こちら探偵社
T.I.U.総合探偵社(第30110220号)
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ギリギリ探偵白書・7
抜けるような青い空だ、雲一つない。
人の人生において、一点の曇りもない、なんてことは無いのだろう。
始まりは一通のメールだった。
<娘が結婚する。相手の男を調べてくれ。>
私(サザビー)は田中と組み、調査にあたった。
男は、娘さんの会社の上司で、32歳。
有名大学を卒業後、今の会社に就職。
10年間、無遅刻無欠勤で、現在は部長。
まじめな性格で周りの評判も良い。
浪費するタイプではないようだ。
人付き合い、家族関係も特に問題は無かった。
田中 「まじめなんですね」
サザビー 「おれか?」
田中 「違いますよ!彼ですよ」
サザビー 「けど、こういう人間ほど、何かあるんだぜ」
田中 「人をそういう風に見るの、やめたほうが良いですよ」
調査も終了に近づいた日曜日だった。
男の部屋から、一人の女性が出てきた。
(ん?この女性は、いつ部屋に入ったんだ?)
昨夜から部屋への出入りは無いはずだ。
田中が単眼鏡で面を確認する。
田中 「あれ、本当に女ですかね?」
私は、田中から単眼鏡を奪い
女の顔にピントを合わせた。
(・・・・・)
女の格好はしているが、明らかに男である。
そして、それは対象者本人であった。
サザビー 「おかま?ニューハーフ?罰ゲーム?」
田中 「アイ、ワズ、ゲイ!なんちゃって」
仕事も学歴も問題のない男には女装癖があった。
この事実を依頼者の娘が知っているかは不明である。
この報告により、結婚がダメになる可能性もある。
しかし、真実を報告するのが我々の仕事である。
完
メールマガジン「ギリギリ探偵白書」の復刻版です。
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過去に行った調査を本人了承のもと掲載しています。
尚、調査時期や調査対象者・ご依頼者様の個人情報は
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