「A woman at the forefront of the "yellow-vest" protest movement in France has called for a "truce" in response to a series of concessions from President Emmanuel Macron.
Jacline Mouraud said protesters couldn't "spend the rest of our lives on roundabouts".」
まあ典型的左派的論法でいえば、”権力の卑劣な甘言に騙されることなく革命へ断固たる団結を”といったところか。これで沈静化に協力するような者はプチブル・修正主義者とかというレッテルつけられて排撃されるのだ。
「Other leaders have rejected his plans.」
「Having already scrapped a fuel tax rise, Mr Macron promised an extra €100 (£90; $114) a month for minimum wage earners and tax cuts for pensioners.」
とまあ、うん、我が国でも多少は…という気はせんでもない。
なお、思うに正直なところ、本質的問題というべきは
「Another key voice, Benjamin Cauchy, complained of the president's "half measures". "€100 is all very well for minimum-wage types but what's in it for all the middle-earners struggling under enormous financial pressure?"」
…下層労働者を守るということには全く異論がないが、じゃあ中下層~中層労働者はどうしてくれるんだ、という不満かと。この層の叛逆が最近の諸種の問題の根源だという分析くらい、ちょっとしたひとなら当然共有しているはずだが―
―まあ、対応できないんでしょうね。厚みがあるし、どのように対応できるか未経験ゾーンなのかなあ、と思われる。
「Anger at planned fuel tax rises then included broader issues involving families struggle to make ends meet, with calls for higher wages, lower taxes, better pensions and easier university entry requirements.」
ありがちな欲求一覧表であるわけで、まあ相手にしてたらきりがないがな、という気持ちもわかる。わかるが、デモ勢力の分断のためという水準に問題を限定しても、なんらか取り組まなければ将来に禍根を残すはずなのだ。
デモなんかで世の中変わらないと斜に構えている人たち、見たまえ。→デモのフランス 富裕税見直しか #BLOGOS https://t.co/RM9XYyZopi
— 想田和弘 (@KazuhiroSoda) 2018年12月10日
デモに屈した。 https://t.co/gUYfnh7MBL
— 禰衡 (@ukonminazuki) 2018年12月11日
おー!
— BottomUpProject #ネット市民連合 (@datsugenp) 2018年12月4日
市民が国を動かした!
仏政府 デモ受け増税延期へ | 2018/12/4(火) - Yahoo!ニュース https://t.co/V1jkCtNgDB @YahooNewsTopics
ここにコメントしてる人が「日本もつづけ」「日本もやるべき」とかいってて怖い。暴行や殺人や略奪を容認してるわけじゃないんだろうけど「少々の犠牲は仕方ない」と思ってるんだろうな。
— もへもへ (@gerogeroR) 2018年12月5日
パリのデモは単に増税や移民政策への反発ではなく、理念を語りながら実はグローバル化の恩恵を独占してきた政官財のエリート層・富裕層に対する大衆の怒りの抗議だ。それが臨界点に達すると革命となる。格差社会への怒りの爆発は世界各地へ伝搬するだろう。さて日本は。https://t.co/LzW8wwl3sL
— 鮫島浩 (@SamejimaH) 2018年12月8日
まあ「伝搬」より「伝播」のほうがいいかな。常用外かもだが。また、個人の趣味がでるが。
あと『あなた、富裕層ですよね?』という質問にどう答えるか、というのは考えておいたほうがいい。
朝日新聞 パリだけで400人拘束 仏の反マクロンデモ、死者も パリ=疋田多揚2018年12月2日22時13分
「燃料税の引き上げをきっかけにフランスで起こった反マクロン政権のデモが1日、全国であった。仏メディアによると、13万6千人が参加し、デモの影響で1人が死亡。パリだけで一時400人以上が拘束された」
「パリでは車両や建物が次々と放火され、レストランなども壊された。鎮圧に向かう消防や警察の車両のサイレンが一日中鳴り響き、爆発音も繰り返し起きた。凱旋門付近は、治安当局が使ったとみられる催涙ガスが充満し、発煙筒や炎上車両の煙も重なって視界がかすんでいた」
「デモに参加した、パリ郊外に住む年金生活者のメレ・ダニエルさん(70)は「私の年金は、家賃が払えない48歳の娘の仕送りに消えていく。大統領は庶民の惨めな暮らしぶりが分かっていない」と憤った」
救済対象が誰なのか、ただしく見定めた行動が求められるわけなのだ。
fnn prime パリのデモ ブランド店襲撃の瞬間 一部が暴徒化・略奪 2018年12月9日 日曜 午後5:50
「フランス全土で行われた大規模な抗議デモは、1,700人以上が拘束されるなど、大荒れとなった。
高級ブランド店を狙った略奪行為も相次ぎ、その様子をカメラがとらえていた」
「フランス全土で、12万5,000人が参加した抗議デモ。
その裏では、もはやデモとは呼べない行為が繰り広げられていた。
明かりのついた店の入り口に群がる人たち。
叫び声の飛び交う物々しい空気の中、次の瞬間、暴徒化した人たちが一斉に押し入り、店内を荒らした。
走り去る人たちの手には、店から奪った商品が」
とまあ、いつものことだがばっちり暴徒化。なんといおうか、日本の政治デモの上品さは、それはそれで誇っていいように思う。政治的主張の範囲にできるだけ収めようとするあたりは。いえまあ、革命精神が絶望的に不足しているという嘆きもありえますけど―。
「デモ参加者は「購買力が上がり、税金が減り、フランス人がきちんと生きられるようになってほしい」、「きょうのデモは、国民全体のうんざりした気持ちの表れだ。4年バカンスに行っていない」などと話した」
では3年に一回、バカンスにいければ今回のようなことは起こらなかったのかも―という揚げ足取りが可能で、有益な比較対照・考察に我々を導くかもしれない。『うちの国で、そんなにバカンスってできてたんだっけ?』と。
…まあ、遠方に就職・結婚・家庭をもった夫婦が子供をつれて実家に戻る、なんてのもバカンスに数えてよいだろう:
あんきら漫画『あんきら盆』 pic.twitter.com/sjwgV29M6Z
— チャンジャ あんきら (@daichanja) 2018年8月15日
ならばまあまあ、できてるな、と評価できそうだ。
…うちは迎えるほうだったので、そんなバカンスの記憶はないが。10年にいっぺんでよかろうが、というくらいの生活水準であった、と客観的に言われればまあそうでしょうなあ、と答えざるをえないが。
…縁談できっつかったのはこの点でもある。「ふつう」のご家庭は、毎年一回は海外旅行するのが当然だという常識らしく、私のような下々には理解できなかった。いや年収400万だと、それ、かなり無茶よ? という常識も通じないくらいのお嬢様とかなあ。
いやまあ、奨学金の返済がわりとあるのも問題ではあるんだが。
奨学金を借りるような下々にいやいや声がけせざるを得なくなった状況も考えたらよいかな、とも。
なお
街頭闘争として表出した反政府運動の主導権をこれだけ公然と極右に握られる事態は、深刻なことと受けとめなければならないと思う。
— BARANEKO (@BARANEKO0409) 2018年12月6日
(小倉利丸「ナショナリズムに横取りされる反貧困、反新自由主義―「黄色いベスト」運動をどうみるか―」)https://t.co/1HM98LiVvY
…middle-wagedなひとたちの一部でもあろう。
また
パリでいま市民の反乱ないし騒擾が起きています。
— アライ=ヒロユキ (@arai_hiroyuki) 2018年12月3日
その余波として、ジュ・ド・ポーム国立美術館(Jeu De Paume Gallery)が火事に見舞われました。
この市民行動に対する評価はともかく、歴史的美術館を見舞った悲劇に対しては美術評論家として憂慮に堪えません。https://t.co/hZEt4NEyMz
文化に対する意識についても問うべき点が無きにしも非ず、とメモしておきたい。
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