「館蔭の杜」を眺めつ つれづれに

窓外の森を眺めながら時々の想いを綴る

太桂山・満興寺(根白石字西上)

2015年01月17日 | 日記
根白石城から橋を渡ったすぐのところ「旧門前町」に「太桂山満興寺」がある。



永徳2年(1382年)に開山された古刹の一つと言われているが、現在の建物は明治時代に民家を移設して建替えられたものといわれている。



入口に掲げられている「太桂山満興寺」の扁額



ここには栽松院の位牌が夫、晴宗、伊達政宗の位牌とともに祀られている。


伊達政宗の位牌と伊達晴宗(夫)の位牌(右)


栽松院の位牌

山門は、平成25年に建て替えられ新しいが、脇にある山門の由来書に「もともとは青葉城の辰ノ口にあったものを5代藩主伊達吉村が宝永6年(1709年)に福岡地区の永安寺に移設した」が明治になってこの寺に移されたと記されている。




山門の説明書きと古い山門の写真




ここには「満興寺の七不思議」といわれるものがある。諸説あるが・・・・・・・・

  ○ 境内の桂の木が一夜で成長した
  ○ 境内で蛙の鳴き声がしない
  ○ 軒端の雨だれの音がしない
  ○ 境内に棲む白狐が村の変事を前もって告げる
  ○ 寒中でも蝮が出る
  ○ 住職が亡くなると池から無縫塔が現れる
  ○ 清水がほしい時どこを掘っても湧き出す


との内容で地元の民謡などにも唄われている。

なお、本堂には開基600年を記念して掲げられた「七不思議」の額があった。



もうひとつ、山門前に「不容葷酒入山門」と書かれた碑がある。



故郷の菩提寺の入口にも同じようなものが立っていて、墓参りの度に戦時中の戒めではないかと長年、不思議に思っていた。

これは「葷酒(くんしゅ)の山門に入るを許さず」と読み、「ニンニク、ニラなどの匂いの強いものや酒を寺の中に持ち込んではいけない」という修行者に対する戒めという。