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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

タミル・タイガース久しぶりの海戦:スリランカ

2008-10-24 02:23:05 | Newsメモ
BBC news S Lanka ships attacked by Tigers 22 October 2008 By Roland Buerk

 スリランカ北部,ジャフナ半島に近付く船舶へとタミルタイガースが攻撃。スリランカ海軍いうところの”民間人向け人道物資”を積載していた船に乗っていた軍人さんが機関銃で反撃。タミル側の船1隻を破壊,1隻を拿捕。なおタミル側ボート1隻が政府側船舶に接近し,爆発。船に損傷を与える。

 機関銃装備の軍人さんが乗った「人道的物資輸送船」ってなにか,という問題はありますが…それはまあ,あの国,あの状況だからありえることと思うことにします。
 第一,ジャフナ半島は政府側支配地域とはいえ,陸上はタミルタイガース支配地域で蓋をされてて,WWII末期クールラント状態なわけで。タミル側としては,そこへの物資輸送は神経を尖らす問題なのではと。

 で,まあ。
 ソマリア問題を扱う身としては,今回のスリランカの事件,参考になる点がないでもない。

 ソマリア海賊問題に対処するに当たって,各国政府としては,a.駆逐艦等を国連食糧援助船の護衛に提供,b.駆逐艦等をパトロール用ないし対海賊作戦に提供,c.a-b.の活動をする各国戦闘艦艇に対する補給を担当する,d.そうした活動のための資金を援助する―くらいのことができるか。

 極論,『海賊にお金を払ったほうが安上がりだよ?』などというひとがありますが,いま少し真っ当そうな意見としては『各船舶に武装を施したらいいじゃない?』なんてのもあります。その場合,現実の運用とその結果は,上掲記事のような様になるわけですねー。

 …民間船舶に本気のヒトゴロシ装備つけて,『民間人のみなさま,ご自由にお使いください☆』なんてできるはずもなく(殺人罪だ)。なんか『傭兵を雇っておけばいいんじゃない?』なんて向きもあるようですが,一体誰がマーダーライセンスを発行するんです?

 結局,一応合法的な殺人が許可された人々,軍人さんを乗せることになるんでしょうけど…どっち道,『正当防衛って誰が証明するんですか?』『他国民をさっくり当該国の目の前で殺すって法的に問題ないですか?』的な疑問は解決しきれないだろうねぇ。

 …なんで専ら難点ばっかりを抱え込もうとするかなー…あの人たち…。

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