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寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

行者山を下る(後編)

2010年11月05日 | 
海蔵寺への矢印が描かれた標識のそばで落ち葉を掃く男性がいた。私は挨拶を交わし道を訊いた。彼は細い一本道を下っていけば寺に着くと教えてくれた。

海蔵寺に続く道(下り坂)

足を取られそうな急な下りを気をつけて進む。道がなだらかになる辺りからは墓苑である。寺の説法に目を通して「気の持ちようで1日はがらりと変わるからな」と呟き境内に向かった。

海蔵寺墓苑

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行者山を下る(前編)

2010年11月05日 | 
木造の不動明王像を拝み太光寺を出た。芝生のすぐ下に石灯籠らしきものがあることに気づいた。

石灯籠群

そこに行ってみると石灯籠に囲まれるように手水鉢が配置してあった。鉢には「明和三年戌七月吉祥日 奉寄進…」と彫られている。およそ240年前に作られたものを感慨深く眺めてから山を下った。

歴史の重みを感じる手水鉢

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行者山太光寺のテラスから見た古江中央霊園

2010年11月04日 | 
私は行者山太光寺のテラスから「古江中央霊園」を見下ろした。こういう美しい場所に眠る人もいれば、香ばしい高台の刑務所で息を引き取り無縁仏として近隣に埋葬される受刑者もいる。人生いろいろだ。

全国で無縁仏を減らす努力は必要だが、不幸な結果になった場合、一体誰が祀ってゆくのかなどを真剣に議論している様子が見受けられないのが残念だ。子ども達に生命の大切さを説く前に大人がやるべきことはたくさんあると思う。

大日如来像(左)と阿弥陀如来像(右)

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行者山太光寺(ぎょうじゃやまたいこうじ)の近代的な造り

2010年11月04日 | 
行者山太光寺は不動明王を本尊とする天台宗の寺院である。所在地は広島市西区田方1丁目551‐1。

せっかくなので立派なお寺にお参りさせてもらうことにした。老婦人の団体が木造の不動明王像などを有り難く拝んでいた。内部の造りは近代的で外国人にも受け入れやすいのではないだろうか。入口には英語表記のマップが置いてあった。

太光寺内部

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不動明王の背後に広がる広島市西区の町並み

2010年11月03日 | 
私は芝生を歩いて石造りの不動明王の前に立った。大火炎と剣を見て「般若心経」の説く世界について考えた。

 人は果てしない欲望を満たそうとするあまりに逆に不幸になってしまう。我の強さを抑制することが解決への近道である。

大量消費文化にどっぷり浸かった団塊~ポスト団塊世代(全部とは言わないが多いことは事実)に足りない物は謙虚さと感謝の気持ちであろう。思い通りにならないと自分の器の小ささを棚に上げてすぐ他人や環境のせいにする。

愚痴を毎日こぼしたところで事態が変わるものでもない。己の歪んだ性格を日々矯正する方が先なのである(笑)。こういった「とうじん」を慈悲の心で救うとされるのが不動明王だ。

行者山からは広島市西区の沿岸部(御幸川周辺)を一望できる。はるか昔川は町内から不浄な物を外に出す「キヨメ」の役割を果たすと考えられていた。つまり己斐の海(瀬戸内海)は豊かな漁場であるのと同時にドロドロとした人間の思いや厄災の受け皿でもあった。美しい景色とは逆の醜き人の心を頂上から認識することができて有意義であった。

行者山から御幸川、太田川、江田島を望む

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行者山の頂に辿り着く

2010年11月03日 | 
中腹の標識を目にしてから約6分後、行者山の頂に到着した。巨大な標柱に刻まれた「慈学院 大本山 太光寺」の文字。旧豊田郡瀬戸田町出身の画家・平山郁夫さん(故人)の書である。石段を上った先には薄茶色の芝生が広がっていた。

芝の水やりにはスプリンクラーが使われており、顔面にまともに霧を浴びた。我に返った私は「蘇ったわ」と言って澄み渡る青空を仰いだ。

スプリンクラーによる水やり

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行者山に登る男(後編)

2010年11月02日 | 
しばらく坂を上って行くと標識らしきものが出ていた。私は当初の予想が間違っていたことを悟った。

 行者山太光寺 ここより徒歩、約8分です。

坂は延々と続いていたのである。山頂に向かう自動車を羨ましそうに眺める男のペースは大して上がっていなかった。

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行者山に登る男(中編)

2010年11月01日 | 
上りはかなりの急傾斜であった。私の進む先には枯葉に混じって大量の蝉の死骸が散らばっている。蝉の肉を蟻が啄ばみ消化された後、フンは土に返る。その自然の営みは夏の終わりを告げていたが、まだ気温は高い。大粒の汗が額に噴き出し息は上がっていた。

枯葉と蝉の死骸

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行者山に登る男(前編)

2010年11月01日 | 
樽ヶ崎宮参拝から先のコースは全く決めていなかった。西国街道を歩いても良かったのだが、道を教えてくれた女性が上った坂はすぐそばにある。

「坂を行けば寺院があるようだ」

結局私は赤い幟が多数立った道を選択した。中世、山頂には行者山城があったという。東広島市鏡山の「心臓破りの坂(首切峠)」に比べれば上りは楽そうに思えた。

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