本日はショコラで火崎勇さん『甘やかされるキス』
デザイナーの受様が休暇で訪れていた別荘に嵐の夜やってきた攻様。初めは
不遜な態度でお姫様扱いする攻様に呆れるが、ともに過ごすうちに本質を知り、
口説いて別れ際キスを奪れてしまう。東京に戻った受様が攻様と再会したのは?!
今回は奇抜なデザインが特徴のデザイナーと
基本重視で誰もが着る服を目指すデザイナーのお話です
受様は女性向けブランドのオーナーデザイナーです。
人並み外れて裕福な親の元に育ち
英国の血が混じった綺麗過ぎる顔立ちと長髪な為か
自身がデザインしないとか、人を見下しているとか
やっかみ半分の悪い噂も漂っていますが
受様自身はちょっと気位は高目でも
真面目で気さくで実直な男です。
片や攻様は主に男性向けの服飾を扱う
アメリカ資本アパレルの主任デザイナーです。
彫が深く強い眼差しが印象的で
自分に自身がある故に傲岸不遜な男です。
そんな二人が出会うのはある嵐の夜
受様は休暇を過ごそうと向かった山荘で
着いたその日に台風にあってしまいますが
攻様も受様の別荘の近くで土砂崩れに巻込まれ、
ドコには動けなくなっていて
受様の山荘煮しばらく厄介になる事になります。
この時点で攻様は受様を知っていますが
受様は攻様を知りません
受様の悪い噂を知っていた攻様は
ケンカ腰で受様に対するのですが
生真面目な受様の態度に考えを改め
彼に恋情を抱くまでになります。
そして道路が復旧して山荘を出る日
連絡先を訊いた受様に対して
かすめるようなキスを残して去って行きます。
しかし次に受様が攻様と顔を合わせるのは
欧州のメーカーのCMコンペで
ライバル社のデザイナーとしてだったのです
攻様がライバル社のデザイナーと知って憤る受様に
攻様はこのコンペを辞退しろと言い放ちます
果たして攻様の真意はどこに
そして2人の恋の行方とは
本作はショコラノベルズのリメイク版に
書き下ろし続編収録して文庫化
元々クールビューティな受様に
興味津々だった強引で俺様な攻様が
恋でも仕事でも受様に迫って行くという展開です。
毅然とした受様が大好物な
私のツボを押してやまない逸品でして
旧版の新書版も持ってますし
同人誌の番外編もとっても良くて
今回も後日談付きって事で
とっても楽しみにしていた1冊でした
2人の出会いには
攻様の好奇心交じりの作為も有ったのですが
ソレによって攻様が受様に惹かれたのは
攻様的には運命というか必然なのでしょう。
コンペの行方と恋の行方が絡まり合って
最後までドキドキ盛り沢山で楽しく読めますよ
ショコラはコレから文庫レーベルとして
リメイク版も沢山出るみたいですので
他の作品も書き下ろしが楽しみですね。