モガディッシュと世界を繋ぐインターネット。写真がなんとも良い。良記事 BBC News - Somalia's ambitions online could bring Mogadishu to the world bbc.in/Rsgn2J
— Kiyohito Oritaniさん (@orip_kiyohito) 10月 23, 2012
その記事がこれだ:
BBC Somalia's ambitions online could bring Mogadishu to the world 23 October 2012 By Jonathan Kalan Mogadishu, Somalia
冒頭の写真は,木炭加熱式業務用コーヒーメーカー。ソマリアのような,復興しつつある失敗国家ではひとはイノベーティヴになるのだというのだ。
そこはThe Village Restaurantというオープンカフェ。ソマリアに戻ってきたディアスポラの人々の行きつけで,ソマリアで最高のカプチーノを出す―という。Wi-fiも利いて,客はメールをチェックしたりニュースを見たり,ヴィデオをダウンロードしたりしている。
内戦から復帰し(一応仮にも,動揺してはいるとはいえ)民主主義の政治が行われるようになって,ソマリアはエスプレッソカフェからホテルまで,無論ネット業界にもビジネスに開かれたのだというのである。町の光景はなおも廃墟の様が広がってはいるが,そこここで通信機器の受信機・アンテナに置き換わったりして,新しい時代を思わせる。
ソマリアにインターネットが導入されたのは2000年ごろ。アフリカ諸国としては遅いほう。それから急速に,嵐のようにその産業は発展した。ソマリア最大のインターネットプロバイダGlobal Internet社のgeneral managerのAbdulkadir Hassan Ahmedがいわく,ここ10年で17社以上のインターネット会社が去って行った。「厳しい業界だ」と彼は言う。
―厳しい理由は,無法地帯であったがために,基準も規制もなく「自由」競争が行われたことにある。サービスは向上し価格は下がったが―(常識的に考えれば,安定的供給もそこにはないわけだ)。ダイヤルアップは哀れなまでに遅いし,衛星回線は(速いが)不安定だ。
そこでこのたび,治安が改善して,事態は変わりつつある。新参のSomalia Wireless社からすれば,顧客の「モガディシュにインターネットはない」というのは,望むモノが得られないということである。そこでインフラを整備すれば…!
…しかし例の”第三世界の貧困国の人に「第一世界」の普通の人の日常生活についての不平不満のツィートを読ませる”とゆーのに,「ソマリアでは,インターネットは,存在しない」「インターネットの速度が,遅い」とかやらせたら,ものっそ頭を抱える事態になりそうだなとか。
『まああああそまりあかわいそお!』と思ったら実はネットは存在していて,速度の遅さに不平を抱くのはソマリアでもおなじでーす,だものなあ。
で,ワイヤレスまではいきついたが,光ファイバーまではいかない。というのも,そんなん延長するには治安状況はあまりにリスキーだからだ,そこが解決できるかどうかがソマリアの回復と発展とに大きなポイントとなろう,それは電気がなくとも動くようになってるエスプレッソメーカーより以上の力になるはずだ―という記事なのだが,大学学長の言葉に思うところがあったので,当該個所を真面目に訳そう:
首都にある十幾つかの私立大学のひとつ,Benadir大学の学長Abdirizak Ahmed Dalmar博士は数年前のモガディシュにおける最初のいく日かのことを思い起こす。
「私が最初の講義を終えると,学生の一人が近づいてきて,”emailのアドレスを教えて頂けますか”というのだ。今一人は,”どのウェブサイトに行けばいいです?”と。そうして,ケータイやフェイスブックで遊ぶ彼らを見ると,私は気付いたのだ,これらの若者は,世界のどの地域の若者とも同じ切望を持っているのだと。彼らは機会を得たいのだ」。
機会,チャンス―なるほど確かに生かせなかった者たちには辛い言葉であるかもしれない。だが彼ら,ソマリアの若者たちには与えられもしなかったのだ。
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