量販店のファンヒーター

本日の仕事の依頼は・・・

某メーカーの量販店で購入されたと思われるファンヒーターの整備。
少々経年はしていますが・・・
一般の消費者にしてみればこのご時世・・・
整備や修理をして使えるものならば買い替えはあまりしたくないもの・・・

以下でお話しすることは量販店で販売されているものが良いとか悪いとかを指すものではなく、消費者としてどう判断して何を選ぶべきかの判断材料としていただきたいと思います。

分解整備を開始する前に故障個所を確認のため試運転。
点火はしますがしばらくするとエラー表示。
エラー内容は・・・？
「Ｅ３」～「燃焼中止」・・・販売店へご相談ください。
？？？？？
原因が解りません。（不親切です。）

私の判断では・・・多分・・・
「燃焼している炎が赤すぎることと、燃焼温度が上がらない」
ということで・・・
送油系統～電磁ポンプか燃料を噴射する気化器の故障と思われる。

そこでメーカーより展開図と部品表を取り寄せようと弊社の付き合っている商社に連絡。
商社の営業マンによると・・・
「そのメーカーは、量販店専門なので流通経路がどこの商社も扱っていないです。」
とのこと・・・さらに・・・
「そのメーカーの商品はお買い上げされたらそれまで・・・使い捨てみたいな状態ですヨ！」
・・・残念ですが断念。
故障と思われる部品が入手できないとなるとお手上げです。
まあ、お買い上げの量販店へ持ち込めばなんとかなるのでしょうが・・・
きっと買った時の値段以上の修理代となるはず。
量販店でも・・・「お買い替えをオススメいたします。」というのがオチ。

それが今の世の中のスタイルと言ってしまえばそれまでだが、なんか腑に落ちない。

以前にもそんな事がＦＦストーブやエアコンで出くわしたことがある。

商社ルートで入手したカタログに掲載されていた商品と同じものを量販店で発見。
値段は商社より出されている「仕切り値」よりも1～2割安い。
しかし、型式や品番を良く見ると・・・一番最後に「Ｈ」とか「Ｂ」、「Ｙ」などと余計に一文字多い。
これが量販店用の型式です。
さらに燃料消費量や出力カロリー数が微妙に違う。
つまり同じ（似た）型式、品番であっても余計に燃料を使ったり、能力が若干落ちたりするわけです。

消費者は同じものなら安いものの方が良いわけで、能力云々の違いまでは気がつきませんよね。
この差が「価格の差」なのです。

また、某メーカーのガスレンジ・・・
メーカーの人に直接話を聞くことができたのですが・・・
鉄板の厚さ、金属を使っている量が商社ルートと量販店ルートで違いがあるということです。
もちろん材料費を少なくすることによって価格を下げられますよね。

安全面等は基準値を満たしているのですから製品としてはＯＫなわけです。

はじめにもおことわりいたしましたが、量販店の商品を云々いうつもりはありません。
量販店ルートというのは消費者にできるだけ安く商品を提供できるという確立されたシステムであって良くできていると思います。
ただ、私の仕事上、修理したくても流通ルートの違いによりできないものもあり不便であるということ、お客様の要望に応えられないこともあるということです。

私たちの使っている「商社ルート」と量販店の「量販店ルート」どちらを選ぶかは消費者の判断となりますが・・・。
「エコロジー」を唱えている昨今、考えさせられる問題であるなぁ～と思います。

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