乙姫の気まぐれ日記

アメリカのおせち

大失敗

2010年01月10日 05時07分00秒 | 日記
昨年十一月にこの家の外側全体を何年か振りで塗り替えることにした。
全体は白壁で淵どりがチャコールグレーの中々シックな色だが長く住み過ぎて飽きて来た。
クリスマスに集まって来る家族達をびっくりさせるために誰にも公表はしなかった。そこでせっせとサンフランシスコの街並みを見て歩く。
一軒一軒個性的で中々美しい、中でもビクトリア調の建築は手が込んでいて色も複雑に組み合わせてあり見事な芸術作品に思える。
中でも私が心惹かれたのは淡いオリーブ色に濃い小豆色の淵どり、勿論他の色も使って居る。
何度見ても私の心はそこに釘付けになる。
早速職人さんを呼んで見積もりをして貰い色を伝えたら薄すぎると言う。
専門家に言われると自信をなくし、結局は彼に従った。ダークグリーンに白の淵どり、早速仕事が始まりひと筆塗ったところで私の不安は募るばかり、しかし止める事もできず、泣く泣く完成はしたがどうしても心穏やかではない。
お友達がやって来ても新装なったこの色に触れようとはしない、娘と孫がやって来た。第一声、オー、ノーこれは駄目だ、高校生の孫娘はニヤニヤしている。
娘はいとも簡単に塗り替えればと言う。じじ、ばばのショックは大きい。そんな費用何処にあるのよ、これだっで思い切ってやったのに。じゃ、縁どりだけ替えて見たらと言う。仕方なくなけなしの出費をして縁どりを変えて見たが全体が駄目なのである。
浦島殿は面倒くさいのと出費が嫌なだけで、中々変わった色で良いじゃないか、其のうち慣れてくるよとしか言わない。
そこで彼の説得は子供達とお友達がしてくれたのだが、思ったより簡単に其の気になってくれた。
今我が家の前は塗ったばかりの壁に色んな色がべたべたと塗り比べられている。
道往く人は怪訝な顔をして通り過ぎて行く。 ご近所さんは費用が大変だねと、殿に言ったそうだ。
一切は私の失敗なのに、再度の塗り替えに怒りもしない殿に対して、心の中で許しを乞うて居る。
だが未だに色の決断が出来ず悩んで居るのです。色恐怖症にかかりました。