送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

迷走と妄想の日々

2010-04-18 16:04:31 | 雑記
今回は中途半端なネタを並べてみます。

         

もう時期を外しちゃいましたが桜です。2週間前にアップするはずでしたw モーシワケゴザイマセンッ!m(_ _)m

このブログ、立ち上げて4ヶ月ほど経ちますがメインのはずの苓北火力線をたどる旅はご覧の通り全然進んでませんw
この間に用事で出かけた先や通勤途中で写した鉄塔の画像とか調べ物をしていて拾った時事的な話題がたまってきました。
本筋が進まないうちに脇道の話ばかりになるのはみっともないので後回しにしていたんですが
寝かせておくうちに感動と記憶が薄れてきてしまい、ここらでネタをリフレッシュさせておかないと思い出せなくなりそうなのです。

それと、そもそもロクな知識も機材も持ってないのにこのブログを始めた動機が
「九州の鉄塔情報ってなんでこんなに少ないの!だれも情報発信しないなら自分がやっちゃうよ!」ってことだったのです。
多少不正確でも無いよりマシだと思うので、とりあえず見たこと知ったことを垂れ流していくつもりです。
今回載せた工事中情報については自分は平日の昼間は動けないので見に行ける方がいらっしゃいましたらレポくださ~い。

以上、メインをほったらかして道草食ってる言い訳でしたw
もっと調べてから記事にしようと思ってることの先バレもありますがそのへんはご勘弁を。


ではまずこの画像から。

 

注意書きがやたらいっぱい。とてつもなく危険な場所だとアピールしたいんだろうな。

    

全体はこんな感じ。高架は2011年3月全線開業予定の九州新幹線のものだ。新品の架線がキラキラしている。
き電(饋電)とは走行中の電車に送電することをいう。新幹線へのき電は単相交流25kVで行われている。
3相交流66kV(九州電力の場合)で送られてくる電力を、JRの変電所で必要な形に変換して架線に流すのだけど電圧の
位相は各変電所ごとでまちまちなのが普通だそうだ。
そこで変電所と変電所の中間にき電区分所を設けて位相の違う電流どうしを接触させないようにする。
その間をさらに細かく区切るのが補助き電区分所で、架線事故や保守作業の際に該当部分を切り離す役割を持っている。
左に見える鹿児島本線の架線(交流20kV)とは接続されていないから、ここは新幹線専用の施設なんだろう。
開通まであと1年を切ったんだけど真新しいモノは見る方の気持ちも新しくしてくれる。ワクワクしますねー。


  

遠くからの画像ですみません。これがJRの変電所へ繋がる路線。66kV日吉JR九州熊本線の終点付近を白川対岸から。
右端の鉄塔は片側にしか腕が出ていない。1回線だというのも珍しいが、それにしても変わっている。
送電線は右から3番目の低い鉄塔を経由して左の鉄塔へ。左のは両側に腕があるのかなぁ?
1回線鉄塔では腕金を2段にして上の1本と下の左右で三角を作るように配置するのが基本なのになぜ片側に寄せたんだろう。
低い鉄塔は基本の配置っぽい。腕を片側に寄せる形は敷地(上空も含む)が狭くて両側に腕を出せない場合に多く見られると
どこかで読んだがこのケースにそれは当てはまらない。もっと若番では田んぼの中でだってこの形なんだから。
この路線、まだ飛ばし飛ばしにしか見てないんで、山には入れない雨の季節が来たら残りを見に行きたい。


      

次は現在増強工事中の220kV緑川変電所。具体的に何の工事かは知らない。今年6月には終わる予定だ。
画面右端の駐まっている車の後ろが整地されていて、4月始めに見た時はブルーシートで覆われた機材が置いてあった。
真ん中の鉄塔の下段の腕が空いている。2006年に建てられたまだ新しい鉄塔なので架線を外した後ではない。
ここに新規の路線が付くんじゃないかと期待してるんだけど、どうだろうか。
220kV以上の基幹系統であれば毎年九州電力が発表する供給設備計画のリストに載るので路線新設情報がつかめる。
でもこの腕金の長さだと66kVだろうな。既設の上段は66kV緑川川尻線。
右側の、上と下でやけに腕の大きさが違う鉄塔も気になる。上が220kV中九州緑川線、下が66kV緑川広崎線という。
いつも思うんだけど九電の路線名って長いよね。起点の変電所(発電所)の名と送電先の名をつなげてあるからだ。
前に紹介したイオンモールなんたらみたいなのがあったり「熊本南熊本線」なんていう早口言葉もどきがあったりする。

                

1月に撮影した光景だ。梱包材の巻かれた装置がちょうど運び込まれたところだった。新路線用だったらいいな。


      

時々通る道の側に鉄塔建替の工事現場がある。左が3月30日だったかな、右が4月7日。「活線注意」にドキドキしますねぇ。
この南熊本神水線18号鉄塔の周りに囲いが出来ているのを見つけたのは1月だった。
仕事帰りに寄り道する時しか来ない場所だからここを通るのはたいてい夕方6時過ぎ。1月なんてもう真っ暗。
春分を過ぎてようやく撮影ができる明るさになったけど、その日の作業は当然終わっていて出入口には鍵が掛けられている。
中の様子は隙間からチラリと覗えるだけなので、近場で囲いの中が見えそうな小高い場所を探す。不審人物の行動かもw
ついに右の光景が見えた次の日、たまたま来られた施工会社の人に訝しげに「何か御用でしょうか?」と言われてしまった。
しかしこれはラッキー。お尋ねしたいことがあるんですよぉー。
この鉄塔、高くなるんですか?そう、10mぐらい高くします。やっぱり。えらく低いと思ってたんだよな。
すぐに組み立てが始まるんですか?いえ、5月になってからです。そうかそうか。
こまごました事まで全部終わるのは7月になるそうだ。その時期なら仕事帰りでも充分明るい。
中に入らなければ見ていても撮影してもいいと言っていただけたのに作業時間中には行けそうにないのが辛い。
鉄塔組み上げ見たいよー。架線入れ替え見たいよー。


その他にも、荒瀬ダムの撤去が決まって3月末に急遽閉鎖された県営藤本発電所、今秋に運用が始まるメガソーラー大牟田、
来年から建設が始まる宮崎の500kVひむか変電所etc、気になることがいっぱいだ。いやもうホント、誰か見てきてー!

終わりにもうひとつ。苓北火力線の旅は梅雨に突入するまでにできるだけ進んでおきたいのです。
休日に天気が良かったら出撃しますのでブログの更新はますます遅れるかもしれません。
なかなか更新が来なかったら熊本は天気がいいのだと思っててください。雨だったら一生懸命書きますw




補足:九州電力の「一般的な鉄塔」

2010-02-28 16:01:32 | 雑記
鉄塔自体の構造ではなくて、機能には関係しない付属物などについて。
こういう枝葉の部分は各電力会社でまちまちなのでちょこっと書いておきます。

     

四角鉄塔を上から見るとこうですよね。碍子や架空地線はややこしくなるので省略しました。
この基本形に取り付けてある表示類とその位置は下記のようになっています。


    鉄塔番号札
      普通はB脚。例外としてD脚にある場合、C脚に「これはC脚です」の注意書きが入ります。
      路線ごとに番号が振られるので併架だと1本の鉄塔に複数の札が付いています。
      記載されているのは路線名・鉄塔番号・建設年月。併架の場合は右肩に「併」の文字。

    回線表示札
      「1」がA脚、「2」がB脚ですが逆になっている例もあるのは前回の記事の通り。
      もうひとつ、鉄塔番号札がD脚の場合は回線配置が基本形でも「1」がD脚、「2」がC脚に付きます。

    回線確認板
      併架鉄塔のA脚。脚の表面に付ける小さいのと横に張り出す大きいのとがあります。

    塗装に関する表示
      B脚の内側ですが無いことも多い。

    ヘリ巡視用鉄塔番号札
      下1桁が0と5の鉄塔に付きます。
      架空地線用腕金の間の水平材の若番側と老番側両方。
       
    危険注意看板「のぼるな」
      鋼管鉄塔では脚部、山形鋼鉄塔では一番下の水平の補助材。

    危険注意看板「さくの中にはいってはいけない!!」
      もちろん柵があるときのみ、その四方。柵そのものがないことが多いんですけど。


他には鉄塔の腹に垂れ幕というか文字があったりしますよね。
あれも文面のバリエーションが楽しいのでいつかまとめて紹介するつもりです。



     




明けましておめでとうございます

2010-01-02 10:37:23 | 雑記
 

スタート前からスローペースのこのブログ、それでも訪問してくださる方がいらっしゃって、とても励みになってます。
本当にありがとうございます。
リアルでのドタバタも一段落し、今月はようやく苓北火力線の旅を始められそうです。
更新ペースは多分ずっとこんなもんなので気長にお付き合いくださいませw

このブログは自分の自由研究のつもりでやってます。過去の記事でも誤りや適当でない表記は随時修正しています。
自分では気付いてない箇所もあると思いますから「これ違うよ」「ここ意味わからん」というところがありましたらご指摘ください。

画像は中九州幹線93号。

500kVの送電線網

2009-12-12 13:26:40 | 雑記


「中九州幹線」。熊本変電所から中九州変電所までの30kmほどの路線。

北海道から九州までの各電力会社はお互いに電力を融通し合えるように超高圧の送電線を連結している。
電力不足が起きた場合に他地区から電力を調達したり、災害などで送電線が切れた時に迂回路として使用したりするためだ。
九州電力でも九州を一周する500kV規格送電網の敷設を進めている。2009年12月現在では大分県~宮崎県間に繋がってない
部分があるが2020年頃には全通の予定だそうだ。
中九州幹線はこの送電幹線網の一部を成す。北端の熊本変電所で佐賀・福岡方面と接続している。鹿児島・宮崎方面と結ぶ
南端の中九州変電所には天草にある苓北火力発電所からの線路も入ってきている。
ネットで調べてこれだけは判った。

500kVかぁ。すごいもんだ。結界が大きいのも当然だ。新幹線とか高速道路クラスの重要路線だったんだ。
そうと知ると「山のあなたの空遠く」的な感傷を持って眺めていた鉄塔が現代産業社会の最前線にいる戦士に見えてくる。
実際のとこは先端技術で管理運営されているバリバリのハイテク機材で、のんびり立ってる呑気もんなんかじゃないわけでw

さて中九州幹線、九電のサイトで見るとずっと山の中を通る路線らしい。
写真を撮って回るには労力の割りに地味なことになりそうな^^;

それより心魅かれたのは苓北火力発電所からの路線の方だ。
以前天草に住んでいた頃に眺めていた鉄塔たちだ。島から島へ海を渡っている。
海越え部分の両側の鉄塔では青白いフラッシュが昼間でも点滅していたっけ。文字通り高圧的な姿だった。
それに苓北火力発電所!東シナ海に面した海岸に建っている。
水平線に夕日の沈む外海。うみ~のむこ~うは~しゃんは~ぁぁ~い~♪なのだ。ロマンあふれる路線じゃありませんか。
中九州変電所はどうやら隣の町にあるようだし、職場から見える紅白鉄塔もこの路線のものっぽい。
これはもうキマリでしょう。この線を追ってみよう。

とはいうものの、こっちの路線も大部分は山の中を通っているわけだし、ややこしい場所に立っている鉄塔もありそうだ。
全基の脚元まで行くのは無理かもしれない。「全基を撮影する」ぐらいなら出来るかな・・・
亘長約90km、気長な旅になりそうだ。とりあえず行ける所から行ってみよう。


                上の写真  3本腕の頭の大きいのが苓北火力線                        
                       6本腕で細身のは中九州南熊本線と名称不明の線(中九州大平線?)の併架





紅白鉄塔の謎

2009-12-05 15:26:31 | 雑記
子供の頃から山の中に立っている塔がなんとなく好きだった。
山頂にそそり立つ電波塔も、点々と続いていく送電鉄塔も。

今の職場の近くには送電鉄塔の列がふたつ通っている。繋がって山の向こうへ続いていくのが窓からよく見える。
ああ、いいなあ。グレーの、紅白の、大きいの、小さいの…



あれ?紅白の鉄塔って高い所にあるもんじゃないの?赤ランプ付きで。
目の前のは平地に紅白あり山の上にグレーあり。一番高い所のは紅白だけど、立っている地点の標高とは関係なさそうだ。
平地の2本の紅白の間には高速道路が通ってるから?でももう1列の小ぶりの連中は高速おかまいなしに全部グレーだ。
そういや家の近くに川を挟んで紅白鉄塔があったっけ。前後の鉄塔より低い場所だし赤ランプはなかったような。どういう基準
なんだろう?

休日にネットで調べてみた。でもキーワードの選択がマズいのか、知りたい答えには辿りつけない。その代わり鉄塔写真満載の
サイトをいくつも見つけた。へ~、鉄塔のサイトってけっこうたくさんあるんだ。
その中でお子さんたちと一緒に鉄塔を追ってらっしゃった女性の日記がどシロウトの自分にも読みやすくて、ハマって読み進む
うち自分も鉄塔を間近で見たくなった。家の近くにも会社の近くにもいっぱいあるじゃないか。とにかくナマ鉄塔だ。紅白の謎は
後回しでもいいだろうw 次の休日、天気が良ければ出撃だ!