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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「赤の寺院」で死傷者発生:パキスタン

2007-07-03 20:58:03 | Newsメモ
「赤の寺院Lal Masjid」の聖職者・学生等と軍・警察との間に戦闘,兵士一名が死亡。警察は催涙ガスを用いて学生等を散らせようとしたものの,銃撃戦によって犠牲者がでたもの。この,モスクからの銃撃で死亡した兵は,一連の事件の最初の犠牲者と思われる。また少なくとも一名の警官が負傷した由。

BBC news, South-Asia Pakistan soldier 'dies at mosque' 3 July 2007

 パキスタン,イスラマバードの「赤の寺院」は反政府的―というより,反市民生活的な行動で悪名高い(まとめ記事:「過激派寺院への抗議行動とまとめ:パキスタン」4月16日)。先日はマッサージ施設を襲撃,中国人女性従業員等を拘束した,などということもありました(「過激派学生の襲撃・誘拐,そして解放:パキスタン」6月23日)。

 自分たちの目に不道徳にうつる個人・団体を襲撃,棍棒等を手にしつつ,不道徳行為から手をひくよう「説得」,同意を求める。同意しなければ,当該寺院開催の宗教裁判で然るべき判決を下す―という。政府に対しては,弾圧には自爆攻撃で対応するなどという脅しをかける。
 一言で言って,危険なカルト集団です。

 当局は,この行動―問題の寺院周辺の警備行動―は神学生らが法的権力を握るのを阻止するためであるという。
 現在,警棒や火炎瓶で武装した学生が周囲をパトロールし,散発的に銃撃音が聞こえるという。寺院側にも負傷者が出ている様子ですが,…立てこもっている側ですからね。詳しい情報は今後の課題。

 一連の緊張・衝突のなか,初めて「戦死者」が出てしまいました。厳しい処置がとられる可能性も否定できますまい。

 追記:3 July 2007, 12:50 GMT 13:50 UKの時点で,上掲記事は差し替え,タイトルも変っております(Clashes erupt at Pakistan mosque)。寺院側にも2名の死者が確認された由。包囲の警察・準軍事部隊は軍特別部隊に交替しつつあり。寺院側にも銃があり,十分な装備で対抗する必要があります。
 また衛生兵・ジャーナリスト等には後方に下がるよう,指示が出ているという。つまり本格的に武力行使するつもりでしょう―やはり,死者を出したのは決定的だったといえましょう。これまで,政府側は強制的な手法には及び腰でしたが,外国人を集団誘拐したり,公然と銃撃戦を行い,あまつさえ軍関係者を殺害してしまったとあれば―放置はできないでしょう。
 

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