空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

佐野SA:新聞はどこまで利用者・消費者目線であってよいかなあとか

2019-08-20 18:36:19 | ノート
 思いのままにつらつら書き綴ったという感のある、教育の敗北をひしひしと感じさせるような迷文。

sanspo.com 佐野SA名物ラーメン再開もスト起こした従業員らは「受け継がれた味ではない」と反発 それほど大事にしてきたのなら他の方法はなかったのか 2019.8.19 05:00 (今村忠)

東北道の佐野SAではかき入れ時に運営会社の従業員がストライキを起こし一時、上り線の営業が完全にストップした。名物は「佐野ラーメン」で「楽しみにしていたのに」と残念がる利用客の話がテレビでしきりに流れていた

 まあそれは状況を説明する文章だからこれでいいが

一部営業再開で復活の佐野ラーメンは運営会社社員らが調理した。ストを起こした従業員は「SAで40年以上受け継がれた味ではない」と反発したが、それほど大事にしてきたのならスト以外のアピール方法はなかったのか。利用客あってのSAであることを忘れては困る

 としめられており、職を賭してまで闘争に踏み切った労働者への労働者的連帯なんぞ読み取れなさそう。利用客目線で終えるのは、そりゃあ読者がまず第一に感情移入するのは利用客としての立場ではあろうが、しかし読者の相当部分は労働者でもあり…労働者としての連帯の可能性もないではない。が、そうは書かない、書かずとも良いと判断できてしまえたらしい現代日本の分衆化社会よ、といってみよう。

SAのフードコートや店舗は東北道を管理、運営するNEXCO東日本が保有する施設を管理する子会社と、テナント契約を結んだ会社が運営している。長い車の旅に疲れた利用客が、食事もとれない異常事態の責任は一体どこにあるのかもわかりにくい。元をただせば行政にも責任の一端があるのではないか

 元をただして行政・政府に責任を見出していく―これは楽。なにしろ我々のほぼ全ては「お上」になれないので、世の中の難点を「お上」におっかぶせてしまえば我々は楽である。知的には怠惰だと思うが。

 ともあれ、消費者・受益者としての立場だけで気楽にやれるとするなら、それはそれで気楽な人生であり、この書き様はそれはそれで、とおいておこう。イヤア、スポーツ新聞の隅々まで『起てよ万国の労働者ッ!』って感じでないとそもそも市民的でないだの政治的に不誠実だの国際基準に満ちてないだの言うのは息苦しいし。

スト発生から2日後、上り線のフードコートと売店が一部営業を再開したが、はじめに「佐野ラーメン」ありきでストの背景がいまひとつはっきりしない。運営会社の親会社にあたる建設会社の信用不安情報があり、出入り業者から商品が納入されなくなったことが発端のようで根は深いらしい

 もうちょっと目の前の箱で調べようや、とさすがにちょっと思いはするが。


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