果生じる非特異的反応を「ストレン」と呼びます.バーンアウトはストレスが蓄積された結果生じてくる反応ですから,「ストレン」に当たります.しかし,予防には「ストレッサ」「ストレス」「ストレン」のどこからでも手を打てるのです.
(1)ストレッサを解消・軽減する方法
(2)ストレスを解消・軽減する方法
(3)ストレンを解消・軽減する方法
さて,それぞれの方法についてですが・・・ちょっと疲れたので,続きは次回にします.
これは燃え尽き症候群あるいはバーンアウトと呼ばれる症候群で提唱者のFreudenbergerによると「長期間にわたり人に援助する過程で,心的エネルギーが過度に要求された結果,極度の心身の疲労と感情の枯渇を主とする症候群であり,卑下,仕事嫌悪,思いやりの喪失」 と定義されています.今,バーンアウトは様々なヒューマン・サービスの現場で,進行性のストレスとして問題となっています.特に医療従事者・教育者・老人介護者などは注意が必要です.
どんな症状を示すのかというと,以下のような症状を示します.
(1)情緒的消耗感―これは疲れてもう働けないという気持ちです.
(2)達成感の減退―これは仕事に喜びを感じなくなります.
(3)脱人格化―患者や対象者への対応が機械的になり,質の高いケアができなくなってきます.
(4)固執的態度―患者や対象者と真剣に接しない態度を合理化するようになり,仕事のことがどうでもよくなってきます.
(5)行動異常―サービス提供者としての望ましい行動の枠組みを失ったり,バランスを欠いてきます.不眠・倦怠感など様々な身体症状も出てきます.
症候群と言われるだけあって色々な症状を示しますよね.
さて,サービスの質を落としかねないバーンアウトですが,なりやすい性格の人というのはいるのでしょうか?どういう性格が燃えつきやすいのか,以下にあげてみます.
(1)仕事への理想が高い人
(2)仕事に対してひたむきな人
(3)要求水準が高く自分に厳しい人
(4)完璧主義な人
(5)真面目で几帳面な人
(6)感情移入しやすい人
(7)奉仕的精神が強い人
おやおや,よく見るとこれらって,よいサービスを提供するのにある程度は必要な性格ですよね.ここに矛盾というか難しさがあるのですが,燃えつきにくい人を選ぶことは,ヒューマン・サービスの質の低下になる恐れがありますし,かといってひたむきで熱心な人を雇うと燃えつきる可能性があるのです・・・熱心で献身的な姿勢はこれらサービス業に必要なのですが,それがかえってバーンアウトを引き起こす要因になっているのです.いわゆる職業病として捉えることができます.
性格以外にもリスクはあります.それを以下にあげてみます.
(1)ヒューマン・サービスという作業環境―職業病と言われる所以です.
(2)年齢や経験の不足―1年未満はまだ燃えているので,勤続2~5年くらいが要注意です!
(3)度重なる患者の死
(4)患者・対象者との接触頻度の多さ
(5)仕事の切迫感
(6)管理体制の不備―労働に見合った報酬が得られているか,勤務体制に身体的・精神的負担はないか
職業病として位置づけられている以上,予防策が必要になってきます.どうやって予防しましょうか.このバーンアウトとやらを.
それにはストレスモデルについて少し説明する必要があります.環境からストレスの要因となるものを「ストレッサ」と呼びます.ストレッサによって受ける心理的負担をストレスと呼びます.そしてストレスの結果生じる非特異的反応を「ストレン」と呼びます.バーンアウトはストレスが蓄積された結果生じてくる反応ですから,「ストレン」に当たります.しかし,予防には「ストレッサ」「ストレス」「ストレン」のどこからでも手を打てるのです.
(1)ストレッサを解消・軽減する方法
(2)ストレスを解消・軽減する方法
(3)ストレンを解消・軽減する方法
さて,それぞれの方法についてですが・・・ちょっと疲れたので,続きは次回にします.