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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「子供を絶対に守り抜かねばならないという思い」はそうまでの問題ではなく

2019-02-02 14:25:06 | ノート


 だってまあ、めんどくさいですものね。
 多少のカネ―10~100万くらいで済むなら、あれこれの費用を考えれば出しちゃうかな、という。
 それに学校の予算とか、カッチカチに定められているせいで、訴訟だなんて”よけーなコスト”の余裕はないでしょうな。翌年度予算に食い込むカタチでスタートしても構わないかもしれないが、そうすると、A校に入れるはずだったエアコンの都合が再来年以降に延びるわけである、単純計算で。



 とまあ、この件らしい。
 しかしない袖はふれない、のでもある。

朝日新聞 校長、心愛さんの父に「念書」 情報開示を約束させられ 熊井洋美、上嶋紀雄、寺沢知海 2019年1月31日23時02分

父親の威圧的な態度に屈した市教委と小学校。関係部署の情報共有ができていなかった実態も明らかになった

「精神的に追い詰められて、やむにやまれず渡してしまった」
 野田市教育委員会の矢部雅彦・学校教育部次長兼指導課長は記者会見で、昨年1月15日、栗原勇一郎容疑者と面談し、心愛さんが前年11月に提出した、いじめに関するアンケートの写しを渡した理由についてこう話した


 モンスターペアレンツ対応策というのは、既に20年前くらいには問題になっており、10年前くらいには基礎的な対応策が新任教員向け概説書に書かれるレベルだったので、これは勉強不足が露呈しているというところ。

心愛さんが通っていた野田市立山崎小学校と市教委は、その3日前、一度はアンケートを渡すことを拒んだとしている。
 しかし、栗原容疑者はおさまらず、言葉を荒らげて訴訟をちらつかせたり、ボイスレコーダーを机上に置いたり、情報開示を約束させる「念書」を要求したりしたという


そうした中で、大人たちの心に、心愛さんを絶対に守り抜かねばならないという思いはどの程度残っていたか

 ああ、また、「思い」か。
 私は、それはそんなにいらないと断言する。
 個々人の思いで救済ができるというなら、じゃあこの記事を書いているひとの思いがたりないから人の心が変わらないんですねつまりこの記事を書いている人は子供を救おうなんて考えていないんですよー、と作文できてしまう。

 問題は、個々の末端労働者は直接ふるわれる暴力行為に対して大変脆弱なのであるという事実を認識し、これをシステム的に援護する態勢を構築するにある。

 末端労働者的には、「情報開示を約束させる「念書」」を、もし書かされていても、上層部―市教育委員会、県教育委員会、市ないし県の校長会申し合わせ事項とか―の指示により、念書の内容の全てないし一部は履行できません、というサラリーマン対応ができるようにしておいてくれ、という程度のことなのだ。

 …でまあ、今回の場合。市教育委員会レベルだと、我が身の安全とかが危ういし、そりゃブレることもあろう。だからこそ、こうした水準の現場では判断の権限がないとして、上層部に飛ばすのだ。すると並みの末端暴力行為者レベルでは、中央部まで行くコストを支払えず、さたやみに追い込める可能性がでてくる。

 …まあ、地元議員とつながりがあるとか、議員自身だとか、地元の大立者だとかだと、そういう「県庁までいかないといけない」とかいうコストを払えるので、そーゆー有力者に有利すぎる「上へのたらいまわし」ルールを蹴っ飛ばしてしまえ、という民衆的要望は永くあったわけだろうが。



 なのである。仕組みが必要。システムが必要。教員支援システムが必要なのだ。



 そーだろーね:「モンスター市民から公務員を守るシステムがないということなのでは?」

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