
まだコロナが流行る前の話。
とあるゲーセン運営店の店長の若くて可愛い妻が、
機械の電線コードが焦げて出た黒煙吸って、
意識不明の重体で、
緊急入院となった。
この美人妻に似つかわしくない、
丸顔で猫背のメタボに薄毛の旦那は、
こんな自分を一緒懸命に愛し尽くしてくれた美人妻に、
付きっきりやった。
そして、
妻の母親も泣き腫らした顔で、
娘を見守っていた。
ゲーセン運営は上手くいってたのに、
美人妻の金づかいの荒さと、
様々な不運なトラブルから、
店舗をたたまないといけなくなった。
なのに、
妻は小言ひとつも言わずに、
旦那を支えた。
そんな妻が、
有毒ガス吸って重体。
凄まじく辛くて気が重かった。
そこに、
若い担当医が入ってきて、
有毒ガスの性質が悪く、
余命宣告せざるを得ないと言われ、
旦那の心は真っ白になった。
担当医が出て行くと同時に、
母親が泣き崩れたので、
旦那が体を支えてあげた。
すると母親は、
「あたしに触るんじゃないよ!このフンコロガシが❗️」とガナった!
旦那は愕然として、
「フンコロガシ😳⁉️」と復唱した。
母親は旦那を睨み付けて、
「まだわからないのかい😛⁉️お前みたいなフンコロガシに娘が嫁ぐと思うか⁉️」と言って、
せせら笑った。
旦那は激しいショック状態の中で、
おとなしく、
母親の話しを聞いた。
母親が言うには、
この美人妻は、
金目当ての結婚で、
旦那から派手に小遣い巻き上げて、
母子豪遊したことや、
貯金からのちょろまかしも日常茶飯事やったことなどが語られた。
そして、
母子揃って、
「あのフンコロガシ、さっさとくたばりやがれ!」と陰罵りしてたことも付け加えられた。
旦那は唇を震わせながら母親に、
「私はそれでも妻を愛します」と必死に言うと、
母親は、
「じゃかあしいわ❗️このフンコロガシが!お前と娘の夫婦生活とか、美女と野獣のウンチに匹敵するわ❗️」と嘲った!
旦那は興奮して、
「まさか、他にもオトコがいるんじゃないんでしょうね⁉️もしそうなら許しませんよ❗️」と凄むと、
母親は、
「馬鹿におしいでないよ、このフンコロガシが❗️そこまで娘は落ちとらんわ❗️」と荒々しく言い返してきた!
そこに先程の若い担当医が来て、
「申し訳ございませんでした!別の患者さんと間違えていました。奥さまは、週明けにも退院出来ることでしょう」と詫びた。
旦那と母親が呆気に取られていたところに、
横須賀彗星が入ってきた。
そして美人妻の手を握り、
「俺のベイブ😘早く良くなってシャンコしてよ」と言って、
握った手にキスをした。
そしてやさしく、
「愛してるのお前だけだからさ」とウインクしてささやき、
部屋を出て行った。
旦那が超ギレして真っ赤な顔になっているところに、
母親は、
「先程はあたくしの冗談でした。あなた様のことは娘ともども櫻井翔よりも100倍ハンサムだと申し述べておりました」と言い訳したが、
旦那は、
「離婚させていただきます。それから、店舗には大きな保険がかけられていたので、そこから慰謝料出します。まあ、フンコロガシの最後の好意だと思ってください」と怒気含めて言い放った!
母親は必死に、
「あなた様はフンコロガシではありません!スカラベです!」と必死に言い訳したが、
旦那は冷ややかに笑い、
「スカラベはフンコロガシの学術名でしょう⁉️」と言った。
母親は涙を浮かべ🥲
「違います!あなた様は山田涼介やキンプリを超えたオトコ美学!!あなた様に日が沈むことはないでしょう!」と言いまくったが、
旦那は、
「日が沈まなかったら熱中症になりますね。それではおさらばです」と言って、
部屋から出て行った。
こうして、
裏切りに始まった週明けの早朝の街を、
旦那は歩きながら、
「心は八つ裂きになったが、素晴らしい人生勉強をさせていただいた」と呟き、
昇る朝日に一礼した。