映画として期待していたわけではなかったから、そこそこ満足できた。
日本のイージス艦と空母(トランプ大統領と安部総理が乗船した「護衛艦かが」こそ戦後日本初の航空母艦となりそうだ)が大海原を行くシーンは、ふんだんにCG加工されているとは言え見応えのある絵だった。
兵器オタクじゃないので詳しいことは分からないが、艦載されている戦闘機は先月墜落したF35だと思う。
専守防衛の戦いだから、敵のミサイルや魚雷を阻止する対戦防御システムの精度が見せ所となるので、見慣れたアメリカ映画の戦闘シーンとは大分違う。
自衛隊のあり方
憲法9条と戦争の解釈
防衛とは何なのか
戦後と言う言葉が風化し始めているこの日本において、わたくしたち大人がしっかりとした考え方をもって子供たちに示さなければならないと思う。
口先だけで戦争反対と言ってても、上記した三つに関してさえ明確な意見が出来ない大人ばかりだから、全くもって説得力が無い。(わたくしも自分の子供に語れない)まあ、下手な論拠で分かったようなことを言われるより、戦争は人殺しだから反対と言われたほうが納得できるか。
アメリカなら物語にもならないような専守防衛の考え方。
確かにまだらっこしい。現場の上層部も政府の要人も苦虫を潰した顔で煮え切らない。
領土が占領されそうになったら武力行使は当たり前なのが世界の常識だけど、日本は日本人は近代の歴史と罪悪感からその常識を行使できないでいる。
戦後日本人のジレンマだから仕方ないけど、この映画もわたくし自身の思いもすっきりとした答えは出せない。映画の結末のように常任理事国がそろって喧嘩の仲裁に入るとは思えないし。なんだかモヤモヤしたままだ。