12日の夜、友人と箱根の宿にいた。夜9時ごろ露天風呂に入り、何気なく夜空を見上げると、雲一つない澄んだ空に満月が浮かんでいた。その輝きの明るいこと。この明るさが太陽光の反射か、と思うと、宇宙の規模の大きさを感じないわけにはいかなかった。あとで知ったのだが、当日は旧暦の8月15日。まさに満月だったのである。その輝きは自ら光を放っている美しさではなく、まさに鏡の美しさなのである。自ら光を放つ太陽の美しさとは、また別物の控えめな美しさ。
太陽的な国々が多い昨今であるが、太陽の光を浴びて夜の世界に澄んだ清らかな明かりをともす月。月暦をもとに生活していた日本の昔。日本人の心は、太陽よりも月のほうが似合うように思えてならない。私も都会に住んでいるので月を見ることさえ忘れているが、たまにはゆっくりと月を眺めてみる必要があるのかもしれない。
太陽的な国々が多い昨今であるが、太陽の光を浴びて夜の世界に澄んだ清らかな明かりをともす月。月暦をもとに生活していた日本の昔。日本人の心は、太陽よりも月のほうが似合うように思えてならない。私も都会に住んでいるので月を見ることさえ忘れているが、たまにはゆっくりと月を眺めてみる必要があるのかもしれない。