真夜中のつぶやき <murmur to oneself at midnight>

日々のちょっとした楽しみに・てんてんの書籍買物&萌review♪
ブログ内キーワードは【ブックマーク】からGO!

物語の世界に惹き込まれて『世界画廊の住人』

2009-05-16 | 読了本review
本日は幻狼ファンタジア新刊で

栗原ちひろさん『世界画廊の住人』
 錬金術師見習いのセツリは協会に出した論文が認められれば王の元で
 錬金術師になれるという輝かしい日、この世にいるはずのない画家
 リンと出会ってしまい?!

王がいて、貴族がいて、錬金術いる世界。
王か住まう小高い丘のずっと麓、
腐臭が漂う下町の硝子屋の
屋根裏部屋で暮らす主人公・セツリは錬金術師見習い。

正式な錬金術師になるため
協会に世界の成立についての論文を提出し、
ソレが認められるかいなかで町の皆と盛り上がった帰り道、
ゴミの山の中に「絵」を抱えて倒れている男を助けます

この世界の「絵」とははるか彼方に描かれた遺物で有り、
一つの世界を平面に展開する技術が伝わっていない為、
高価な宝石と等価で取引されるモノ。

いぶかりながらも人のよい彼は
「絵」とともに男を家に連れ帰ります。

翌朝目覚めた彼の下宿の床には
陰影豊かな生物画が描かれていて

栗原さんはお話は本作で3作目ですが
設定が細やかな分、
キャラも結構悩むというか思索しながら進むので
読む方も整理して進まないと思考がこんがらかりますね。

展開としてはオペラに近いかな。
今回は西洋の中世城塞都市もどきで有りながら
絵を描く技が散在しない世界が舞台。

そこでただ一人の画家に出合ったことから
主人公は「世界画廊の管理人」に指名され、
「絵」の中に入ってその世界を体感するのですが、
「絵」に入っていっても違和感がないのがスゴイ

最後のドンデン返しも更にとんでもなくて
とっても面白かったです
なかなか頁は進まないのですが
頑張って最後まで読みましょうって感じ

新作が出たばかりだと言うのに
早くも次・レプリカの新刊が待ち遠しいです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする